共鳴のヴァルキュリア （全話再編集完)

第4章―舞い降りた翼―

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　「くそったれ、これでもくらぇえええっ！！」

　ジェイドは敵が怯んだ隙を突いて槍を前に振り上げた。ヒート系の槍そのまま敵の機体を真っ二つに勢い良くスバッと引き裂いた。目の前の機体はジェイドの攻撃により、その場で撃破された。彼はさらに近くにいた敵に向かって突撃した。

「空を飛べる飛行型ヒューマノイドはお前らだけじゃねー！　俺達、空戦部隊を舐めるなーっ！」

ジェイドはフェニックスを相手に果敢に攻めた。そこには空戦部隊の意地と誇りがあった。1機を撃破するともう1機をヒート系の槍で、瞬く間に撃破した。マードックも自分の戦闘機を飛行型のヒューマノイドに変形させると、2人並んで息を合わせた。

「ジェイド！　もうこうなったら俺達2人でやるしかねぇ、挟み撃ちにして攻撃を一気に仕掛けるぞ！」

「ああ、お前に言われなくもやってやるさ！」

「さあ、行くぞ！」

「ま、待ってよぉーっ！！」

　ハンハーグはもたもたすると、一人だけ戦いに出遅れた。2人は両サイドから敵の1機に向かって勢いをつけて突撃した。

「てぇええええええいっっ！！」

「オラァアアアアアアアアアアッ！！」

　マードックとジェイドは、両サイドからヒート系の槍を振りかざして怒濤の如く突き刺した。機体に槍が貫通すると、フェニックスはその瞬間に機体もろとも派手に爆破した。

「よしっ！！」

　2人は拳を握って声を上げた。ハンハーグは2人の息のあった連携プレイに気をとられた。そこに残りの1機が背後から剣を持って突撃しにきた。

　ハンバーグは呆気に気をとられていると、いきなり的に背後から斬りつけられた。スペクトラムソードで彼の乗っている機体は一瞬で大ダメージを負わされた。激しい損傷に付け加え、振り上げた剣先からは高周波の強い振動が発生して、そのまま後方へと勢い良く吹き飛ばされた。

　機体の中で強い衝撃を受けた直後に、再び剣が機体に大ダメージを負わせた。左の翼はその攻撃により、大きく切り裂かれて損傷したのだった。

　さらに機体の電子系統にトラブルも発生した。敵は追い撃ちを駆けるように過剰攻撃を仕掛けて完全に行動を封じた。

「うわぁあああああああーーっ！！」

彼は叫び声を上げてパニックに陥った。ジェイドとマードックは直ぐに彼を助けに行こうとした。しかし助けに行く間もないまま、敵はブライザーミサイルを数発撃ち込んだ。