俺たちの××

怜悧(サトシ)

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三学期編

ツーリング →side T

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予定は途中の休憩をいれて2泊3日だ。

ツーリング旅行は康史と初めては行きたかったが、仕方ない。
無事に卒業が決まったのは、ひとえに西覇のおかげでもある。
俺の頭じゃ、何が要点なのかとかはさっぱりで、全くわからない。
とりあえず、要点を整理して覚えやすくしてくれたので、かなりイイ得点で追試を合格した。
先生も何故進学しなかったんだ、と、惜しそうな顔をしたくらいの結果は出せた。
四国の高知まで、とりあえず地図もスマホのアプリ見ればいいだろうし記憶力は任せろだ。
まあ、でも西覇がいればなんとかなるかな。

「アニキ、荷物、こんだけなの?」
俺が背負ったナップサックを見て、少し心配そうな顔をする。
でも、別に観光するわけじゃねえし、シャツと下着の変えがありゃ問題ないだろう。
「それに、ンな重いもん持ってけねーぞ。早くタンデム乗れよ。連休中に帰ってくっからな」
「アニキ、もう自由登校だろ?」
「俺はな。でもお前は優等生なんだから、ちゃんと登校しないとだろォ」
メットを西覇のあたまにかぶせると、俺はメットを被ってスロットルを回してエンジンを蒸す。

高速に乗れば9時間くらいだが、20歳以上じゃないと2人乗りの高速は走れないので、下道でいかなきゃならない。
大阪からフェリーに乗ってくから、大阪で1泊していくかな。 

のちのち、この選択に後悔することになるが、その時の俺には知るよしもなかった。

高速に乗れば昼には大阪まで着けるが、下道だと夜になるかもしれない。フェリーに乗って明日の昼には高知につけるか。
地元を抜けて、山を超える冬の風は冷たい。
西覇は落ちないように俺の腰をグッと引っつかむ。
下道でも混まないとこを、走り抜けるかな。
スピードをあげていくと、西覇がつかむ腕の力が強まる。
紗南や北羅をタンデムしたことはよくあったが、西覇を乗せたことはあまりなかった。
緊張してるみたいだな。
山をバイクで降りていくと、大阪までの国道へと入ってバイクを走らせる。
先に、昼飯を取ったほうがいいか。

近くのファミレスに入りバイクを停める。
「飯だ、飯。俺ァ、ハラが減ったぞ」
メットをとって、西覇を振り返った。

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