青空ベンチ　～万年ベンチのサッカー少年が本気で努力した結果こうなりました～

aozora

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ジュニアユース編

51話決着

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すぐに試合再開

パスを回しながら攻めようとする

でも体力が回復した訳じゃない

相手は前半と変わらない動き

簡単にボールを取られてしまった

悔しいけどスタミナは相手のが上だ

後半になってから流れはずっと向こうにある

またシュートを撃たれたがこれはキーパーがしっかりキャッチした

焦っているのかとにかくクリアしたかったのかパントキックで思い切り前に

ボールはまた相手に渡り徐々に徐々にと攻めてくる

「このままじゃジリ貧だぞ。」

村上コーチが険しい顔で言った

うん、そーだよね

でも絶対大丈夫

流れは絶対もう1度来る

『俺達が負けると思うか？』

全然思ってないよシュート君

だからお願いみんな頑張って

そして試合終了まであと数分

その時が来た

ディフェンスがボールを奪い前にパス

シュート君にボールが渡る

スイッチが入る2人

きっとこれが最後のチャンス

僕は祈る様に見ていた

シュンスケ君はオフサイドラインを超えている

そこにシュート君からの鋭いパス

一瞬でラインまで戻りそのパスをトラップぜずスルー

マークを引き剥がしボールを追いかける

キーパーと1対1

キーパーが飛び出した瞬間インサイドでゴールの右角ここしかないと言う場所に転がしてシュート

応援席もフィールドのみんなも全員でガッツポーズ

これで決まりだ

しかしボールはゴールポストにあたり決まらなかった

キーパーがすぐにキャッチ

そして一気にカウンター

「戻れー。」

シュート君が叫ぶ

もうトップの2人には戻るだけの体力は残されてなかった

それでもみんな必死に守った

ここを守りきればPK戦

そーなればまだチャンスはある

相手の10番の鋭いパス

相手のトップはオフサイドラインを超えている様に見えた

手を上げてディフェンスがアピールした

良かったオフサイドか

僕は心の底からホッとした

「鳴ってない。鳴ってないぞ。」

シュート君がまた叫んだ

慌ててディフェンスが追いかけるが追い付けない

キーパーが飛び出して体全体でシュートコースを塞ぐ

相手はキーパーを上手くかわしてそのままシュート

試合終了間際とうとう逆転されてしまった

さすがにみんなが肩を落とした

「まだだぁー。」

シュート君はそう叫びながら手でボールを持ち凄い速さで真ん中に走る

が

ピッピッピー

無情にもここでホイッスル

3年生全員その場で崩れ落ち運命の試合は終わりを迎えた

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