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第5章―生と死の輪舞―(ロンド)
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カインにトドメを刺そうとしたその瞬間、大きな衝撃を背後から突如受けると機体の防御率は一気に68%に下がった。
激しい揺れはパイロットの操縦席にいる美岬にも伝わった。咄嗟に背後を振り向くとそこには、黒のカラーを纏った機体が宙を浮いてこちらを見ていた。
『っ…――!?』
空中に浮いている機体に気がつくと、咄嗟に解析を試みた。
「ZDT―Erebosだと……!? チッ、Zナンバーの機体か…――!」
瞬時に機体の情報を解析するとZナンバーの機体という事が判明した。そこで舌打ちすると、さらなる激戦を予感させたのだった。
『ああっ……! あああっ! にっ、兄さん!』
アベルは急いで兄の下に駆けつけると、そこで衝撃的な光景を目にした。ボロボロになった兄の機体の姿を目にすると操縦席の前で唖然と表情で絶句した。そして、全身は一気に怒りで震えた。
この世界で唯一の肉親である兄を傷つけられると、その怒りの矛先は直ぐに美岬に向けられた。そして、激しい敵意を向けた。
「っくも、よくも僕の大事な兄さんを…――! お前が、お前がぁああああっ!!」
激しい怒りに燃えると、さっきまで大人しそうだった少年は突如、豹変し。牙を向けて彼に襲いかかった。閃光のように速く。一瞬でアビスの方に突撃してくると、機体の頭を鷲掴みにしてそのまま近くの建物に激しく打ちつけた。
『ぐあぁっ!!』
美岬はもう1機の機体に気をとられると、その場で油断した。気づいた時には遅かった。激しくビルの建物に打ちつけられると、そのまま更なる攻撃を受けた。カインは弟に間一髪の所を救わると、頭から血を流しながら意識が朦朧とした。
「っ、アベル……!」
「許さないぞ! よくも僕の兄さんを…――! 僕の兄さんをイジメる奴は、誰であろうと絶対に許さない! お前なんかっ……! お前なんか、消えろーーっ!!」
アベルはアビスの機体を宙に投げると、両手を翳して真下から電磁砲を放った。その強力なキャノンは、アビスの機体では耐えられない程の威力だった。機体に強い衝撃を受けると、さすがの彼もそれには苦しんだ。
『ぐあぁあああああああああーーっ!!」
「いかん……! あんな電磁砲を直撃で喰ったら機体は持たないぞ!」
冴嶋はモニター画面の前で急に椅子から立ち上がると、机をバンと叩いて声を上げた。周りもそれには激しく動揺した。オペレーターのディックはパイロットのコンディション・ステータスを確認すると慌てて報告した。
激しい揺れはパイロットの操縦席にいる美岬にも伝わった。咄嗟に背後を振り向くとそこには、黒のカラーを纏った機体が宙を浮いてこちらを見ていた。
『っ…――!?』
空中に浮いている機体に気がつくと、咄嗟に解析を試みた。
「ZDT―Erebosだと……!? チッ、Zナンバーの機体か…――!」
瞬時に機体の情報を解析するとZナンバーの機体という事が判明した。そこで舌打ちすると、さらなる激戦を予感させたのだった。
『ああっ……! あああっ! にっ、兄さん!』
アベルは急いで兄の下に駆けつけると、そこで衝撃的な光景を目にした。ボロボロになった兄の機体の姿を目にすると操縦席の前で唖然と表情で絶句した。そして、全身は一気に怒りで震えた。
この世界で唯一の肉親である兄を傷つけられると、その怒りの矛先は直ぐに美岬に向けられた。そして、激しい敵意を向けた。
「っくも、よくも僕の大事な兄さんを…――! お前が、お前がぁああああっ!!」
激しい怒りに燃えると、さっきまで大人しそうだった少年は突如、豹変し。牙を向けて彼に襲いかかった。閃光のように速く。一瞬でアビスの方に突撃してくると、機体の頭を鷲掴みにしてそのまま近くの建物に激しく打ちつけた。
『ぐあぁっ!!』
美岬はもう1機の機体に気をとられると、その場で油断した。気づいた時には遅かった。激しくビルの建物に打ちつけられると、そのまま更なる攻撃を受けた。カインは弟に間一髪の所を救わると、頭から血を流しながら意識が朦朧とした。
「っ、アベル……!」
「許さないぞ! よくも僕の兄さんを…――! 僕の兄さんをイジメる奴は、誰であろうと絶対に許さない! お前なんかっ……! お前なんか、消えろーーっ!!」
アベルはアビスの機体を宙に投げると、両手を翳して真下から電磁砲を放った。その強力なキャノンは、アビスの機体では耐えられない程の威力だった。機体に強い衝撃を受けると、さすがの彼もそれには苦しんだ。
『ぐあぁあああああああああーーっ!!」
「いかん……! あんな電磁砲を直撃で喰ったら機体は持たないぞ!」
冴嶋はモニター画面の前で急に椅子から立ち上がると、机をバンと叩いて声を上げた。周りもそれには激しく動揺した。オペレーターのディックはパイロットのコンディション・ステータスを確認すると慌てて報告した。
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