抱いて愛して ｰ婚約破棄するなら条件がありますｰ

溶かした夜※

アルトは少し驚いた表情を見せたが、答えた。「忙しかった。新しい法案についての会議があって…君がいたら、もっと楽だったかもしれない。」

その言葉にエリスは微笑んだ。「お手伝いできることがあれば、いつでも言ってください。」

アルトはエリスに優しく何度も何度も口付けを落とす。
エリスはもっと欲しくなって自らアルトの口内へ舌を入れる。
「エリス……」
アルトはそう呟き、また彼女の身体を求める。その冷たい手と唇で、彼女を愛撫する。
「もっと……強くして……」エリスの声は次第に大きくなる。しかし、それでも彼の動きは止まらない。
「お願いです……私を見て」彼女は必死に懇願する。
「ああ……わかっている」
彼はそう答え、また行為を続ける。エリスは涙を流しながらも、それでもアルトを受け入れる。
「ずっと側にいてくれますか？」彼女は尋ねた。
アルトからの返答は無く冷たい指をねじ込まれる。
「あ……ああ……」
彼女は思わず声を上げる。「アルト様、私はあなたを愛しています。」
アルトはその言葉にも反応せず、ただ行為を続けるだけだった。エリスは彼の背中に手を回し、必死にしがみつく。
「お願いです……私を見てください！」彼女の声は悲痛だった。
アルトの冷たい目と視線が交差する。その瞬間、彼の動きが止まり、そして彼は自身をエリスにすり当てた。「エリス、私はもうずっと前から君を見ている」アルトはそう囁き、エリスに挿入した。

「あ……ああ……」
彼女は思わず声を漏らす。アルトはエリスに覆い被さり激しく動き始めた。
「アルト様、愛しています」エリスは涙を流しながらも、そう呟いた。「私は……あなただけを見ています。」
その言葉は彼に届いたのか、それとも届かなかったのか。彼はただ無言で行為を続けた。
やがて、二人は同時に果てた。
「アルト様……」彼女は彼の胸に頭を預ける。「どこにも行かないでくださいね……」
アルトは何も答えなかったが、彼女の頭を優しく撫でた。