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第三章 ミスル離宮
災いの花
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ウェルディリアの歴史を学んだ者ならば、『シェイド』と言う名を聞き過ごすことはできないに違いない。
豪奢な白い花を咲かせる蔓科の植物は、春の早い時期に他に先駆けて花開くことから、かつては春告げ花とも呼ばれて貴族達の庭園を彩ってきた。
だが百五十年ほど前に王族の一人がこの花の毒で命を失ったことで、ウェルディリアでは王家に仇なす花として全土で栽培が禁じられた。
『縊り草』『呪いの花』『死神の蜜』など、ありとあらゆる禍々しい蔑称で呼ばれた花の名だ。そんな名を我が子に付ける親は居るまい。
その忌まわしい名を金の髪を持つ男児につけたのは、ジハードの祖母であった王太后カレリアだった。
国王の座に即位して以来、ジハードはシェイドの素性をつぶさに調べさせた。いっそ異母兄でないと証明できれば、手元に囲っておくのは容易い事だったからだ。
だがその過程で、ジハードは王家の闇を知ることになった。
カレリアの夫であり、ジハードの祖父である先々代の王は、男色を好んだ。そのため正妃の他には妃を迎えず、数多くの奥侍従を寵愛したことが記録として残っている。
たった一人の正妃であるカレリアは、先々王との間の二人の王子を得たことにより、宮廷内で絶大な権力を振るい始めた。
長子であったベレスの婚姻に関しては特に強硬で、夫である王にさえ口を挟ませなかったと、宮内府の老官は記憶を語った。
一人目の正妃はベレスの十五歳の元服と同時に迎えられた。だが、子を為さないまま数年後に死別する。すぐ後に入った二人目の正妃も、結局子を為さないまま何年か経過した頃、精神に異常を来して離宮に移され、暫くして亡くなっている。
この間、何人もの妾妃と何十人もの奥侍女が後宮入りしたが、公的な記録ではそのうちの誰も子を為していない。
北方の娼婦であった十四歳の少女がウェルディリア風の名を与えられ、妾妃の一人として後宮へ迎えられたのもその時期である。――公式記録に載っているのはそこまでだった。
ジハードは当時後宮で下働きをしていたエウリートという老女を探し出してきて、話を聞いた。
当時後宮に居た者は誰もが知っていたことだが、王太后を怖れて誰も口外しなかった話だ。
北方から来た幼い妾妃は、ある年の冬に待望の男児を産み落とした。
しかし、生まれてきた子供が白い髪と青い目であることが分かると、産褥に同席していたカレリアがその赤子を取り上げ、雪が降り積もる窓の外へ投げ捨てさせたのだという。男児出産の記録は残らなかった。
産声も上げずに窓の外に消えた赤子のことを、後宮の者は皆すぐに忘れた。
エレーナは妾妃の一人として後宮に留まることを許され、以後数年間は誰も国王の子を産むことはなかった。
捨てられた赤子のことを皆が思い出したのは四年後のことだ。
三人目の正妃が後に王太子となるジハードを産み、その誕生に国中が沸き返る中、後宮の犬小屋の中から人間の子が見つかったのだ。
三、四歳ほどのその男児は、薄汚れた白い髪と白い肌、そして年若い妾妃と同じ青い瞳を持っていた。
裸で犬のように這い、唸り声を上げる男児の様子は、とても人間とは思えなかったと言う。当然のようにカレリアは始末を命じたそうだが、呪われたようなその様子が恐ろしくて手を下せる者が居なかった。
結局子供はベレスの命で王宮の侍従見習いとして育てることに決まったが、その時にカレリアが付けた名が『シェイド』――王家に災いをもたらす花の名だったのだ。
「何もかも、知っているつもりだ」
ジハードは花の側で立ち尽くすシェイドに語りかけた。
北方人の姿を持つというだけで、シェイドは生まれたと同時に殺されようとした。
犬小屋には当時何頭もの犬が飼われており、そのうちの一頭がどういうわけか食い殺そうともせず、自分の仔と同じように育てたのだろう。犬の乳と後宮の窓から投げられる残飯を餌に育ち、人間達に見いだされてからも化け物同然の扱いを受けた。
長じるにつれ、獣のようだった男児は誰の目から見ても美しく成長した。だが、シェイドは今でも人目を怖れるようにその美貌を隠したがる。
内侍の司の長に九年もの間着任していながら、副長官であったラウドでさえ顔や髪を見たことがなかったという徹底ぶりだ。北方人風の姿をただ恥じただけでなく、石や棒で追われた記憶がそうさせたのだろう。
そして、父王の寝室で『薄汚い娼婦』と罵った、ジハードの言葉が。
ジハードが何度愛していると伝えても、シェイドの心は解けなかった。ただの奥侍従として扱うつもりはないと告げても、信じようとしない。
いつもただ嵐が過ぎていくのを諦めとともに待つような顔で、視線を逸らすだけだ。
それはシェイド自身も、己を後宮で飼われる獣のように思っているせいなのだろう。
「お前がどんな風に生まれ、どんな風に育てられたかを知っている。俺は全てを知った上で、お前を伴侶に選んだ」
幸いなことに、すべての人間がシェイドを石で追ったわけではなかった。
エレーナは自ら望んで我が子を捨てたわけではなかったし、ベレスは側仕えとして置くことで、自分の目の届くところで育てようとした。
親子と名乗ることはなくとも、二人ともそれぞれにできる形でシェイドを見守っていたのだ。
だが結局、直接触れて人肌の温もりを与える者はいなかった。シェイドは愛情というものを誰からも教えられなかった。
ジハードがいくら愛を説いたとしても、初めから知りもしないものを受け入れることはできない。
シェイドは生まれて最初に与えられるはずのものを手にすることがないまま、ここまできたのだ。
ジハードが一歩足を踏み出すと、シェイドは静かに首を振って後ずさった。その視線はジハードの上を逸れ、誰とも目を合わせることはない。
「……陛下は間違っておいでです」
大輪の花を口元に当てて表情を隠したシェイドが、近づくジハードを制するように硬い声を発した。
「陛下は間違っておられる。私のような化け物をお側に置くべきではありませんでした」
自らを化け物だというシェイドに、ジハードは悲しみを覚えた。シェイドがそう思うのも無理はない。だが、間違っているのはシェイドの方だ。
「いいや、俺は間違ってなどいない。俺は俺の愛する者を側に置く。お前が何者でも、俺はお前を愛している」
「――だからこそ、私は王家に災厄をもたらす毒の花なのです」
望むと望まざるとに関わらず、毒の花は身の内に溜まる蜜の香りで人を惑わし、虜にして破滅をもたらす。
奥侍従一人に傾倒し、世継ぎを生むべき妃を迎えようとしないジハードは、すでに禍の花の毒に冒されているのだと、シェイドは言うのだ。
シェイドの手から白い花が零れ落ちた。
手から落ちた花を拾おうと、シェイドが身を屈める。――いや、違った。花を拾う素振りでシェイドが手に握ったのは、庭木を剪定するための鋏だった。
「…………殿下ッ!」
息を飲んで駆け寄ろうとするフラウを、ジハードは制した。駆け寄って手から鋏を取り上げるよりも、シェイドがそれを振りかぶる方が速い。
庭師の手抜かりだが、どういう反応を示すかわからなかったというのに、油断して距離をつくってしまったジハードの失態だ。
シェイドが鋏を逆手に握り、切っ先を喉に向けた。
「……私がどれほど穢れた存在かを知れば……陛下も……」
絞り出すようにシェイドが呟いた。とても最後まで口にすることはできぬと、言葉は途中で途切れる。肩が大きく上下して、興奮のあまり今にも喉を突きそうに見えた。
硬い木の枝を落とすための鋏は頑強だ。鋭さはなくとも、突き立てれば容易く肉を破る。
己の失態を歯噛みして見守るジハードの目に、白い頬から零れた涙が、鋏を握る手の甲に落ちるのが見えた。
「……生まれてこなければ良かった……そうすれば、誰にも疎まれずに済んだのに……!」
聞く者が胸を締め付けられるような慟哭は、シェイドの魂に深々と刻まれた傷そのものだ。
白桂宮に来た日に死を願ったように、シェイドは心の奥底でずっと自分自身を抹消することを望んできた。誰からも望まれないと諦め、疎まれ忌み嫌われるだけの存在として在ることに苦しみ、生きる喜びを知らずに今日まで来た。
過去の全てを知ったとき、ジハードはやっとそれを理解した。
そして、シェイドに与えるべきものが何であるかを見つけたのだ。
豪奢な白い花を咲かせる蔓科の植物は、春の早い時期に他に先駆けて花開くことから、かつては春告げ花とも呼ばれて貴族達の庭園を彩ってきた。
だが百五十年ほど前に王族の一人がこの花の毒で命を失ったことで、ウェルディリアでは王家に仇なす花として全土で栽培が禁じられた。
『縊り草』『呪いの花』『死神の蜜』など、ありとあらゆる禍々しい蔑称で呼ばれた花の名だ。そんな名を我が子に付ける親は居るまい。
その忌まわしい名を金の髪を持つ男児につけたのは、ジハードの祖母であった王太后カレリアだった。
国王の座に即位して以来、ジハードはシェイドの素性をつぶさに調べさせた。いっそ異母兄でないと証明できれば、手元に囲っておくのは容易い事だったからだ。
だがその過程で、ジハードは王家の闇を知ることになった。
カレリアの夫であり、ジハードの祖父である先々代の王は、男色を好んだ。そのため正妃の他には妃を迎えず、数多くの奥侍従を寵愛したことが記録として残っている。
たった一人の正妃であるカレリアは、先々王との間の二人の王子を得たことにより、宮廷内で絶大な権力を振るい始めた。
長子であったベレスの婚姻に関しては特に強硬で、夫である王にさえ口を挟ませなかったと、宮内府の老官は記憶を語った。
一人目の正妃はベレスの十五歳の元服と同時に迎えられた。だが、子を為さないまま数年後に死別する。すぐ後に入った二人目の正妃も、結局子を為さないまま何年か経過した頃、精神に異常を来して離宮に移され、暫くして亡くなっている。
この間、何人もの妾妃と何十人もの奥侍女が後宮入りしたが、公的な記録ではそのうちの誰も子を為していない。
北方の娼婦であった十四歳の少女がウェルディリア風の名を与えられ、妾妃の一人として後宮へ迎えられたのもその時期である。――公式記録に載っているのはそこまでだった。
ジハードは当時後宮で下働きをしていたエウリートという老女を探し出してきて、話を聞いた。
当時後宮に居た者は誰もが知っていたことだが、王太后を怖れて誰も口外しなかった話だ。
北方から来た幼い妾妃は、ある年の冬に待望の男児を産み落とした。
しかし、生まれてきた子供が白い髪と青い目であることが分かると、産褥に同席していたカレリアがその赤子を取り上げ、雪が降り積もる窓の外へ投げ捨てさせたのだという。男児出産の記録は残らなかった。
産声も上げずに窓の外に消えた赤子のことを、後宮の者は皆すぐに忘れた。
エレーナは妾妃の一人として後宮に留まることを許され、以後数年間は誰も国王の子を産むことはなかった。
捨てられた赤子のことを皆が思い出したのは四年後のことだ。
三人目の正妃が後に王太子となるジハードを産み、その誕生に国中が沸き返る中、後宮の犬小屋の中から人間の子が見つかったのだ。
三、四歳ほどのその男児は、薄汚れた白い髪と白い肌、そして年若い妾妃と同じ青い瞳を持っていた。
裸で犬のように這い、唸り声を上げる男児の様子は、とても人間とは思えなかったと言う。当然のようにカレリアは始末を命じたそうだが、呪われたようなその様子が恐ろしくて手を下せる者が居なかった。
結局子供はベレスの命で王宮の侍従見習いとして育てることに決まったが、その時にカレリアが付けた名が『シェイド』――王家に災いをもたらす花の名だったのだ。
「何もかも、知っているつもりだ」
ジハードは花の側で立ち尽くすシェイドに語りかけた。
北方人の姿を持つというだけで、シェイドは生まれたと同時に殺されようとした。
犬小屋には当時何頭もの犬が飼われており、そのうちの一頭がどういうわけか食い殺そうともせず、自分の仔と同じように育てたのだろう。犬の乳と後宮の窓から投げられる残飯を餌に育ち、人間達に見いだされてからも化け物同然の扱いを受けた。
長じるにつれ、獣のようだった男児は誰の目から見ても美しく成長した。だが、シェイドは今でも人目を怖れるようにその美貌を隠したがる。
内侍の司の長に九年もの間着任していながら、副長官であったラウドでさえ顔や髪を見たことがなかったという徹底ぶりだ。北方人風の姿をただ恥じただけでなく、石や棒で追われた記憶がそうさせたのだろう。
そして、父王の寝室で『薄汚い娼婦』と罵った、ジハードの言葉が。
ジハードが何度愛していると伝えても、シェイドの心は解けなかった。ただの奥侍従として扱うつもりはないと告げても、信じようとしない。
いつもただ嵐が過ぎていくのを諦めとともに待つような顔で、視線を逸らすだけだ。
それはシェイド自身も、己を後宮で飼われる獣のように思っているせいなのだろう。
「お前がどんな風に生まれ、どんな風に育てられたかを知っている。俺は全てを知った上で、お前を伴侶に選んだ」
幸いなことに、すべての人間がシェイドを石で追ったわけではなかった。
エレーナは自ら望んで我が子を捨てたわけではなかったし、ベレスは側仕えとして置くことで、自分の目の届くところで育てようとした。
親子と名乗ることはなくとも、二人ともそれぞれにできる形でシェイドを見守っていたのだ。
だが結局、直接触れて人肌の温もりを与える者はいなかった。シェイドは愛情というものを誰からも教えられなかった。
ジハードがいくら愛を説いたとしても、初めから知りもしないものを受け入れることはできない。
シェイドは生まれて最初に与えられるはずのものを手にすることがないまま、ここまできたのだ。
ジハードが一歩足を踏み出すと、シェイドは静かに首を振って後ずさった。その視線はジハードの上を逸れ、誰とも目を合わせることはない。
「……陛下は間違っておいでです」
大輪の花を口元に当てて表情を隠したシェイドが、近づくジハードを制するように硬い声を発した。
「陛下は間違っておられる。私のような化け物をお側に置くべきではありませんでした」
自らを化け物だというシェイドに、ジハードは悲しみを覚えた。シェイドがそう思うのも無理はない。だが、間違っているのはシェイドの方だ。
「いいや、俺は間違ってなどいない。俺は俺の愛する者を側に置く。お前が何者でも、俺はお前を愛している」
「――だからこそ、私は王家に災厄をもたらす毒の花なのです」
望むと望まざるとに関わらず、毒の花は身の内に溜まる蜜の香りで人を惑わし、虜にして破滅をもたらす。
奥侍従一人に傾倒し、世継ぎを生むべき妃を迎えようとしないジハードは、すでに禍の花の毒に冒されているのだと、シェイドは言うのだ。
シェイドの手から白い花が零れ落ちた。
手から落ちた花を拾おうと、シェイドが身を屈める。――いや、違った。花を拾う素振りでシェイドが手に握ったのは、庭木を剪定するための鋏だった。
「…………殿下ッ!」
息を飲んで駆け寄ろうとするフラウを、ジハードは制した。駆け寄って手から鋏を取り上げるよりも、シェイドがそれを振りかぶる方が速い。
庭師の手抜かりだが、どういう反応を示すかわからなかったというのに、油断して距離をつくってしまったジハードの失態だ。
シェイドが鋏を逆手に握り、切っ先を喉に向けた。
「……私がどれほど穢れた存在かを知れば……陛下も……」
絞り出すようにシェイドが呟いた。とても最後まで口にすることはできぬと、言葉は途中で途切れる。肩が大きく上下して、興奮のあまり今にも喉を突きそうに見えた。
硬い木の枝を落とすための鋏は頑強だ。鋭さはなくとも、突き立てれば容易く肉を破る。
己の失態を歯噛みして見守るジハードの目に、白い頬から零れた涙が、鋏を握る手の甲に落ちるのが見えた。
「……生まれてこなければ良かった……そうすれば、誰にも疎まれずに済んだのに……!」
聞く者が胸を締め付けられるような慟哭は、シェイドの魂に深々と刻まれた傷そのものだ。
白桂宮に来た日に死を願ったように、シェイドは心の奥底でずっと自分自身を抹消することを望んできた。誰からも望まれないと諦め、疎まれ忌み嫌われるだけの存在として在ることに苦しみ、生きる喜びを知らずに今日まで来た。
過去の全てを知ったとき、ジハードはやっとそれを理解した。
そして、シェイドに与えるべきものが何であるかを見つけたのだ。
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