300 / 353
番外編
※お出かけ→sideT
しおりを挟む
夜なのに出かけたいと康史に言われて、出かけたはいいが、出る前にいきなり押し倒されて中にロータを突っ込まれて歩きづらい。
ていうか、歩いて中が擦れてズボンの中でかなりパンパンにちんこが腫れている。
「ヤス、マジでさ………。なあ………トイレいこうぜ」
外でヤりてえから布石なのかなと思い、腕を軽くひいて誘うと、ちらっと視線を返されてすぐに首を横に振られる。
「え、トール、もうガマンできない?」
「そ、そういうわけじゃねーけど……」
がっかりという表情をされると、ついつい強がってしまう己の悪いくせをどうにかしたい。
もうガマンできないのが、ホンネである。
康史は、そんな俺に笑みを浮かべると背中をさらっとなでる。
「もうちょいだから、頑張って」
どこに行くのかも分からないが、周りを見回すと駅前周辺である。
あながち外でヤりてえわけでも、ねえのかな。
ジーと音が鳴って胎内のロータが動きだして、俺は目をむいた。
をい、ここで動かすのかよ。
呼吸がせわしなくなるのを、奥歯を噛んでこらえて康史に腕を牽かれるままに、路地裏へと入り込み1度きたことのある、怪しい店の地下へと降りていく。
「前、来たの覚えてる?」
「あ、ああ。バレンタインに……きたとこだったな」
なんか、身体を他のヤツに触られて嫌な思いをしたから覚えてる。
ボンデージ服とか怪しい器具の間を通り抜けてカウンタまでくると、店の人はいないようだ。
奥かなと呟き康史は、カウンタに置いてあるスイッチのようなコールボタンを押す。
イヤな予感しかしなくなってくる。
しばらくして、背の高いイケメンが奥の部屋から出てくる。
「あらあ、日高ちゃんじゃない。この間の貞操帯はどうだったかしらあ」
相変わらずのこの店主のオネエ言葉にイライラしてしまう。
本能的にコイツは苦手なんだろうな。
「串崎さん、こんばんは。スゴイ効果すぎて、1日でリタイアだったよ。でも少しづつ慣らしていこうかなって」
「うふふ、相変わらずカレシさんは、すっごいきっつく睨んでくるのね。まったく躾が足りないんじゃない?」
からかうように視線を見返してくる串崎に、俺は鼻で笑って視線を険しくさせる。
「トールは、オレ以外の他人に懐く人じゃないからね、それが可愛いのだけど」
「わざとかしらね。案外」
触ろうと手を伸ばすのを避けるように、さっと身体をかわす。
明らかな挑発だけどノッてやる。
「そうね、今はちょっと来客中だから、終わったら相談に乗ってあげるわ」
そう言って奥を視線のみで見返す。
「ワシなら、もう帰るぞ」
奥の部屋から、黒いスーツをきたヤクザものらしい男が出てきたので思わず睨み返すと、あまりにも見知った顔すぎて口をあんぐりあけちまう。
「……オヤジ!?まさか、テメエ変態なのかァ!かーちゃんに言いつけるぞ!!!」
ついつい声をあげてしまうと、オヤジも口を同じようにあんぐりさせた。
「あァン?テメー、何しとんじゃあ、こんなとこで!?あ、あん?ヤスシも一緒か?!」
康史を見るとかなり焦った表情をしている。
だ、だよな。
変態には思われたくないだろうな。
「ワシはシノギじゃ。テメエこそ変態なのかぁ?」
「あら、トラさんのお知り合い?」
「ああ、一真。コイツは俺の馬鹿息子だ。えっと、こっちのヤスシに嫁がせてやった」
からからと笑いながら俺の頭をポンポンと叩きやがる。
つか、嫁がせるとかいうかな。アホオヤジが。
「あなたトラさんの息子さんね。どうりでイイ男。親公認なのね」
「うるせえ…………」
「ふーん。ヤスシは、そういう趣味なのか?それともうちの馬鹿に付き合わせられてるのか?」
確信をつかれて、康史は少し視線をさまよわせるが、思い切ったように親父の視線を受け止めて、
「まさか。オレの趣味です。オレがトールの全部が欲しくて…………」
「別に、ヤスシにくれてやった息子だし好きにすりゃあいい。コイツも嫌じゃねえから付き合ってんだろうし。今更、四の五のいわねーよ」
カッカッカッと笑う親父はマジで康史には甘すぎる。
「オジさん、ありがとうございます」
「ハッハッハ、もうおとーさんとか呼んでくれていいんだぜえ。ヤスシからおとーさんとか、ワシはいわれてーなぁ」
「ハイ。お義父さん」
素直に呼んでやり、すぐににやける親父に笑いかける康史に俺は深くため息をつく。
「じゃあ、一真。あのことと、若の事は頼んだぜ。ついでにワシの息子も可愛くしてやってくれ」
そう言って、アホ親父は鼻歌うたいながら、店を出て行った。
ていうか、歩いて中が擦れてズボンの中でかなりパンパンにちんこが腫れている。
「ヤス、マジでさ………。なあ………トイレいこうぜ」
外でヤりてえから布石なのかなと思い、腕を軽くひいて誘うと、ちらっと視線を返されてすぐに首を横に振られる。
「え、トール、もうガマンできない?」
「そ、そういうわけじゃねーけど……」
がっかりという表情をされると、ついつい強がってしまう己の悪いくせをどうにかしたい。
もうガマンできないのが、ホンネである。
康史は、そんな俺に笑みを浮かべると背中をさらっとなでる。
「もうちょいだから、頑張って」
どこに行くのかも分からないが、周りを見回すと駅前周辺である。
あながち外でヤりてえわけでも、ねえのかな。
ジーと音が鳴って胎内のロータが動きだして、俺は目をむいた。
をい、ここで動かすのかよ。
呼吸がせわしなくなるのを、奥歯を噛んでこらえて康史に腕を牽かれるままに、路地裏へと入り込み1度きたことのある、怪しい店の地下へと降りていく。
「前、来たの覚えてる?」
「あ、ああ。バレンタインに……きたとこだったな」
なんか、身体を他のヤツに触られて嫌な思いをしたから覚えてる。
ボンデージ服とか怪しい器具の間を通り抜けてカウンタまでくると、店の人はいないようだ。
奥かなと呟き康史は、カウンタに置いてあるスイッチのようなコールボタンを押す。
イヤな予感しかしなくなってくる。
しばらくして、背の高いイケメンが奥の部屋から出てくる。
「あらあ、日高ちゃんじゃない。この間の貞操帯はどうだったかしらあ」
相変わらずのこの店主のオネエ言葉にイライラしてしまう。
本能的にコイツは苦手なんだろうな。
「串崎さん、こんばんは。スゴイ効果すぎて、1日でリタイアだったよ。でも少しづつ慣らしていこうかなって」
「うふふ、相変わらずカレシさんは、すっごいきっつく睨んでくるのね。まったく躾が足りないんじゃない?」
からかうように視線を見返してくる串崎に、俺は鼻で笑って視線を険しくさせる。
「トールは、オレ以外の他人に懐く人じゃないからね、それが可愛いのだけど」
「わざとかしらね。案外」
触ろうと手を伸ばすのを避けるように、さっと身体をかわす。
明らかな挑発だけどノッてやる。
「そうね、今はちょっと来客中だから、終わったら相談に乗ってあげるわ」
そう言って奥を視線のみで見返す。
「ワシなら、もう帰るぞ」
奥の部屋から、黒いスーツをきたヤクザものらしい男が出てきたので思わず睨み返すと、あまりにも見知った顔すぎて口をあんぐりあけちまう。
「……オヤジ!?まさか、テメエ変態なのかァ!かーちゃんに言いつけるぞ!!!」
ついつい声をあげてしまうと、オヤジも口を同じようにあんぐりさせた。
「あァン?テメー、何しとんじゃあ、こんなとこで!?あ、あん?ヤスシも一緒か?!」
康史を見るとかなり焦った表情をしている。
だ、だよな。
変態には思われたくないだろうな。
「ワシはシノギじゃ。テメエこそ変態なのかぁ?」
「あら、トラさんのお知り合い?」
「ああ、一真。コイツは俺の馬鹿息子だ。えっと、こっちのヤスシに嫁がせてやった」
からからと笑いながら俺の頭をポンポンと叩きやがる。
つか、嫁がせるとかいうかな。アホオヤジが。
「あなたトラさんの息子さんね。どうりでイイ男。親公認なのね」
「うるせえ…………」
「ふーん。ヤスシは、そういう趣味なのか?それともうちの馬鹿に付き合わせられてるのか?」
確信をつかれて、康史は少し視線をさまよわせるが、思い切ったように親父の視線を受け止めて、
「まさか。オレの趣味です。オレがトールの全部が欲しくて…………」
「別に、ヤスシにくれてやった息子だし好きにすりゃあいい。コイツも嫌じゃねえから付き合ってんだろうし。今更、四の五のいわねーよ」
カッカッカッと笑う親父はマジで康史には甘すぎる。
「オジさん、ありがとうございます」
「ハッハッハ、もうおとーさんとか呼んでくれていいんだぜえ。ヤスシからおとーさんとか、ワシはいわれてーなぁ」
「ハイ。お義父さん」
素直に呼んでやり、すぐににやける親父に笑いかける康史に俺は深くため息をつく。
「じゃあ、一真。あのことと、若の事は頼んだぜ。ついでにワシの息子も可愛くしてやってくれ」
そう言って、アホ親父は鼻歌うたいながら、店を出て行った。
0
お気に入りに追加
360
あなたにおすすめの小説
待てって言われたから…
ふみ
BL
Dom/Subユニバースの設定をお借りしてます。
//今日は久しぶりに津川とprayする日だ。久しぶりのcomandに気持ち良くなっていたのに。急に電話がかかってきた。終わるまでstayしててと言われて、30分ほど待っている間に雪人はトイレに行きたくなっていた。行かせてと言おうと思ったのだが、会社に戻るからそれまでstayと言われて…
がっつり小スカです。
投稿不定期です🙇表紙は自筆です。
華奢な上司(sub)×がっしりめな後輩(dom)
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる