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第四章 三人目のハル・ウェルディス
憎しみの焔
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――五十人……。
口の中の血を床に吐き出しながら、シェイドは考えた。
アリアの雇った傭兵が五十人いるなら、ベラードの領兵は何人いるのだろうか。あの中庭にいた五十人程が、手勢の全てなのだろうか。
意識を保とうとするシェイドの耳に、アリアの金切り声が響き渡る。
「この奴隷の足に縄をかけて獣吊りにしておやり! 舌を噛み切らないように、猿轡も噛ませるのよ!」
稲妻のようなアリアの声に、気だるく座り込んでいた男たちが動き出した。
数人が仲間を呼びに出口に向かい、残った男たちがシェイドを囲んで足首に縄を巻いた。足を纏め終えると結び目を手枷に結び付け、掛け声とともに滑車の縄を引き上げる。
狩場で仕留められた獣のように手足を一つに纏めて吊るされる姿は、自らの重みで手足の先を引きちぎられるような痛みをもたらした。
無防備に曝け出されることになった後孔は、犯され続けたせいで閉じることもできず、薄く血の混じった粘液を垂れ流す。赤く捲れ上がった肉の環が小刻みに震えながら汚液を吐き出すさまを、男たちは嗤いながら詳細に伝えて辱めた。
息を詰めて恥辱に耐える口がこじ開けられ、丸めたシャツの切れ端とともに上から轡を噛まされる。呻きは口の中の布に吸い込まれてしまい、どうかするとその布を飲み込んで窒息してしまいそうだ。
「その辺にしておいたらどうです、お姫さん。そろそろ本気で死んじまう。王様の兄弟だか、王位継承者だか知らないが、生かしておいた方が利用価値があるでしょうよ」
状況を見守っていたコーエンが、醒めた様子でアリアに声をかけた。
アリアはそれに冷笑で応える。
「私は取り分として『王妃』の身柄を貰う約束よ。あちらは『国王』を手に入れたのだから、私がこれをどう扱おうがあちらの知ったことではないわ」
コーエンも面と向かってアリアに逆らうつもりはないらしい。頑なな答えに肩を一つ竦めると、壁際に凭れて傍観の姿勢を取った。
仲間を呼びに行ったはずの男たちはなかなか戻ってこない。手足に食い込む縄の苦痛は一呼吸ごとに強くなる。
気が遠くなりかけながらアリアに視線をやったシェイドは、ベールの下から垣間見えた素顔を目にして、思わず引き攣るように息を吸い込んだ。
扇で隠されていたアリアの口元が、不自然に歪んでいるのが見えたのだ。
「……何を見てるの」
恨みの籠った低い声が、アリアの歪んだ口元から漏れた。
その声に、シェイドは背筋が寒くなるのを感じた。
以前白桂宮で相対した時、彼女は非の打ちどころない美貌を誇っていた。
だが今は頬から口元にかけてが不均衡に歪んでいる。なまじ目鼻立ちが整っている分、その歪みは性根から捻じ曲がったようなひどい醜さを感じさせた。
「これはお前のせいよ……」
ギラギラと光る黒い瞳が、視線でシェイドを刺し殺さんばかりに睨みつけた。
「お前のせいで、私の顔は……。お前如きに惑わされて私に手を上げた国王も、お前も、皆死んでしまえばいいのよ。楽な死に方なんて絶対にさせないわ。少しずつ身を削いで、生きながら焼き殺してやる。声が嗄れるまで、殺してくれと叫び続ければいい」
呪いの籠った声が低く放たれる。吊られる苦痛も忘れ、シェイドは愕然とその言葉を聞いた。
間近からぶつけられたのは、今まで想像してみたことさえない、ゾッとするほどの悪意だった。
ウェルディリア貴族の正統な美しさを誇っていたアリアが、国王と奥侍従のせいでその美貌を失った。おそらくは白桂宮を訪れたあの時に起こったことだろう。
ジハードの平手を受けてアリアがホールの床に倒れ伏したのは見えたが、まさか貴婦人を相手にそこまでの痛打を浴びせていたとは思いもしなかった。
怒りの収まらぬジハードはその上蟄居を命じたが、そうでなくとも彼女は二度と社交界には出てこられなかっただろう。醜く歪んだ顔は、宮廷で嘲りと物笑いの種にしかならない。
彼女が王宮へ返り咲くには、どんな大貴族の奥方でも令嬢でも決して得られぬ、至高の地位を得て君臨する以外にないのだ。
「……そんな目で見ないで頂戴。同情してもらわなくとも、お前の顔はもっと醜い化け物にしてあげるから」
激情を抑えるあまりに震える声で、アリアは低く言った。
壁際に行って燭台を手に取った彼女は、それを持ってシェイドの元へ戻った。どうするつもりなのかは、聞くまでもなかった。
「……ッ」
耳元を炎に炙られて、反射的に顔を背ける。熱による痛みを感じたのはその後だ。
縄が軋み、滑車を中心に体が回った。脇腹が炙られ、腿の裏側が炙られ、一周して元の位置に戻ってきた。
チリチリと髪が燃える異臭がする。
「……汚らしい髪ね。ほんのちょっとでもウェルディリア人らしくなるように、真っ黒に焦がしてあげるわ。白い肌も、その気味悪い青い目も。……黒焦げの死体になったら、国王の元へ返してあげる。そうしたらあの方も、私に跪いて求婚するしかないでしょう?」
男たちの精液に濡れた髪は、燻りながらも、ところどころ炎を上げて燃え落ちていく。
首や耳元を熱に炙られて、シェイドは呻きを上げながらもがいた。吊り上げられた体がくるくると回り、全身を燭台の炎が少しずつ舐めていく。
もう一度ゆっくりと一周したところで、アリアは猿轡の布を掴んでシェイドの顔を引き寄せた。
恨みに引き歪んだアリアの顔を、蝋燭の炎が遮った。
「目を開けて見ていなさい。そうすれば熱い思いをするのは一度で済むわ」
溶けた蝋を縁一杯に溜めた蝋燭が右目に近づいてくる。顔を背けたくとも髪ごと猿轡を掴まれて動けない。目を眇めてシェイドは呻いた。
何とか逃れようと必死で首を振れば、いっそ直に焼いてやろうと、蝋燭が傾けられた。
溶けて半透明になった蝋の塊が、落ちてくる――!
「…………」
目を閉じて身を固くしたシェイドの顔に、蝋は落ちてこなかった。
間近でジュッと微かな音をさせて熱が消える。恐る恐る目を開けたシェイドは、蝋燭の先端を握りしめた大きな手と、小山のような男の姿を認めた。
「ニコ……!」
地下牢の低い天井に頭が閊えるほどの巨漢だった。炎を握りつぶした拳も分厚い革の手袋かと思うほど大きい。
巨人の国から現れたような大男は、ベラード領の兵士の軍服を身に着けていた。
「下がりなさい! ラナダーン殿の乳兄弟でも邪魔は許さないわ。これは私の取り分よ!」
アリアが吠えたが、ニコと呼ばれた巨漢は意にも解さぬ様子で蝋燭を取り上げ投げ捨てた。
「申し訳ありませんがこれは歴とした男で、『王妃』ではございませんので」
言葉遣いは慇懃だが、その話し方にアリアに対する敬意は感じられなかった。
男は言うだけ言うとアリアを無視して、天井から下がる縄を滑車ごと掴み、それを無造作に引き抜いた。錆びた楔を飛び散らせながら、天井の石から滑車が抜ける。
支えを失って落下しかけた体が、巨漢の太い腕に軽々と支えられた。
「若様のご即位のための重要な駒ですので、これはこちらで預からせていただきます」
まるで小さな犬の子でも抱くように、片腕一本でシェイドを横抱きにすると、男は傭兵たちを一瞥しただけで地下牢の出口に向かい始めた。
「コーエン! 取り返しなさい!」
傭兵の頭の名が金切り声で叫ばれたが、髭の男は壁に凭れたまま肩を竦めただけだった。正面切ってやり合うには、分が悪い相手だと言いたげに。
体の幅とほとんど変わらない階段を上るために、男はシェイドの体を抱え直して自分の肩の上に担いだ。
地下の淀んだ空気とは違う、冷たいが新鮮な夜風を吸って、やっとアリアの手から逃れられたのだと実感できる。
どこへ何の目的で連れて行かれるのか、少しでも情報を得なければと思った。だがそう思った端から、張りつめていた緊張の糸がプツリと切れて、意識が遠のいていく。
「――ファラスの御使い……」
闇へと沈んでいく意識の中で、最後にシェイドは岩のような大男がそう呟くのを耳にした。
口の中の血を床に吐き出しながら、シェイドは考えた。
アリアの雇った傭兵が五十人いるなら、ベラードの領兵は何人いるのだろうか。あの中庭にいた五十人程が、手勢の全てなのだろうか。
意識を保とうとするシェイドの耳に、アリアの金切り声が響き渡る。
「この奴隷の足に縄をかけて獣吊りにしておやり! 舌を噛み切らないように、猿轡も噛ませるのよ!」
稲妻のようなアリアの声に、気だるく座り込んでいた男たちが動き出した。
数人が仲間を呼びに出口に向かい、残った男たちがシェイドを囲んで足首に縄を巻いた。足を纏め終えると結び目を手枷に結び付け、掛け声とともに滑車の縄を引き上げる。
狩場で仕留められた獣のように手足を一つに纏めて吊るされる姿は、自らの重みで手足の先を引きちぎられるような痛みをもたらした。
無防備に曝け出されることになった後孔は、犯され続けたせいで閉じることもできず、薄く血の混じった粘液を垂れ流す。赤く捲れ上がった肉の環が小刻みに震えながら汚液を吐き出すさまを、男たちは嗤いながら詳細に伝えて辱めた。
息を詰めて恥辱に耐える口がこじ開けられ、丸めたシャツの切れ端とともに上から轡を噛まされる。呻きは口の中の布に吸い込まれてしまい、どうかするとその布を飲み込んで窒息してしまいそうだ。
「その辺にしておいたらどうです、お姫さん。そろそろ本気で死んじまう。王様の兄弟だか、王位継承者だか知らないが、生かしておいた方が利用価値があるでしょうよ」
状況を見守っていたコーエンが、醒めた様子でアリアに声をかけた。
アリアはそれに冷笑で応える。
「私は取り分として『王妃』の身柄を貰う約束よ。あちらは『国王』を手に入れたのだから、私がこれをどう扱おうがあちらの知ったことではないわ」
コーエンも面と向かってアリアに逆らうつもりはないらしい。頑なな答えに肩を一つ竦めると、壁際に凭れて傍観の姿勢を取った。
仲間を呼びに行ったはずの男たちはなかなか戻ってこない。手足に食い込む縄の苦痛は一呼吸ごとに強くなる。
気が遠くなりかけながらアリアに視線をやったシェイドは、ベールの下から垣間見えた素顔を目にして、思わず引き攣るように息を吸い込んだ。
扇で隠されていたアリアの口元が、不自然に歪んでいるのが見えたのだ。
「……何を見てるの」
恨みの籠った低い声が、アリアの歪んだ口元から漏れた。
その声に、シェイドは背筋が寒くなるのを感じた。
以前白桂宮で相対した時、彼女は非の打ちどころない美貌を誇っていた。
だが今は頬から口元にかけてが不均衡に歪んでいる。なまじ目鼻立ちが整っている分、その歪みは性根から捻じ曲がったようなひどい醜さを感じさせた。
「これはお前のせいよ……」
ギラギラと光る黒い瞳が、視線でシェイドを刺し殺さんばかりに睨みつけた。
「お前のせいで、私の顔は……。お前如きに惑わされて私に手を上げた国王も、お前も、皆死んでしまえばいいのよ。楽な死に方なんて絶対にさせないわ。少しずつ身を削いで、生きながら焼き殺してやる。声が嗄れるまで、殺してくれと叫び続ければいい」
呪いの籠った声が低く放たれる。吊られる苦痛も忘れ、シェイドは愕然とその言葉を聞いた。
間近からぶつけられたのは、今まで想像してみたことさえない、ゾッとするほどの悪意だった。
ウェルディリア貴族の正統な美しさを誇っていたアリアが、国王と奥侍従のせいでその美貌を失った。おそらくは白桂宮を訪れたあの時に起こったことだろう。
ジハードの平手を受けてアリアがホールの床に倒れ伏したのは見えたが、まさか貴婦人を相手にそこまでの痛打を浴びせていたとは思いもしなかった。
怒りの収まらぬジハードはその上蟄居を命じたが、そうでなくとも彼女は二度と社交界には出てこられなかっただろう。醜く歪んだ顔は、宮廷で嘲りと物笑いの種にしかならない。
彼女が王宮へ返り咲くには、どんな大貴族の奥方でも令嬢でも決して得られぬ、至高の地位を得て君臨する以外にないのだ。
「……そんな目で見ないで頂戴。同情してもらわなくとも、お前の顔はもっと醜い化け物にしてあげるから」
激情を抑えるあまりに震える声で、アリアは低く言った。
壁際に行って燭台を手に取った彼女は、それを持ってシェイドの元へ戻った。どうするつもりなのかは、聞くまでもなかった。
「……ッ」
耳元を炎に炙られて、反射的に顔を背ける。熱による痛みを感じたのはその後だ。
縄が軋み、滑車を中心に体が回った。脇腹が炙られ、腿の裏側が炙られ、一周して元の位置に戻ってきた。
チリチリと髪が燃える異臭がする。
「……汚らしい髪ね。ほんのちょっとでもウェルディリア人らしくなるように、真っ黒に焦がしてあげるわ。白い肌も、その気味悪い青い目も。……黒焦げの死体になったら、国王の元へ返してあげる。そうしたらあの方も、私に跪いて求婚するしかないでしょう?」
男たちの精液に濡れた髪は、燻りながらも、ところどころ炎を上げて燃え落ちていく。
首や耳元を熱に炙られて、シェイドは呻きを上げながらもがいた。吊り上げられた体がくるくると回り、全身を燭台の炎が少しずつ舐めていく。
もう一度ゆっくりと一周したところで、アリアは猿轡の布を掴んでシェイドの顔を引き寄せた。
恨みに引き歪んだアリアの顔を、蝋燭の炎が遮った。
「目を開けて見ていなさい。そうすれば熱い思いをするのは一度で済むわ」
溶けた蝋を縁一杯に溜めた蝋燭が右目に近づいてくる。顔を背けたくとも髪ごと猿轡を掴まれて動けない。目を眇めてシェイドは呻いた。
何とか逃れようと必死で首を振れば、いっそ直に焼いてやろうと、蝋燭が傾けられた。
溶けて半透明になった蝋の塊が、落ちてくる――!
「…………」
目を閉じて身を固くしたシェイドの顔に、蝋は落ちてこなかった。
間近でジュッと微かな音をさせて熱が消える。恐る恐る目を開けたシェイドは、蝋燭の先端を握りしめた大きな手と、小山のような男の姿を認めた。
「ニコ……!」
地下牢の低い天井に頭が閊えるほどの巨漢だった。炎を握りつぶした拳も分厚い革の手袋かと思うほど大きい。
巨人の国から現れたような大男は、ベラード領の兵士の軍服を身に着けていた。
「下がりなさい! ラナダーン殿の乳兄弟でも邪魔は許さないわ。これは私の取り分よ!」
アリアが吠えたが、ニコと呼ばれた巨漢は意にも解さぬ様子で蝋燭を取り上げ投げ捨てた。
「申し訳ありませんがこれは歴とした男で、『王妃』ではございませんので」
言葉遣いは慇懃だが、その話し方にアリアに対する敬意は感じられなかった。
男は言うだけ言うとアリアを無視して、天井から下がる縄を滑車ごと掴み、それを無造作に引き抜いた。錆びた楔を飛び散らせながら、天井の石から滑車が抜ける。
支えを失って落下しかけた体が、巨漢の太い腕に軽々と支えられた。
「若様のご即位のための重要な駒ですので、これはこちらで預からせていただきます」
まるで小さな犬の子でも抱くように、片腕一本でシェイドを横抱きにすると、男は傭兵たちを一瞥しただけで地下牢の出口に向かい始めた。
「コーエン! 取り返しなさい!」
傭兵の頭の名が金切り声で叫ばれたが、髭の男は壁に凭れたまま肩を竦めただけだった。正面切ってやり合うには、分が悪い相手だと言いたげに。
体の幅とほとんど変わらない階段を上るために、男はシェイドの体を抱え直して自分の肩の上に担いだ。
地下の淀んだ空気とは違う、冷たいが新鮮な夜風を吸って、やっとアリアの手から逃れられたのだと実感できる。
どこへ何の目的で連れて行かれるのか、少しでも情報を得なければと思った。だがそう思った端から、張りつめていた緊張の糸がプツリと切れて、意識が遠のいていく。
「――ファラスの御使い……」
闇へと沈んでいく意識の中で、最後にシェイドは岩のような大男がそう呟くのを耳にした。
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