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第23章ー少年と隊長ー
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――リーナは長い髪を後ろにリボンで束ねると、エプロン姿でパンケーキを焼いていた。 ちょうど良い感じに焼けると、フライパンの火を止めた。するとそこに彼が慌ただしく帰って来た。
『リーナっ!!』
「あら、お帰りなさい。 今あなたの好きなパンケーキを焼いてるの。ブルーベリーのジャムと、ハチミツのシロップどっちが良いかしら?」
『リーナっ!!』
「なぁに?」
のんびりとした口調で返事をするとフライパンに乗ったパンケーキをお皿に移して、後ろを振り向いた。するとリーナはそこでキョトンとした。ハルバートは息を切らしながら部屋に戻るとそのまま彼女の方へと歩いた。
「どうしたのハルバート。あなた、顔色が凄く悪いわよ?」
『リーナっ!!』
「キャッ!」
ハルバートはガシッと彼女の肩に手を置くと、真顔で頼んできた。
「その……」
「えっ?」
「そのフライパンで俺の頭を今すぐ叩け!!」
唐突にその事を頼むと、リーナはフライパンを持ったままビックリした。
「あっ、貴方いきなり何を言っているの……? そんなことしたら、頭に大きなタンコブが出来るわよ?」
「そんなことは良いんだ! 頼むからやれ!」
「い、嫌よ……。フライパンで貴方の頭を叩くなんて、あたしには出来ない…――!」
「何を言っているんだリーナ! さあ、今すぐやれ!」
「あ、あたしには出来ないわ!」
「頼むから俺を叩いてくれ!」
「いやっ…!!」
2人はすったもんだしながらもめた。
「あたしには出来ない。貴方にそんな酷いこと出来ないわ。 だって貴方が怪我をしたら可哀想だもの……!」
「そんなことはどうでも良いんだ! 俺は今、お前にフライパンで頭を思いっきり、叩かれたい気分なんだ! これはお前にしか出来ない!」
ハルバートは真顔で彼女にそう言って必死に頼んできた。リーナは叩いて欲しがる彼に何気に言った。
「ねぇ、貴方まさかマゾに目覚めたんじゃないわよね……?」
「どうだと思う?」
彼女の質問にキリッと男前の顔で答えた。リーナは彼に頼まれると、持っているフライパンで彼の頭を軽くコツンと叩いてみた。
『リーナっ!!』
「あら、お帰りなさい。 今あなたの好きなパンケーキを焼いてるの。ブルーベリーのジャムと、ハチミツのシロップどっちが良いかしら?」
『リーナっ!!』
「なぁに?」
のんびりとした口調で返事をするとフライパンに乗ったパンケーキをお皿に移して、後ろを振り向いた。するとリーナはそこでキョトンとした。ハルバートは息を切らしながら部屋に戻るとそのまま彼女の方へと歩いた。
「どうしたのハルバート。あなた、顔色が凄く悪いわよ?」
『リーナっ!!』
「キャッ!」
ハルバートはガシッと彼女の肩に手を置くと、真顔で頼んできた。
「その……」
「えっ?」
「そのフライパンで俺の頭を今すぐ叩け!!」
唐突にその事を頼むと、リーナはフライパンを持ったままビックリした。
「あっ、貴方いきなり何を言っているの……? そんなことしたら、頭に大きなタンコブが出来るわよ?」
「そんなことは良いんだ! 頼むからやれ!」
「い、嫌よ……。フライパンで貴方の頭を叩くなんて、あたしには出来ない…――!」
「何を言っているんだリーナ! さあ、今すぐやれ!」
「あ、あたしには出来ないわ!」
「頼むから俺を叩いてくれ!」
「いやっ…!!」
2人はすったもんだしながらもめた。
「あたしには出来ない。貴方にそんな酷いこと出来ないわ。 だって貴方が怪我をしたら可哀想だもの……!」
「そんなことはどうでも良いんだ! 俺は今、お前にフライパンで頭を思いっきり、叩かれたい気分なんだ! これはお前にしか出来ない!」
ハルバートは真顔で彼女にそう言って必死に頼んできた。リーナは叩いて欲しがる彼に何気に言った。
「ねぇ、貴方まさかマゾに目覚めたんじゃないわよね……?」
「どうだと思う?」
彼女の質問にキリッと男前の顔で答えた。リーナは彼に頼まれると、持っているフライパンで彼の頭を軽くコツンと叩いてみた。
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