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第4章―舞い降りた翼―
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しおりを挟む「ガッハッハッハッハッ! もうこうなったら、貴様らを一人残らずギタギタにしてあの世に葬り去ってくれるぞ! さあ、行くぞ虫ケラども!」
ゲルマンは勢い良く彼らに向かって突撃すると、近くにいたアビスに牙を向けて、怒涛の如く体当たりした。
アビスが目の前で倒れ込むと両手で鷲づかみし、自分の真上に持ち上げると同時に、そのまま宙で機体の背中を真っ二つしようとした。
敵のバーサーカーシステムの驚異的な力により、アビスの機体にトラブルが発生した。パイロットはシンクロダメージにより、もがき苦しんだ。
「うわぁああああああああああーーっつ!!」
少年は迫り来る恐怖と痛みに喚いて叫んだ。
「ガッハッハッハッ! 泣け! 叫べ! そして恐怖に絶望しろぉーっ!!」
アドレナリンが最高潮に達すると、ゲルマンは狂った笑い声を上げながら、機体とパイロットを容赦なく痛めつけた。その様子を見ていた本部のオペレーターのディックは、顔が青ざめると緊迫した声で状況を報告した。
「いけません……! 機体全体にダメージによる負荷がかかっています! そっ、それにアビスとパイロットの共鳴シンクロ率が30%に低下中! このままでは、パイロットの体が持ちません! それにレゾナシステムの機能が機体の能力と共に45%まで急激に落ちてます! これではまともに戦えません!」
オペレーターは慌てながら彼に上告した。本部にいた大人達はもニター画面を見ながらパイロットの事を心配した。しかし、どうする事も出来ない彼らは無力にも見守ることしか出来なかった。
冴嶋はこの状況に、無言でテーブルの上を拳で突いた。言葉には出さなかったが彼の心は激しい怒りに燃えていた。
誰もが絶望する中でゲルマンはさらに追い討ちをかけるように凶暴性を彼らの前で見せた。アビスの機体を真上に持ち上げながら、彼は両腕に力を込めて真っ二つしようと徐々に力を加えた。
その度にギリギリと機体は壊れる音をたてた。さらにパイロットは苦しみの声をあげて喚いた。残酷な彼はそれを止めようとはせず。逆に残酷な快楽に楽しんでいる様子だった。
「ほーら、どうしたさっきの勢いは? もうこれで終わりか? ガーッハッハッハッハッハッ! 他愛ない、まったく実に愉快だ!」
『うわぁあああああああああああああっ!!』
ゲルマンは苦しんでいる相手の断末魔の叫び声を聞きながら、さらに凶暴性を増して見せた。
『やめろぉおおおおおおおっ!!』
見るに見兼ねた美岬は咄嗟に助けに向かった。するとアレスが、背後からバズーカ砲をいきなり撃ち放って行くてを阻んだ。
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