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第3章―偽りの家族の肖像―
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――確かに私は生まれた時から、不幸な人生ばかりを送ってきた。でも、もしそれが彼の言う通りだったら。私は彼に出会う為に、生まれて来たのかも知れない。
だって彼はこんなにも優しい。そして、私を心から愛してくれるし、時には厳しく叱ってくれる。 もし生まれて来なかったら、こんな思いを知ることも感じることも出来なかった。何故だかその時、両目から綺麗な涙が溢れた。お義父様の言う通り。生まれて生きてることは奇跡なのかもしれない……。
彼に言われるまで、それすら考えた事も一度もなかった。そして、自分が生まれて来た『奇跡』さえも。私は未だに、私を生んで捨てた両親の事を心の中で憎んでる。
きっとこの憎しみは消えることもない。でも、今だけは彼に出会えた喜びと奇跡を、私を生んだ両親に感謝したい。もし、生まれて来なかったら私は彼とは一生出会うこともなかった。
優しいお義父様。
私だけのたった一人の『家族』。
私の胸は、こんなにも彼への愛が溢れていた。そして、私を抱き締めてくれる腕は揺り籠のように心地良い――。
だって彼はこんなにも優しい。そして、私を心から愛してくれるし、時には厳しく叱ってくれる。 もし生まれて来なかったら、こんな思いを知ることも感じることも出来なかった。何故だかその時、両目から綺麗な涙が溢れた。お義父様の言う通り。生まれて生きてることは奇跡なのかもしれない……。
彼に言われるまで、それすら考えた事も一度もなかった。そして、自分が生まれて来た『奇跡』さえも。私は未だに、私を生んで捨てた両親の事を心の中で憎んでる。
きっとこの憎しみは消えることもない。でも、今だけは彼に出会えた喜びと奇跡を、私を生んだ両親に感謝したい。もし、生まれて来なかったら私は彼とは一生出会うこともなかった。
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