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二学期編
救出劇 →side T
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「西覇が襲われるとから初めてじゃない?」
バイクを走らせながら、康史はイライラと周りを見回している。この辺界隈は東高の近所だけあって、実に敵地なのであまりこない。
「基本的にあいつはヤバイのからは逃げてまわってるしな。カレシが目立つからかとは思うけど」
一度学校先輩だという西覇のカレシを助けたことがあったが、超進学校という高校には似合わない、金髪のヤンキーだったのを覚えている。顔は康史ほどじゃないけど、なかなか綺麗な顔をしていた。
携帯がブルブルするので、手にとってでる。
場所がわかったか、な。
「どこだ?」
どちらにせよ、西覇は喧嘩になれてねーから、 東高あたりからからまれたら、カレシ逃がすので精一杯になるだろうな。
『鵜野小の隣の廃屋です。どれくらいかかりそうですか』
丁寧な言葉は、ホントにおぼっちゃんだな。
こっからなら、すぐだ。
「2分待ってろ」
電話を切るとすぐに、康史に場所を伝えるとハンドルを切り返して小学校の隣の廃屋へとバイクを走らせる。
康史はほんとに何でもこなせる。
廃屋前のドラム缶の横に、隠れるようにして、髪の毛の色は染めたのか変わっていたが、爽やか風味な西覇のカレシがそこにいた。
俺と康史はバイクから降りて、カレシの方に歩み寄る。
「スイマセン……俺のせいなんです」
頭を下げるカレシの頭を軽くぽんと叩いて、メットをバイクにひっかける。
「いや……20人くらい軽くのせないセイハが悪い」
廃屋に近寄りドアを開けようとするがびくともしない。
鍵がかかってやがる。
仕方ない。蹴りやぶるか。
俺は、ドアに向けて一撃回し蹴りを放つ。
バリバリになったドアを無理やりひっぺがして、奥から駆け寄ってきたスキンヘッドの男のアタマをぐっと掴んでほおり投げた。
奥には何人かいるみたいで、マットレスを囲んでいる。
あそこに、西覇がいるんか。
「何だ、貴様!!!」
背後から襲いかかる気配に振り向くと、既に康史が男の脚に脚をひっかけて蹴り倒してるとこだった。
「やべえ、ハセガワじゃん」
口や耳にピアスをしている男が俺を指さして叫ぶ。
金髪の男は西覇の脚を開いて、よからぬ行為をしているような様子だ。バージンはぶじだろうか。
「ハセガワ、今俺らオマエの相手をする暇ないんで。可愛い子とお遊び予定なんだよ」
金髪の男は血だらけの西覇の体を抱き上げて、横に揺するように振った。
「……可愛い子って、そいつ?」
西覇は意識が殆どないようで、結構流血しているのか唇が震えている。
やべえな。早く始末しねーと、危険だ。
こいつら、分かってねーよな。
普段は生意気でかわいくねー弟だが、失血死させるわけには、いかねーな。
俺は金髪の方に歩みを寄せていった。
バイクを走らせながら、康史はイライラと周りを見回している。この辺界隈は東高の近所だけあって、実に敵地なのであまりこない。
「基本的にあいつはヤバイのからは逃げてまわってるしな。カレシが目立つからかとは思うけど」
一度学校先輩だという西覇のカレシを助けたことがあったが、超進学校という高校には似合わない、金髪のヤンキーだったのを覚えている。顔は康史ほどじゃないけど、なかなか綺麗な顔をしていた。
携帯がブルブルするので、手にとってでる。
場所がわかったか、な。
「どこだ?」
どちらにせよ、西覇は喧嘩になれてねーから、 東高あたりからからまれたら、カレシ逃がすので精一杯になるだろうな。
『鵜野小の隣の廃屋です。どれくらいかかりそうですか』
丁寧な言葉は、ホントにおぼっちゃんだな。
こっからなら、すぐだ。
「2分待ってろ」
電話を切るとすぐに、康史に場所を伝えるとハンドルを切り返して小学校の隣の廃屋へとバイクを走らせる。
康史はほんとに何でもこなせる。
廃屋前のドラム缶の横に、隠れるようにして、髪の毛の色は染めたのか変わっていたが、爽やか風味な西覇のカレシがそこにいた。
俺と康史はバイクから降りて、カレシの方に歩み寄る。
「スイマセン……俺のせいなんです」
頭を下げるカレシの頭を軽くぽんと叩いて、メットをバイクにひっかける。
「いや……20人くらい軽くのせないセイハが悪い」
廃屋に近寄りドアを開けようとするがびくともしない。
鍵がかかってやがる。
仕方ない。蹴りやぶるか。
俺は、ドアに向けて一撃回し蹴りを放つ。
バリバリになったドアを無理やりひっぺがして、奥から駆け寄ってきたスキンヘッドの男のアタマをぐっと掴んでほおり投げた。
奥には何人かいるみたいで、マットレスを囲んでいる。
あそこに、西覇がいるんか。
「何だ、貴様!!!」
背後から襲いかかる気配に振り向くと、既に康史が男の脚に脚をひっかけて蹴り倒してるとこだった。
「やべえ、ハセガワじゃん」
口や耳にピアスをしている男が俺を指さして叫ぶ。
金髪の男は西覇の脚を開いて、よからぬ行為をしているような様子だ。バージンはぶじだろうか。
「ハセガワ、今俺らオマエの相手をする暇ないんで。可愛い子とお遊び予定なんだよ」
金髪の男は血だらけの西覇の体を抱き上げて、横に揺するように振った。
「……可愛い子って、そいつ?」
西覇は意識が殆どないようで、結構流血しているのか唇が震えている。
やべえな。早く始末しねーと、危険だ。
こいつら、分かってねーよな。
普段は生意気でかわいくねー弟だが、失血死させるわけには、いかねーな。
俺は金髪の方に歩みを寄せていった。
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