上 下
458 / 528
8章 魔道国

第457話 空より高く

しおりを挟む


「ここが目的地ですか?」

空中に止まり、落ち着いた様子を見せるナレアさんに一応尋ねてみる。

「うむ。一度、王都をこうして見てみたかったのじゃ。」

ナレアさんに釣られて俺は視線を下に向ける。
眼下には王都の街並みが広がっているけど、流石に距離があり過ぎて一つ一つの建物までは分からない。
しかし夜も遅いというのに煌々と光る魔道具の明かりが街の輪郭を浮かび上がらせている。

「ほほ、王城は流石にこの距離でも分かるのう。」

「そうですね。随分と明るい......こんな時間でもまだ仕事をしているんですね。」

「魔道具による明かりを大々的に配備するようになってから、魔道国は夜が遅くなったと言われておるのう。まぁ、推し進めたのは妾じゃが......どんな時間でも仕事に追われると、ルルは不満を言っていそうじゃな。」

「蝋燭やランプの明かりだと夜仕事をするにはちょっと暗いですからね。」

「王城から街を見下ろすことはよくあったが......王城すらも見下ろすような位置から王都を見ることが出来るようになるとはのう。ケイと居ると本当に面白い体験ばかりじゃ。」

そう言ってナレアさんは眼下の景色を優しい目で見ていた。
そんなナレアさんから視線を外し、俺は空間魔法を発動させようとする。
天地魔法を維持しながらの空間魔法の発動は、一瞬でも気を抜けば地上に真っ逆さまって感じがするけど、ナレアさんと手を繋いでいる状態なのでその必死さを気取らせたくなかった。
多少時間はかかったもののちゃんと空間魔法は発動し、目には見えないけれど空間を固定することに成功した。

「ナレアさん。座れる場所を用意したので、良ければ座りませんか?」

「ほほ、何やら苦心しておると思ったらそんなことをしておったのか。」

......バレてますね。
まぁ、つないだ手が若干力んだりしていたし......仕方ないと思うけどさ。
俺はややしょんぼりしながら固定化した空間に腰掛ける。

「この辺りを固定化しました。」

俺と手を繋いだままのナレアさんは俺のすぐ横に移動して、固定化した場所をぺたぺたと反対の手で触りながら腰を下ろす。

「自分で飛ぶのと違って、若干の怖さがあるのう。」

「あはは、確かに。足元が頼りない感じですし......もし僕が固定化を解除したら真っ逆さまですしね。」

「もし、黙ってそんなことをしたら暫く口をきかぬからの?」

「......肝に銘じておきます。」

俺の返事に若干半眼になったナレアさんだったが、俺から視線を外してまた王都の方に目を向ける。
......ちょこっとだけですよ?
ちょこっとだけ固定化の位置をずらして、一瞬だけがくんと落ちるような悪戯をしてみたいなぁとか考えましたけど......止めておこう。

「これだけ距離があると喧噪も聞こえぬのう。」

「そうですね。魔道国は夜でも賑やかですが、流石にここまで音は届かないですね。」

「不思議なものじゃ。眼下のあの景色の中に先程まで妾達の居った宿があり、その中には今でもリィリやレギ殿が居る......建物の一つ一つに人が居り、それぞれの生活をしておるのじゃ。」

「......ここから街を見ていると、別世界のように感じますね。」

周りには誰もおらず、風すら遮断しているこの空間は先程までいた世界から切り離されたような感じがある。

「うむ。こうして上空から街を見ると......本当に綺麗じゃ。星々の明かりとはまた違った......人々の生活の灯りとでもいうのかの?近くで見るとどうという事は無いただの灯りなのじゃが......。」

「えぇ、不思議ですね。」

あの光の一つ一つに意味があって、誰かがその下で何かをやっているのだろう。

「まぁ、あの美しい灯りの元で、色々と良からぬことを企んでおる者も多々居る訳じゃが。」

......色々台無しだ。

「まぁ......そうでしょうね。」

「しかし、そんな輩の発する光も......遥か遠くから見れば同じ輝きじゃ。近くで見ると淀んでおったりするがの。」

ナレアさんがほほほと笑いながら毒を吐く。

「......。」

「そういった淀みも含めて、こうやって上から見てしまえば一つの魔道国じゃ。しかし、良からぬことを考える中でも、けして受け入れることは出来ぬ者共がおる。」

「......檻ですか。」

「うむ。奴らの招く混乱はただの害悪......悪党どもの企みは詰まる所、己の欲望を満たす為の物じゃ。檻にも当然それはあるのじゃろうが......実働を行っておる末端の人間にはそれすらない。およそ血の通った組織のすることでは無い。恐らくは上層部、一部の者の欲の為に人を人と思わず使い潰す組織。そんな者達の欲が真っ当であるはずがないのじゃ。じゃから、妾は魔道国で奴らの暗躍を許すつもりはないのじゃ......力を貸してくれるかの?」

「勿論です。全力で力を貸します。」

「......ありがとう、ケイ。」

そう言って微笑んだナレアさんは、俺の創った椅子から飛び出して空中に止まる。

「さて、しょうもない話は終わりじゃ。」

「......この話がしたかったのではないのですか?」

「こんなものはただのついでじゃ......改めて言わずとも、ケイは手伝ってくれるじゃろ?」

「それはまぁ......そうですが。」

つい先ほども思ったけど、色々台無しだ。
ナレアさんが俺の前でくるくると回り出す。
なんというか、踊っているようにも見えるね。

「......ということは、ここから王都を眺めたかっただけですか?」

「......それはともかく、じゃ。」

そこで言葉を切ったナレアさんが俺の目の前をふよふよと漂う。

「......やはり、上空は冷えると思わぬかの?」

「そうですか?天地魔法で暖かくしていますし、適温じゃないですか?」

「いや、結構冷えるじゃろ?」

......ナレアさんに言われて意識してみると、確かにちょっと冷えているような......いや、明らかに冷えてきた......いや、寧ろ寒くなって来た。

「......不自然に寒くなって来た気がします。」

「そうじゃろ?寒いじゃろ?寒いのう......。」

ナレアさんが寒い寒いと言いながらこちらをちらちら見てくる。
その視線が微妙に......。
うーん、ここで、寒いなら下に戻りますか?
とか言ったら大変なことになりそうだ。

「ナレアさん、結構寒いですし、良ければ傍に来てくれませんか?」

「......傍かの?」

ちらちらとこちらを見ながら......ニマニマとしているナレアさん。
俺は軽く咳払いをして言葉を続ける。

「よ、良ければここに。」

俺は視線を逸らしながら自分の膝をポンポンと叩く。

「ふ、ふむ。まぁ......ケイが風邪をひいても困るからのう。仕方ないのじゃ。」

そう言ってゆっくりと俺の方に近づいて来たナレアさんが俺の膝に......横抱きの形で座る。

「「......。」」

......想像していたよりも......物凄く......近い。
いや、当たり前だけども!?
ここまでナレアさんと近づいたのは......告白した時以来......?
っていうか密着しているから鼓動が!
俺の鼓動がやばい!

「......寒いからの。手は......こっちじゃ。」

そう言ってナレアさんは俺の手を取り自分の腰へと回す。
俺の腕の中にナレアさんがすっぽりと収まる。
俺の手を導いたナレアさんの顔も真っ赤だが......俺は俺で緊張のあまり体が固まっている。

「「......。」」

暫く無言で硬直していた俺達だが、ナレアさん体の力を抜いて俺にもたれかかるように体を預けてくる。。

「......。」

「......のう、ケイ?」

「......なんでしょうか?」

腕の中にいるナレアさんがこちらを見ながら囁くように声を出す。

「......ケイは妾と一緒に居ると、妾を一人にしないと言ってくれたの?」

「えぇ。」

俺が返事をするとナレアさんが柔らかく微笑む。

「妾もじゃ。ずっとケイと共にありたい、ケイを一人にしたくないと思っておる。」

ナレアさんが真剣な表情になる。

「......ありがとうございます。」

俺がお礼を言うとナレアさんの表情が少し緩む。

「ほほ。いや、分かっておるのじゃ。妾は魔族としても長寿な方じゃが、それでも不老と言う訳ではないし、千年も生きられるわけでは無い。」

「そう......ですね。」

俺が母さんに寿命が無くなると言われた時......一番嫌だったのがそれだ。
寿命による死がなくなり、親しい人が出来たとしてもいつかはその死を看取らなければならない。
俺は常に送り出す側、残される側になるのだと。
それが非常に怖かった。

「シャル達は相当長生きするみたいじゃが......妾達は間違いなく先に逝く。リィリはもしかしたらずっと一緒に居るかも知れぬがの。」

......リィリさんも恐らく俺と同様に寿命はないよね。
でもナレアさん達はそうではない。

「妾は長らく残される側じゃったからな......ケイが今感じておる恐れや辛さはよく理解しておる。じゃから、せめて......ケイがこれから過ごす永遠とも言える時を、妾に埋められる限り、共に過ごしたいと思っておるのじゃ。」

「はい......。」

魔族の中でも殊更に長寿......とは何度も聞いているけど......それがどのくらいなのかは分からない。
でもナレアさんは自分に出来る限り俺と一緒に居てくれるという。
別れがいつになるのかは分からないが、別れがあるのは必然だ。
そんなことを考えているとナレアさんが首を横に振る。

「ケイ。妾が言ったのは......妾に出来る限りじゃ。」

「......えっと、出来る限り傍に居てくれるってことですよね?」

そう言うと少しだけ俺から体を離したナレアさんが、真剣な表情で俺の瞳を見つめた。

「妾を......ケイの眷属にして欲しい。」

何処までも真っ直ぐな瞳をしたナレアさんが、そう口にした。

しおりを挟む
感想 60

あなたにおすすめの小説

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~

華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』 たったこの一言から、すべてが始まった。 ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。 そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。 それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。 ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。 スキルとは祝福か、呪いか…… ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!! 主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。 ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。 ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。 しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。 一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。 途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。 その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。 そして、世界存亡の危機。 全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した…… ※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

外れスキル持ちの天才錬金術師 神獣に気に入られたのでレア素材探しの旅に出かけます

蒼井美紗
ファンタジー
旧題:外れスキルだと思っていた素材変質は、レア素材を量産させる神スキルでした〜錬金術師の俺、幻の治癒薬を作り出します〜 誰もが二十歳までにスキルを発現する世界で、エリクが手に入れたのは「素材変質」というスキルだった。 スキル一覧にも載っていないレアスキルに喜んだのも束の間、それはどんな素材も劣化させてしまう外れスキルだと気づく。 そのスキルによって働いていた錬金工房をクビになり、生活費を稼ぐために仕方なく冒険者になったエリクは、街の外で採取前の素材に触れたことでスキルの真価に気づいた。 「素材変質スキル」とは、採取前の素材に触れると、その素材をより良いものに変化させるというものだったのだ。 スキルの真の力に気づいたエリクは、その力によって激レア素材も手に入れられるようになり、冒険者として、さらに錬金術師としても頭角を表していく。 また、エリクのスキルを気に入った存在が仲間になり――。

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

処理中です...