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番外編
※キミの名を →side T
しおりを挟む「トール、もう少し脚開いて」
唇をペニスに押しつけながら、康史は俺の太腿を叩くので、ぐいと脚を開くと指がぐちゅりと内側に入ってくる。
「ンッ……ッッ……や、やす……ッまだるっこしい」
さっきから浅い場所しか細い指で弄らないで、熱がじくじくと溜まって腰が勝手に指の動きを促そうと揺れてしまう。
いつものように、ゆっくり理性を奪われていく。
「まだ、トールのちんぽ元気だよ」
妖艶な表情を浮かべて、先っぽを唇に挟んで指を増やしてコンコンと奥を叩いて背筋から這い上がる痺れに身体から力が抜けていくのが分かる。
「……ッんふ……ッふふあ、ッく……ああ、……ッ……や、やすッ……なかっ……ッ」
「なか?……なかがイイの?オレにどうして欲しいの」
囁く声が誘うように、緩やかな指の動きを続けながら言葉を促される。
ぐちゃぐちゃと指を回すように動かされて、びちゃびちゃと先端から精液が飛び出している。
イッているのに、身体が足りないと訴えている。
「……や、ッやす……ッああ……ッなかで……ッ……なか、ッ……やすのっ、いれて、くれ」
康史のを突っ込まれないと足りない。
必死に脚を開いて求めるように腰を押し付けると、康史の背中に腕を回して力を込める。
「もっと、いやらしく言ってよ」
囁かれる言葉は甘ったるくて、全身がとろけてしまいそうになる。
「……ッ……あ、あ、あ、やすの……ちんぽ……れ、おれ、なか、ぐちゃぐちゃ……して……」
ぐぐぐと柔らかくなった俺の付け根から、肉が押し込まれて、ぐぽぐぽと激しく音が響き、背中から蕩けるような熱が迸る。
「ひ、ッ……ッああ、と、とけっ、る」
全身から体液という体液が吹き出して、身体の芯が全て溶けだしてしまいそうな感覚と、真っ白になっていくような感覚の中で、俺は康史の身体に必死にまとわりついていた。
気がつくとすっかり日付は回っていて、 頭はぼんやりとしたまま覚束無かった。
日付が変わったら直ぐに渡そうと思ってたのだが、指先ひとつ動かせないとか、カッコ悪ィ。
確かに女装の康史は綺麗でいつになく興奮したが、ヤリ過ぎだろうと文句がいいたくなる。
「…………なあ……」
「え?もっとほしい、とか?」
俺の腕を枕にして、少しだけ崩れたメイクのままの康史が顔を覗きこむ。
「……そんな体力ねえよ。……ズボンのポケん中の箱……取って」
康史が身を起こしてベッドの下に放ったズボンから小さい箱を掴み取る。
「給料3ヶ月分じゃねえけどな」
「え…………」
なんとか上半身を起こして康史の手を掴むと、昔バレンタインか何かで渡したリングを引き抜いて、康史の手から箱をとって蓋を開ける。
「結婚指輪だ。今日からは、コッチな」
グイッと指輪を薬指に嵌めると、俺は自分の手を出してはめてた指輪を引っこ抜いた。
「俺にも嵌めろよ」
「相談もしないで……ズルイ」
康史は鼻を軽く啜って、俺の指に指輪をはめる。
「相談したらサプライズにならないだろ」
「…………ばか……」
グズグズと泣き出す康史を、俺はグッと抱き寄せた。
「すこやかなるときも、やめるときもずっと一緒だ。」
頷く康史に、俺は誓いの言葉を口にした。
物心ついてから、ずっと傍らにいたその存在に。
苗字だけでなく、すべてを捧げるために。
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