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三章 エイヴィの翼 後編(前期休暇旅行編)

220、 初の前期休暇 1(ファミリーへ挨拶)

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 学園入学から三か月。

 前期を終えたアルベラは三か月ごとに挟まれた長期休暇のため我が家へと帰ってきた。

 彼女が屋敷に付いたのはつい先ほどの事。

 使用人達からのお出迎えを受け、父の熱い抱擁を受け、母からも上品な抱擁を受け、自室へ移動し休息をとっていた。

 今日の夕食は王都で済ませており就寝の準備をするだけだ。

「公爵様が明日の朝食後にお話があるとの事です。自室へ来て欲しいと」

 エリーが荷物を整えにきて、父からの伝言をアルベラへ伝える。

 「はーい」と彼女は本を手にソファーに横たわっていた。

「あと、明後日は午前中に皆さんいらっしゃるそうです」

 開封済みの手紙を渡され、「そう、良かった」とアルベラは笑んだ。

 明後日はアルベラの誕生日会だ。

 本当の誕生日自体は来週なのだが、旅に出ている期間と被ってしまっているため明後日に開くことにしたのだ。

 長旅でお世話になる冒険者達も招待状を送っており、衣装も良ければこちらで準備をするし、化粧や飾り付けも問題なければ全部こちらに任せてもらってもいいと伝え参加の意思を聞いていた。

 既に全員参加の連絡は受けており、彼等の衣装についても、近場の服屋等で量った寸法を手紙に同封してもらった。多少の違いは着付けの際に修正できるので問題ないだろう。

 先ほどの手紙は「変わらず全員参加で良いか」という確認の手紙を送ったので、それへの返信だった。

 返ってきた手紙には「変わらずOKだよ! よっしゃー! ただ飯ー!」という大きな文字とと共に、衣装や飾り立ても全部お願いする旨が「ティーチ」の口調と文字で書かれていた。良い匂いがするのは変わらずだが、アンナバージョンの時にもらった色っぽい香りではなく、こちらはエネルギッシュ、フレッシュな感じの香りがした。

 二つの姿の使い分けへのただならぬこだわりを感じてアルベラは頭の片隅で感心する。

(明後日の準備は使用人に任せておくだけだし、私は当日挨拶してご飯食べるだけ……)

 手紙をソファー前のテーブルに置き、アルベラは「楽しみね」と呟いた。

 「ですね」とエリーは笑みを返す。

「では私は屋敷の方を手伝ってきます」といい、彼女は足を止め振り返る。

「お嬢様、お背中をおながし―――」 

「はーい、いってらっしゃーい」

 エリーが全部を言い終わらないうちに部屋から追い出し、アルベラはぐっッと伸びをすると伸びた状態のまま、またソファーへと倒れこんだ。ソファに倒れ込んで数秒制止し、バタバタと手足を動かし満足して動きを止める。

 ソファーに並べられたクッションから一つを掴み上げると、それを腹に抱えてアルベラは仰向けになった。

「はぁー……我が家最高……」

「死にかけた虫の真似か?」

 いつもの如く、いつの間にか窓に腰かけていたガルカから嘲た言葉が投げかけられる。

 慣れ切ったアルベラは気の抜けた表情も崩すことなく「帰れ」と手短に返した。





 ***





 屋敷に帰って来た翌日の朝食。

 昨夜のエリーからの伝言があったため、アルベラは父の部屋を訪れた。

 そこで旅行の道中のお使いを頼まれた。

 お使いは道中立ち入ることなく国境付近を通り過ぎる予定だった隣国のガウルトだ。

(道から大して逸れれるわけでもないし、問題ないだろうけど……。お父様からその国の話が出るなんてタイムリーね)

 アルベラは一昨日の深夜、寮の自室を訪れたお姫様を思い出す。

(丁度いい。あのことについて話しておこうと思ってたし)

「お父様、あちらの国のお姫様とお会いしたんですが……」

「ああ。スチュート殿下の婚約者となったそうだな。その件は聞いていたが、……そうか。学園にいらっしゃったんだな」

「はい。それで彼女からあちらの国王様が拗ねているとお聞きしました」

「……だろうな」

(『だろうな』って。知ってたんかい)

 深いため息をつく父の姿に、王様側の拗ねる理由を聞いていたアルベラは呆れる。

 どう考えても今回の件、父の方が不敬なのは確かなのだ。

「聞いていたか。今回はその件で君を呼んだんだ……。全く……どの国の王も、王だというのに懐が狭く忍耐力のないものだ……」

「お父様。六年余分に待たされて拗ねているだけで済んでるのは十分寛容ですし懐は深いのでは?」

(『どの国の王も』って、他にどの国だ? この国か?)

「そうかい? だが人に娘を見せろとせびってきているのは相手だ。見せるか見せないかの判断はこちら次第だろう。頼めば絶対頷くと思って、全く何様なんだろうね」

「王様ですよ」

 アルベラはニコリと突っ込み、「毒を盛られた事は絶対に黙っておこう」と心に決めた。自分が今回伝えれば良いのは、あちらのお姫様に挨拶した事と、そこで父があちらの王様に失礼を働いたと聞いた事のみだ。

 我が父が国同士の争いの発端にならないよう、アルベラはこのお使いとやらを穏便に済ませようと自分自身に言い聞かせた。

 急に楽しみな旅行に重い荷が追加されてしまったが仕方がない。

(公爵家の恩恵を受けている身としてはこういう機会に恩を返していかないと……)

「お父様、それでそのご用とは」

 先を促すアルベラに、父は机の上に両掌サイズの包みを乗せた。

「とある場所に行って、ガウルトの王に会いこれを渡して欲しいんだ。中には私からの手紙を同封しているからその事を伝えて貰えれば大丈夫だよ。あとは、君の自己紹介さえしてもらえればそれでいい」

「はい」

「荷物は開かない事。中身は極秘だ。簡単に壊れる物ではないので、そういう扱いはあまり気にしないで良いよ。けど人の手に渡らないよう注意を頼む。もし渡ってしまうような事があった時は私に一報くれればいいよ。そしたら私から彼の方へ荷は直接送るから。けど、そう幾つも準備出来るものでもないのでね。できればそれを渡して欲しい所だ」

「はい。わかりました」

「この荷と、後彼に会う場所とそれに必要な紋章等は当日渡すよ」

「はい」

「……」

「……」

「アルベラ、」

「嫌です」

 今からでも休みの予定を変えないか、と父が言い出そうとしたのを察し、アルベラは早めに返答を返した。

 父はしょぼんと机に視線を落とす。

(やっぱり諦めきっては無いんだな)





 その後気を取り直した父が仕事に出るまで、二人は親子水入らずでたわいのない話をした。

 学園の成績は各家にも届けられており、父は「まあまあだな。よく頑張った」とアルベラを褒めた。

 父の本心はアルベラにはよく分からなかったが、彼は「点数など何でもいいよ」といいきった。

「もし君が最下位を取ったとしても、私は煩い口に蓋をしてやる自信がある。いざという時はその口を消す事だって容易いさ。きっとレミリアスも、表では君を咎めるだろうが、多分大して気にはしないだろう」

「は、はぁ……」

 「地位と金は偉大なり……」とアルベラは苦笑する。

(気持ち的には楽だけど、今後の成績が下降していきそうで怖いなぁ)

 父にその気はないのだろうが、今後の自主性を試されるような気分だ。

 アルベラがあまり気負わず、ほどほどに頑張ろうと考えている正面で、父は更に言葉をつづけ、思わぬ方向に想像を膨らまし自滅していた。

「君が将来私の後を継ぐにしても学園の成績など関係ないしね。必要なのは私と君双方の合意だ。もしも君がどこかの家に嫁ぐことになったって、可愛く賢い我が娘の学園が下したに過ぎない成績を気にする者など……など…………嫁ぐ、嫁ぐ、など……………………うちの子は誰にもやらんぞぉ…………………………」

 うぅ、うぅ、と呻き声だか嗚咽だか分からない声を零す父。

「お父様ったら本当に面白いですわね」

 と、アルベラは父の醜態を適当に流した。





 ***





 父との話を終えて自室に戻っていたアルベラは、外出の準備を整え待ち人が来るのを待っていた。

 暇つぶしにくるくると手の前に水を作り、形を変えたりつついたり、霧散させたりして遊んでいた。

(魔族の奴隷については駄目だったか……。新しい魔族奴隷がどんなのかと少し楽しみにしてたけど、知能が低すぎると縛りの魔術破って自滅しちゃうのね)

 父とのたわいのない話の中で聞いた魔族奴隷の話を思い返す。

 主に逆らった際、ぎりぎり死なない程度で体罰を設定していた縛りの魔術だが、準備していた個体に問題があったらしい。

 生きが良いのは魅力的だったのだが、理性的なやり取りが難しくすぐに縛りに逆らおうとし自滅を繰り返したそうだ。回復し縛りの魔術をかけ直したところで調教に難があると判断され、処分されたのだと聞いた。

(知能低くて気性荒いなら、きっと賢者様のアレだろうし。世界的には処分で正解なんだろうな)

「お嬢様、いらっしゃいますか?」

(……この声は!)

 扉の外から聞こえた安心感の沸き上がる声に、アルベラはピンと背筋を伸ばした。

「ニーニャ?」

「あ、はい! すみません! さっきからノックしていたのですが気づかれてないようでしたので。入って大丈夫でしょうか?」

「良いわよ。準備ならできてる」

 アルベラはこれから街を散歩するのだ。

 昨日は話す機会がなかったので、その散歩にニーニャにも声をかけていた。

 アルベラが彼女と顔を合わせるのはブルガリー伯爵の試験の時以来。あの時も言葉を交わしはしたが、あの時アルベラは伯爵の事で頭がいっぱいだったため、あまりニーニャと話せた気がしていなかった。

 ニーニャは部屋へはいると、「お久しぶりです」とはにかんだ。

 そして、部屋に入ってすぐの場所にお嬢様が立っていた事に気づき、驚いて目を丸くした。

「おじょう、さま?」

「ニーニャ……」

「は、はい!」

「ニーニャだ……!!」

「ひゃいい?!」

 アルベラは自分より背の低くなった一応年上の使用人へ熱い抱擁をかました。

 ぬいぐるみを抱きしめるかのように、お嬢様のその表情は満ち足りていた。

「貴女、また小さくなったわね」

「ち、違います! お嬢様の背が伸びたんじゃないですか?」

「三か月でそんなに伸びるわけないでしょ。貴女が縮んだのよ」

「そんな悲しい事言わないでください! ……あの、お嬢様、腕の力が苦し……少し緩めてくださいますか……」

「ええ。そうね、苦しいわね。けどもう少し我慢して。……ああ……この安心感。臭くない、固くない、ジョリジョリしてない。クソ生意気な魔族でもない……。私より確実に弱い、無害なニーニャ……素敵、なんて安心感……。ああ、ニーニャも学園に持ってきたい……」

「お、おじょ……さま…………く、くるし、くるし い、です…………」

「大丈夫。人はこれくらいじゃ死なないわ。私、良く知ってるの」

「そ、そんな…………くる……ひ い…………」

 ニーニャはギブアップを示しお嬢様の腕をタンタンと叩いた。

 だが止めてもらえはしない。

 更に、苦しみの最中にニーニャは背後に冷たい空気を感じた。

 とても恐ろしい何かが後ろにいる気がして、そしてそれが何なのか分かった気がして、ニーニャは目に涙を浮かべた。

 アルベラもソレの存在に気付き顔を上げる。

 いたのはエリーだ。彼女はアルベラと目があい、「あらぁ」と零した。

 視線はお嬢様から熱烈なハグをうける同僚へ向けられた。満面の笑みで、周囲には嫉妬の炎を燃やし……。

「あら……あらあらあらあら……。楽しそうね。私も混ぜ」

「あんたは駄目よ」

 アルベラは取り上げられるのを拒むように、ニーニャを抑え込む腕にきゅっと力を加える。

 エリーの衣類があふれ出た魔力にバサバサと音を立てて揺れた。嫉妬により気が乱れたのだ。

「―――?!!」

(お嬢様……! 私エリーさんに殺されちゃいます!! 本当に、本当に殺されます! 話してぇ、今すぐ離しでぇぇぇ!!!)

 ニーニャは恐怖からジタバタと暴れるが、アルベラの腕からは逃れる事は叶わなかった。





 扉を挟んでのひと悶着を終え、へとへとになったニーニャを連れてアルベラは屋敷を出た。

 他にエリーとガルカを連れている。

 エリーとニーニャは一緒の馬に乗り、アルベラとガルカは普通に各々馬に乗りっての外出だ。

 それなりに人通りの増えた所で店に馬を預け、アルベラは先ずこの町のファミリーの親玉であるダン・ツーのもとへ向かった。

 ファミリーのたまり場となっている飲み屋へ行き、知り合いに声をかけ、店の奥へと案内され、示された扉を開けばそこはもうツーの部屋だ。

 机に向かい座っていたツーは、懐中時計をかちりと閉じて顔をあげた。

「いらっしゃい、嬢ちゃん。またでかくなったな」

 アルベラはにこりと笑い「ええ、少しね」と返した。その後にスカートを摘まんで、軽いお辞儀をする。

「お久しぶり、おじ様。そちらは変わらずお元気そうね」

 アルベラが扉の横にいた青年へ手土産のアルコールとちょっとしたお菓子を渡すと、彼女を含めた四人は部屋のソファへと促された。





 ***





 アルベラは挨拶程度に軽い近状―――学園を楽しんでますよ、という事を話し、ツーもかなり短い近状 (『馬鹿どもはあいかわらず変わりねぇ』という一言)を伝えた。

 その後先に口を開いたのはツーからで、それはアルベラの旅行の件についてだった。

「ティーチの奴が世話になるらしいな」

「はい……」

(姉さんファミリー的には全く問題ないって言ってたよね)

 アルベラは一瞬ダメ出しをされるのではと不安になるも、それはすぐに無駄な心配だったと分かる。

 ツーはくつりと笑った。

「大枚叩いて雇うんだ。思う存分こき使ってやれ」

 彼の肯定的な言葉にアルベラは「ああよかった」と安堵した。

「私もそうしたいのは山々でして。けど……ね。姉さんのほうが一枚も何枚も上手で」と、苦笑を浮かべる。

 くつくつとツーは笑った。

「手に負えなくなったら毒でも盛ってそこらの山に捨ててこい。ほどほどに反省して戻ってくるだろう」

「おじ様からその御許可が頂けるなら遠慮なくそうさせていただくわ」

「ああ。その時は嬢ちゃんもそれ相応の覚悟でな」

 ティーチの返り討ちは絶対だろうからその覚悟はしておけ、と言っているのだ。

「え、ええ……はい……」

(おじ様、姐さんに言い聞かせといてくれるとかそういうのはないんだもんなぁ)

 つい、と視線を逸らしたアルベラに、ツーの口元に深い笑い皺が寄った。





 二人が話す姿は互いの年齢もあり、何も知らない者から見れば祖父と孫の和やかな時間に見えた事だろう。

 だが、アルベラにとってツーは「祖父」等と言えるほどに砕けて接せられる相手ではない。

 相手がファミリーの親玉だからか、その立ち居振る舞いからか。優しいとはいえ彼の纏う空気は祖父母が孫を甘やかすようなそれとはまったく異なるのだ。

 馴れ馴れしくなど出来るはずもない。

 きっと彼自身がそれを許していないのだから。

 だからと言って自分が彼を怖いと感じる事はないし、勿論嫌いになる事もなかった。

 きっとこの関係は「良好」なのだ。とアルベラは思っている。

 たまにこうして顔を合わせ、元気な姿を見せるご近所づきあい的な感覚。

 又は地域の子供を見守る保護者の一人であるような、そんな関係がアルベラとツーの間では築かれていた。

 この関係については、多分だが今までにファミリーの誰かしらから「そろそろ親父に顔出してやれよ」等言われてきたせいだろうとアルベラは思った。





 それからツーはエリーやガルカ、ニーニャとも軽く言葉を交わした。

 エリーは問題なく他の者達へ向けるのと同様和やかに会話し、ガルカは挑発的な言葉が過ぎるので、数個言葉を発した所でエリーとアルベラが黙らせた。

 ニーニャはガチガチに緊張しており、ツーとのやり取りで最終的には泡を吹いて気を失ってしまった。

 ツーが、「嬢ちゃんはまたいつにもまして縮こまっちまってるじゃねーか」「何かやましいものでもの抱えてるのかい?」「嬢ちゃんだけ特別に部屋を変えて寛いでもらおうか」「そこの部屋が今丁度空くところだ。なぁに、先客は居るが嬢ちゃんが入った頃にはちょうど息も止まってるだろう。…………腹に抱えたやましいもん吐いてもらわねーと、次に息が止まんのは嬢ちゃんかもしれねーがな」などと揶揄って圧のある言葉を並べ立てたためだ。

 ニーニャがこてりとアルベラの肩に倒れ掛かるのを見て、ツーは楽しそうに笑っていた。

「可愛い嬢ちゃんだ。また来な。次はどれだけ持つか見ものだな」

 と彼はニーニャのまたの訪問を歓迎したが、当の本人は聞いていないし、聞いていたとしても涙目で首を横に振りたいのにふる事も出来ず震えていた事だろう。





 ニーニャの目覚めを待つことなく、アルベラとツーとの挨拶はお開きとなった。

 もともと元気な姿を見せる事が目的だったため、ニーニャが気を失った辺りが丁度いい頃合いだったのだ。

 アルベラは時間を空けておいてくれた礼をツーに述べ、ツーは「またな。勉強頑張んな」と返し、椅子に座ったまま彼女等を見送った。





 アルベラが部屋を出るとそこは来た時と同じ酒場だ。

 真昼間から酒を煽る荒くれ者達の姿を見て、アルベラは「ほうっ」と息をついた。

 ツーと話した後はそこらのチンピラが本当にただの小物に見えてしまう。今の目の前の小汚い酒場の光景にも安心感があった。

(そうだ)

 アルベラはガルカと、ニーニャを担ぐエリーを振り向き、その後ろの自分が出て来た扉へ手をかける。

 キィ、と開くとそこにはもうツーの部屋は無く、ちょっとした物置と休憩室のような酒場の個室に代わっていた。

(おぉ……)

 ここは本当はこういう部屋だったのか、と見れて満足したアルベラは扉を閉じる。

 その背に「よぉ。嬢ちゃんたち、終わったか」と陽気な男の声が投げかけられた。

「あら、コーニオさん。お久しぶりねぇ」とエリーが返す。

 アルベラも振り返り笑顔を浮かべた。

「コーニオさん、お久しぶり。お元気そうね」



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