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ジュニアユース編
52話 僕じゃない
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負けた?
ウソだ
オフサイドでしょ?
何かの間違いだ
僕は納得できなかったが相手は整列しだした
こっちも整列しなければいけないのだが誰も立ち上がる事が出来ない
アキラさんがベンチから震えた声で叫ぶ
「下向くなー。胸張れー。胸を張れー。」
シュート君が立ち上がりみんなに声を掛け全員で並ぶ
「整列、礼。」
「ありがとうございました。」
シュート君以外の3年生は泣いている
応援席のみんなも泣いている
僕は必死に我慢した
最後まで見届けるんだ
3年生の姿をしっかり目に焼き付けるんだ
3年生達は応援席に向かって整列し
「応援ありがとうございました。」
みんな顔を上げられない
それでも僕は泣かない
僕の目標が胸を張っている
僕も胸を張るんだ
シュート君みたいになる為に
全員が帰る準備を始めた
周りを見渡したがシュート君の姿がない
僕は心配になって探しに行った
会場の裏の方に行くと
「クソックソックソー。」
シュート君の声が聞こえその場で立ち止まった
シュート君は僕に気付いて
「空か。悪い、負けちまった。格好悪いとこ見せてごめんな。チビでもやれるって事、証明できなかったな。」
そう言われた僕は
「そんな事無い。凄く格好良かった。1番凄かったよ。チビでもやれるって事ちゃんと証明したよ。」
僕は少し怒って
「審判がクソなんだ。絶対オフサイドだったよ。僕見てたもん。審判が間違ってるんだ。」
シュート君は首を横に振りながら
「審判は間違って無い。サッカーの基本は笛が鳴るまでだ。俺達は基本的な所で負けたんだ。完敗だよ。」
スッキリした顔で言った
でもその後
「でも悔しいな。行きたかったな、全国。アキラさんと一緒に行きたかったなぁ。」
そう言って泣き出した
ずっと我慢してたけどその姿を見て僕も涙が溢れて止められなかった
僕は泣きながら
「僕が絶対叶えるから。僕が絶対にアキラさんを全国に連れてくから。だから、だから…。」
するとシュート君は少し笑って
「『僕が』?違うだろ?」
そう言って僕の後ろに目をやった
振り返るとそこには1年生から3年生まで全員並んでいた
そして2年生で次のキャプテンと言われているユウト君が僕の肩に手を置いて
「『僕』じゃない。『僕達』だろ?」
そう言いながらシュート君の前に行き
「お疲れ様でした。3年生達の夢は俺達が引き継ぎます。来年必ずアキラさんを全国に連れて行きます。本当にありがとうございました。」
そう言って頭を下げるとシュート君は笑顔で何度も頷いた
ウソだ
オフサイドでしょ?
何かの間違いだ
僕は納得できなかったが相手は整列しだした
こっちも整列しなければいけないのだが誰も立ち上がる事が出来ない
アキラさんがベンチから震えた声で叫ぶ
「下向くなー。胸張れー。胸を張れー。」
シュート君が立ち上がりみんなに声を掛け全員で並ぶ
「整列、礼。」
「ありがとうございました。」
シュート君以外の3年生は泣いている
応援席のみんなも泣いている
僕は必死に我慢した
最後まで見届けるんだ
3年生の姿をしっかり目に焼き付けるんだ
3年生達は応援席に向かって整列し
「応援ありがとうございました。」
みんな顔を上げられない
それでも僕は泣かない
僕の目標が胸を張っている
僕も胸を張るんだ
シュート君みたいになる為に
全員が帰る準備を始めた
周りを見渡したがシュート君の姿がない
僕は心配になって探しに行った
会場の裏の方に行くと
「クソックソックソー。」
シュート君の声が聞こえその場で立ち止まった
シュート君は僕に気付いて
「空か。悪い、負けちまった。格好悪いとこ見せてごめんな。チビでもやれるって事、証明できなかったな。」
そう言われた僕は
「そんな事無い。凄く格好良かった。1番凄かったよ。チビでもやれるって事ちゃんと証明したよ。」
僕は少し怒って
「審判がクソなんだ。絶対オフサイドだったよ。僕見てたもん。審判が間違ってるんだ。」
シュート君は首を横に振りながら
「審判は間違って無い。サッカーの基本は笛が鳴るまでだ。俺達は基本的な所で負けたんだ。完敗だよ。」
スッキリした顔で言った
でもその後
「でも悔しいな。行きたかったな、全国。アキラさんと一緒に行きたかったなぁ。」
そう言って泣き出した
ずっと我慢してたけどその姿を見て僕も涙が溢れて止められなかった
僕は泣きながら
「僕が絶対叶えるから。僕が絶対にアキラさんを全国に連れてくから。だから、だから…。」
するとシュート君は少し笑って
「『僕が』?違うだろ?」
そう言って僕の後ろに目をやった
振り返るとそこには1年生から3年生まで全員並んでいた
そして2年生で次のキャプテンと言われているユウト君が僕の肩に手を置いて
「『僕』じゃない。『僕達』だろ?」
そう言いながらシュート君の前に行き
「お疲れ様でした。3年生達の夢は俺達が引き継ぎます。来年必ずアキラさんを全国に連れて行きます。本当にありがとうございました。」
そう言って頭を下げるとシュート君は笑顔で何度も頷いた
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