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三章
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中庭に面した音楽棟二階の個別自習室でクリスは一人チェロの練習に励み、吉野は後方隅の窓から、じっと地上を見下ろしていた。
「どう? 受かると思う?」
「俺に訊くなよ。わかる訳ないだろ。楽譜すら読めないのに」
中庭から目を離さずに、吉野はぶっきらぼうに答える。クリスは弾く手を休めずに、小さくため息を吐く。
「きみのお兄さんはあんなに音楽に造詣が深いのに、きみときたら、これだものね」
「は? 誰のこと言ってんの?」
「きみのお兄さんって、アスカ・トヅキしかいないだろ」
吉野はくるりとクリスに視線を戻して、狐に摘ままれたかのように大きく目を見開いた。
「ウイスタンの六月祭コンサート。ヘンリー・ソールスベリーは、友情の証にアスカ・トヅキのリクエストに応え、アスカは彼の演奏に感動して咽び泣いていたって……」
肩を震わせ、長い指で口を押えて笑いを堪える吉野を、今度はクリスの方が怪訝そうに見つめる。
「違うの? 僕、その場にいたんだけど……」
「さぁ、その話、本人から聞いていないから」
吉野は笑いを含んだ声で答えた。
親父からは、聞いたけれどな。
――まだ無理のようだったよ。
と、帰って来るなり、父親は苦笑してそう告げていた。リクエストも何も、クラッシックなんて、飛鳥はあれ以外の曲なんて知らない。あの男と一緒にいたのだから多少は詳しくなったのかも知れないが、トラウマを呼び起こすクラシック音楽を、あえて自分から聞きたがるはずがないのに。
会社の進退に一応の目途がついて、祖父ちゃんのことも吹っ切れたと思ったんだ。飛鳥も、親父も……。
吉野は笑いから覚め、皮肉気に唇の端を歪める。
「本当に、素晴らしい演奏だったんだよ」
「そういえば俺、ヘンリーの演奏って、生で聴いたことないよ」
吉野は再び中庭に視線を戻すと、急に厳しい表情で唇を引き結ぶ。
「あいつ、本当に馬鹿だな……」
静かに窓を開け、壁に寄りかかるように身を寄せた。左のポケットに手を突っ込むと、拳を握りしめて、そのままの姿勢でじっと中庭を見守っている。とつぜん豹変し緊迫した彼の様子に、クリスはチェロを置いて立ちあがった。
「鬼畜かよ、怪我人相手に……」
呟くと同時に、吉野は窓から身を乗り出してる。ゴムの弾ける鈍い音が響き、呼応するように階下で悲鳴があがった。
クリスは吉野を押しのけて、窓から身を乗り出して下を覗きこむ。黒いローブが、芝生の上にへたりこんでいる。
「どうしたの!」
バタバタと走り去る灰色のスラックスが、瞬間、視界の端に残っていた。そこにいるのが誰だか気づくと、クリスにも何が起こったのか大方の察しがついた。
「大丈夫?」
呆然とした表情のアレン・フェイラーが、大きな瞳を上に向ける。
クリスは、少し離れた場所に転がっている松葉杖に目をとめて、「すぐに行くから!」とアレンに大きく手を振った。
「喋るなよ。俺、今度問題起こしたら停学だって言われているんだ」
「もちろん言わないよ、絶対に!」と早口で答えると、クリスは勢い良く教室を駆け出して行く。
「大丈夫?」
先程見たのと変わらない姿勢でぼんやりと座りこんでいるアレンに、もう一度同じ質問を繰り返した。頷いて顔を上げたアレンに、松葉杖を拾いあげて渡した。
「こんなところに来ちゃ駄目だよ。この中庭のこの位置、ちょうど校舎からの死角になるんだ。そこの窓から身を乗り出さないと、見えないんだよ。こんなところで倒れていても誰も来てくれないよ」
「……きみが来てくれた」
アレンは、少しはにかんだように笑った。
「たまたま窓が開いていたんだよ。普段は閉めてあるからね、叫んでも聞こえないよ」
音楽室の防音窓が開かれていることなど滅多にない。ここは吉野が教えてくれた危険区域なのだ。上級生が下級生を捕まえて悪さをするのに丁度良い死角なのだ、とそろそろカレッジ寮の一学年生にも知れ渡っているはずなのに。それにもかかわらず、こんな所にのこのことやって来るなんて。どこかぼんやりとしているアレンに、クリスもまた半ば呆れた気持ちで、つい、きつい口調で忠告していた。
そのせいなのか、差し出した手に躊躇しているアレンに、クリスは痺れを切らして腕を掴んで支え起こした。おずおずと、杖にすがって立っているアレンに、「何を握っているの?」と、松葉杖にもたれながらも握られたままの、その右手が気になって訊ねた。
広げられた掌の上にはポップコーンがのっかっている。
「きみのおやつ?」
「まさか!」
アレンはクスクスと弾けたように笑っている。そして、大事そうにポップコーンをハンカチに包んでポケットにしまった。クリスも不思議そうにそんなアレンを眺めていたが、釣られたように笑い出した。
「それできみ、なんだってこんなところにいたの? 寮まで送っていこうか?」
「きみがいたのがこの真上の自習室なら、次が僕の番なんだ。もし邪魔にならないなら、時間まで中で待っていてもいい?」
どこかぎくしゃくとして、様子をうかがうような臆病そうな色合いのあるアレンの視線を、今しがたの恐怖のせいだと受けとめたクリスは、努めて明るく闊達な声音で快諾した。
「もちろんだよ!」
アレンと連れだって自習室に戻ったときには、案の定、吉野の姿はない。
壁に掛けられた時計をちらりと見あげ、クリスは椅子に腰かけると再びチェロを構えて弾き始める。
アレンは、コツコツと窓辺まで進むと、先ほどのクリスの声が聞こえたのはこの辺りだったのだろうか、と端の窓から中庭を見下ろした。
言われたように、ちょうどアレンがいた辺りは見えそうで見えない死角になる。
ほう、とため息がついてでていた。ふと目についた、自分の足もとに落ちている何かを取ろうとして身を屈める。と、アレンはぐらりとバランスを崩していた。ダンッ、と酷く音を立てて倒れてしまう。
「大丈夫?」
心配そうに立ち上がるクリスに、「ごめんなさい。失敗しちゃった。どうぞ、続けて」と、アレンはくすぐったそうに笑って謝った。クリスはその笑顔に、恥ずかしそうなぎこちない笑みを返して、座り直す。
この子、なんだか聞いていた話とは、随分イメージが違う。……それにしても、なんて綺麗な子なんだろう。
綺麗に整った顔立ち、けぶるような金髪、朝焼けの空の色をした瞳。澄んだ空気のような透明感を醸し出すその雰囲気に、思わず、背中に羽が生えているんじゃないかと確かめたくなる。
クリスは、同じ寮とはいえ今までろくに口をきいたこともなかったアレンを、珍しい美術品でも鑑賞するような気持ちで眺めていた。見れば見るほど綺麗な子なのだ。なんだか目が離せなくなって、椅子の向きを変え、アレンと向き合うように座り直して、再び続きから奏で始めた。
アレンは座り込んだまま、広がるローブの裾を持ち上げてキョロキョロと何かを探している。自分の後方にやっと目当てのものを見つけたらしく、ほっとしたように微笑むと、またハンカチを取り出してそれを包んだ。
「何をしているの?」
「ポップコーン。ここにも落ちていたんだ」
嬉しそうにクリスを見上げて笑っている。そして、照れ臭そうに小首を傾げて訊ねた。
「これ、きみの?」
「違うよ」
「じゃ、さっきまでほかに誰かいた?」
少しがっかりした様子のアレンに、クリスは手を休めることなく、「誰も」と首を横に振った。
みるみるアレンの顔から笑みが消えていく。吉野のことを口にするわけにはいかないクリスは、心苦しく思いながら逆にアレンに質問する。
「そのポップコーン、一体何なの?」
「僕もそれが知りたいんだ」
アレンは、泣き笑いするかのように顔を強張らせて、長い睫毛を伏せていた。
「どう? 受かると思う?」
「俺に訊くなよ。わかる訳ないだろ。楽譜すら読めないのに」
中庭から目を離さずに、吉野はぶっきらぼうに答える。クリスは弾く手を休めずに、小さくため息を吐く。
「きみのお兄さんはあんなに音楽に造詣が深いのに、きみときたら、これだものね」
「は? 誰のこと言ってんの?」
「きみのお兄さんって、アスカ・トヅキしかいないだろ」
吉野はくるりとクリスに視線を戻して、狐に摘ままれたかのように大きく目を見開いた。
「ウイスタンの六月祭コンサート。ヘンリー・ソールスベリーは、友情の証にアスカ・トヅキのリクエストに応え、アスカは彼の演奏に感動して咽び泣いていたって……」
肩を震わせ、長い指で口を押えて笑いを堪える吉野を、今度はクリスの方が怪訝そうに見つめる。
「違うの? 僕、その場にいたんだけど……」
「さぁ、その話、本人から聞いていないから」
吉野は笑いを含んだ声で答えた。
親父からは、聞いたけれどな。
――まだ無理のようだったよ。
と、帰って来るなり、父親は苦笑してそう告げていた。リクエストも何も、クラッシックなんて、飛鳥はあれ以外の曲なんて知らない。あの男と一緒にいたのだから多少は詳しくなったのかも知れないが、トラウマを呼び起こすクラシック音楽を、あえて自分から聞きたがるはずがないのに。
会社の進退に一応の目途がついて、祖父ちゃんのことも吹っ切れたと思ったんだ。飛鳥も、親父も……。
吉野は笑いから覚め、皮肉気に唇の端を歪める。
「本当に、素晴らしい演奏だったんだよ」
「そういえば俺、ヘンリーの演奏って、生で聴いたことないよ」
吉野は再び中庭に視線を戻すと、急に厳しい表情で唇を引き結ぶ。
「あいつ、本当に馬鹿だな……」
静かに窓を開け、壁に寄りかかるように身を寄せた。左のポケットに手を突っ込むと、拳を握りしめて、そのままの姿勢でじっと中庭を見守っている。とつぜん豹変し緊迫した彼の様子に、クリスはチェロを置いて立ちあがった。
「鬼畜かよ、怪我人相手に……」
呟くと同時に、吉野は窓から身を乗り出してる。ゴムの弾ける鈍い音が響き、呼応するように階下で悲鳴があがった。
クリスは吉野を押しのけて、窓から身を乗り出して下を覗きこむ。黒いローブが、芝生の上にへたりこんでいる。
「どうしたの!」
バタバタと走り去る灰色のスラックスが、瞬間、視界の端に残っていた。そこにいるのが誰だか気づくと、クリスにも何が起こったのか大方の察しがついた。
「大丈夫?」
呆然とした表情のアレン・フェイラーが、大きな瞳を上に向ける。
クリスは、少し離れた場所に転がっている松葉杖に目をとめて、「すぐに行くから!」とアレンに大きく手を振った。
「喋るなよ。俺、今度問題起こしたら停学だって言われているんだ」
「もちろん言わないよ、絶対に!」と早口で答えると、クリスは勢い良く教室を駆け出して行く。
「大丈夫?」
先程見たのと変わらない姿勢でぼんやりと座りこんでいるアレンに、もう一度同じ質問を繰り返した。頷いて顔を上げたアレンに、松葉杖を拾いあげて渡した。
「こんなところに来ちゃ駄目だよ。この中庭のこの位置、ちょうど校舎からの死角になるんだ。そこの窓から身を乗り出さないと、見えないんだよ。こんなところで倒れていても誰も来てくれないよ」
「……きみが来てくれた」
アレンは、少しはにかんだように笑った。
「たまたま窓が開いていたんだよ。普段は閉めてあるからね、叫んでも聞こえないよ」
音楽室の防音窓が開かれていることなど滅多にない。ここは吉野が教えてくれた危険区域なのだ。上級生が下級生を捕まえて悪さをするのに丁度良い死角なのだ、とそろそろカレッジ寮の一学年生にも知れ渡っているはずなのに。それにもかかわらず、こんな所にのこのことやって来るなんて。どこかぼんやりとしているアレンに、クリスもまた半ば呆れた気持ちで、つい、きつい口調で忠告していた。
そのせいなのか、差し出した手に躊躇しているアレンに、クリスは痺れを切らして腕を掴んで支え起こした。おずおずと、杖にすがって立っているアレンに、「何を握っているの?」と、松葉杖にもたれながらも握られたままの、その右手が気になって訊ねた。
広げられた掌の上にはポップコーンがのっかっている。
「きみのおやつ?」
「まさか!」
アレンはクスクスと弾けたように笑っている。そして、大事そうにポップコーンをハンカチに包んでポケットにしまった。クリスも不思議そうにそんなアレンを眺めていたが、釣られたように笑い出した。
「それできみ、なんだってこんなところにいたの? 寮まで送っていこうか?」
「きみがいたのがこの真上の自習室なら、次が僕の番なんだ。もし邪魔にならないなら、時間まで中で待っていてもいい?」
どこかぎくしゃくとして、様子をうかがうような臆病そうな色合いのあるアレンの視線を、今しがたの恐怖のせいだと受けとめたクリスは、努めて明るく闊達な声音で快諾した。
「もちろんだよ!」
アレンと連れだって自習室に戻ったときには、案の定、吉野の姿はない。
壁に掛けられた時計をちらりと見あげ、クリスは椅子に腰かけると再びチェロを構えて弾き始める。
アレンは、コツコツと窓辺まで進むと、先ほどのクリスの声が聞こえたのはこの辺りだったのだろうか、と端の窓から中庭を見下ろした。
言われたように、ちょうどアレンがいた辺りは見えそうで見えない死角になる。
ほう、とため息がついてでていた。ふと目についた、自分の足もとに落ちている何かを取ろうとして身を屈める。と、アレンはぐらりとバランスを崩していた。ダンッ、と酷く音を立てて倒れてしまう。
「大丈夫?」
心配そうに立ち上がるクリスに、「ごめんなさい。失敗しちゃった。どうぞ、続けて」と、アレンはくすぐったそうに笑って謝った。クリスはその笑顔に、恥ずかしそうなぎこちない笑みを返して、座り直す。
この子、なんだか聞いていた話とは、随分イメージが違う。……それにしても、なんて綺麗な子なんだろう。
綺麗に整った顔立ち、けぶるような金髪、朝焼けの空の色をした瞳。澄んだ空気のような透明感を醸し出すその雰囲気に、思わず、背中に羽が生えているんじゃないかと確かめたくなる。
クリスは、同じ寮とはいえ今までろくに口をきいたこともなかったアレンを、珍しい美術品でも鑑賞するような気持ちで眺めていた。見れば見るほど綺麗な子なのだ。なんだか目が離せなくなって、椅子の向きを変え、アレンと向き合うように座り直して、再び続きから奏で始めた。
アレンは座り込んだまま、広がるローブの裾を持ち上げてキョロキョロと何かを探している。自分の後方にやっと目当てのものを見つけたらしく、ほっとしたように微笑むと、またハンカチを取り出してそれを包んだ。
「何をしているの?」
「ポップコーン。ここにも落ちていたんだ」
嬉しそうにクリスを見上げて笑っている。そして、照れ臭そうに小首を傾げて訊ねた。
「これ、きみの?」
「違うよ」
「じゃ、さっきまでほかに誰かいた?」
少しがっかりした様子のアレンに、クリスは手を休めることなく、「誰も」と首を横に振った。
みるみるアレンの顔から笑みが消えていく。吉野のことを口にするわけにはいかないクリスは、心苦しく思いながら逆にアレンに質問する。
「そのポップコーン、一体何なの?」
「僕もそれが知りたいんだ」
アレンは、泣き笑いするかのように顔を強張らせて、長い睫毛を伏せていた。
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