竜攘虎搏 Side Tiger

怜悧(サトシ)

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「はい。夜は一人で歩くのも大変だと思うので……」
 父親に無理を言って聞き出した士龍の母親の携帯に電話をかけた。
 階段を上り下りするあの家の構造だと、士龍一人では大変そうだし、うちのマンションに居た方がいいかもしれないと考えて、入院するまで預かると伝えた。
 士龍の母親は疑うことはなく、オレの言葉に感謝しておまかせするとの返事をもらった。
 バイクに士龍を乗せると、オレのマンションに連れてきた。
 士龍は何故自分の家じゃないかというような表情をしたので、オレは腰をかかえてマンションのエレベーターへと乗った。
「士龍のおふくろさんには、しばらく世話は俺がするって伝えたし。どうせ夜勤だろうし、流石に士龍の身体は支えきれないだろ」
 マンションの玄関を開いて、部屋の中に招くとそうだなあと言いながら、士龍は部屋の中をぐるんと見回して、少しだけ目の中が「揺らいでるような気がして思わずぎゅっと抱き寄せた。
 そういえば士龍がここにくるのは、あの日以来だったな。
「それより、小倉さん、アンタのこと狙ってるよな……」
 あの時小倉さんの表情や口調から、士龍に対してオレと同じものを抱えているのが分かってしまった。
「んなこたねえよ。ハルちゃんは一年のときに病院送りにしてから、俺には手え出してこないぞ」
「そーいう意味の狙うじゃなくて…………」
 この人は人の気持ちには鈍感なのかもしれない。
 最初に脅したり、嫌いだって言ってたせいで、オレの気持ちもずっと気づかなかった。気づかせないようにしようとはしていたけど、それでも出てしまうものはいっぱいあったのに。
「スゲェ眼で睨まれたけど…………あの人さ……アンタをそういう目でみてる……」
 士龍の制服の上着を脱がして、ベルトのバックルを外して下着ごと引きおろすと、すっかり勃起している大きな息子さんと顔をあわせてしまう。
「ま、いいや。ほんとにアンタは鈍感。…………こんなに体は敏感なのにな。風呂入るぞ」
 あの様子で小倉さんが何もしかけてこないなんてことはないような気がした。絶対になにか絡んでくるような剣呑な雰囲気だった。
 士龍の腰を抱えて椅子に座らせてから、浴槽にお湯をためる。
 士龍の足の包帯を外すのを忘れてたことに気が付いて、オレはくるくると外して、現れた銃創を目にして思わず唇を押し当てた。
 これはオレを守ってつけてくれた傷だ。
大切にしたい気持ちをそこにこめる。
「ちょっと待って、オレも脱いでくる」
このままシャワーを出したら、制服びしょ濡れになるなあと思って、浴室を出ると制服と下着を脱いだ。。
「あんまし、もの欲しそうにガン見しないで。オレも我慢がきかなくなるだろ?」
屈んでシャワーヘッドを手にとってコックを捻ってお湯を出す。
士龍のごわごわする金髪を手にしてシャワーで軽く濡らし、シャンプーで洗い始めた。
「ライオンみたいな士龍の髪好きだな」
士龍の髪を洗い終えてから綺麗にすすぎをして、今度は体の方をボディーソープでごしごしと洗う。
「気持ち良さそうな顔だな」
背中を擦すると、士龍は心地よさそうに鼻から吐息が漏らした。
「キモチ、イ、イぜ」
「じゃあ、中もキレイにしてやるから、脚開いて」
椅子を反転させて壁に背中を押しつけ、士龍の両脚を大きく開かせる。すでに大きくなっていたペニスは、ビキビキに堅くなって腹筋あたりで跳ねている。
「身体洗うだけでこんなに、とろっとろじゃこれからもっとエッチなことするのに、どうすんだよ」
「ちょ、エッチなこと込みかよ」
 驚いたような顔をするが、あんなに反応している時点でエッチ込みなど元々分かっているはずだ。
オレは士龍のアナルに指を差し込んで、ゆるゆると中を拡げて手にしていたいちじく浣腸の先を押し込みグプッと中に液体を押し込んだ。
その玉を引き抜いて、アナルに小さなプラグを差し込んでしまう。
前に沢山買い込んだ玩具は、使っていないものもいっぱいある。
「苦しくなったら言うんだぜ、浣腸いれたからさ」
「や、やだ、やだ、ちょ、やめろって」
オレの言葉に焦ったのか、立ち上がりかけた士龍の体をぐっと押さえつけた。
ここで逃げられたらこの計画はおしまいだ。
こんなのは無駄な嫉妬心だとはわかっている。誰も知らない士龍の顔を沢山見てみたい。
「おとなしくしてなって、絶対士龍もキモチよくなるからさ」
 そう囁くが、やだやだと首を横に振って抵抗する。
やはり士龍であっても浣腸された後の姿を晒すのには抵抗があるようである。
「士龍、オレ、士龍の全部を知りたいんだ。なあ、お願いだからオレに全部を任せてくれ」
 震える体をぎゅっと抱きしめて、安心させるように背中を撫でる。
「お、お願いたけお…………トイレいかして……」
 必死に脂汗を浮かべながら懇願する士龍が可愛くて思わず頬が緩んでしまう。
「ダメだって、恥ずかしいの見られたほうが、士龍は興奮するから、きっと」
 奥歯をぎりぎりと噛んで、オレの言葉に絶望したような表情を浮かべる。オレが彼の言うことを聞くことはないと悟ったのだろう。
「出してえ?出したかったら、士龍。オレにお漏らし見てほしいって、言って」
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