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第十二楽章 それじゃあまたいつか

さようならは言わない

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「はぁはぁ、、。」

雨宮は一生懸命走る。
途中で人にぶつかりそうになる。

「あ、、すみません。」

「おう!気をつけろよ!」

、、、、あれ?
校門前に着く。おかしいなこっちに来たはず。

どうしよう、、。一旦戻るか。外に行ったか。

「あれ?雨宮くんじゃん?
どうした?」

「お疲れ様です、、、。
どうしたじゃないですよ!!なんで何も言わずに行っちゃうんですか?」

「お、おう。お疲れ様。」

「どこに行ってたんですか?
結構探したんですけど。」

「いやぁ、、なんかああいうのは苦手なんだよねー。
ちょっとねぇ、、、。」

「、、、、俺、篠宮先輩に言いたいことがあって。」

「え?何なに??
もしかして愛の告白?
あれ?でも雨宮くんって若菜ちゃんと付き合ってなかったけっけ?」

「、、、そうです。」

「まじか?」

「篠宮先輩のこと嫌いでした。
練習は基礎練やきついのばっかりだしあまり自分のこと尊重してくれないし揶揄ってくるしいっつも何考えてるかわからないし。」

「悪口しかないじゃん、、、。」

「篠宮先輩が部活に来なくなったとき正直めちゃくちゃ不安でした。
1人でできるか。
だって気づいたんです。
もう俺の中で篠宮先輩は大事な人で大好きな人、、ですから。
だからこの人ともっと一緒に吹きたい、、、、。
もっと、、、一緒にホルンやっていたいって、、、、」

「、、ありがとう。
なんだよー。泣かせるなよ。
悲しいよ。」

すると篠宮先輩は雨宮の頭に手を置く。

「あの篠宮先輩。顔見てもいいですか?」

「ダメ。見たら嫌いになる。
、、、あ、、ダメだ。泣きそう。」

「、、見たいです。先輩の泣いてる姿。」

「最後に教えよう。先輩の泣いてる姿は後輩に見せない。そして先輩は後輩のことを引っ張ること。」

「、、、はい!」

「よし、顔あげてよし!」

雨宮は顔を挙げて篠宮先輩を見る。
目元が少し泣いていたのか赤くなっていた。

「じゃあそろそろ行くね。」

「はい。」

「また連絡するから!
さよならは言わないから!」

「はい!
篠宮先輩!!」

「ん?」

「ありがとうございました!!」

「ん!待ってるから!」

「はい!!」

そして篠宮先輩はこっちら振り向かず
歩いて行った。
雨宮はその後ろ姿が見えなくなるまで
篠宮先輩の後ろ姿を見ていた。

「雨宮くん!」

「ん?」

「こんなところにいた。
先輩たち呼んでる!」

「はーい!」

3月。別れの季節。
雨宮は道は違えど
先輩のいるところを目指す。
そして走り出した。















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