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ジュニアユース編

53話 ありがとう

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みんなでアキラさんの所に行きコーチや応援に来てくれた保護者の人達にシュート君が挨拶をした


「今まで応援ありがとうございました。残念ながら僕達は負けました。全国に行く夢は叶えられませんでした。それでも全力を出しきれたので悔いはありません。」


「僕達の夢は後輩達が引き継ぎ必ず叶えてくれると信じてます。だからこれからも応援よろしくお願いします。」


「よろしくお願いします。」


そして最後にアキラさんが静かに話し始めた


「サッカーは楽しむ事が1番。その気持ちは今も変わらない。でも負けたら終わりなんだ。次の試合を楽しむ事も次の試合に向かって頑張る事も出来ない。どんなに良い試合だったとしても負けたら次は無いんだ。」


こんな時にそんな事言わなくても

僕は少し腹が立った


「でもこれだけは言わせてほしい。最高の試合だった。最高の試合を見せてくれてありがとう。最高のチームの監督にしてくれてありがとう。お前達はこれからもずっと俺の夢だ。」


アキラさんはそう言って泣き出した

その姿を見てその場にいる全員が泣いた

水溜まりができるんじゃないかってくらい泣いた


みんなが悲しみに包まれて静まりかえった



『……………………やりますよ。』


ん?


何か聞こえた

みんな耳を澄ました


『もしダメだったらその時は裸躍りでもしてやりますよ。』


アキラさんはスマホを出して合宿の時に録音したシュート君の言葉を流した


「こんな時になんだけど一応約束したし最後のビッグイベントと行きますか。」


シュート君は苦笑いをしながら


「今感動で終わる場面でしょ?」


そう言ってまた追いかけっこが始まって

みんな笑いながら泣いて泣きながら笑って


最後は笑顔でこの日は終わった



ちなみに裸踊りは次のキャプテンが引き継ぐ事になり

なんとか阻止する為みんな必死に練習する事となった

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