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第十一楽章 目指した先には

来年また戻ってくる

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「本当に、、みんなありがとうな。
おれ、、、この部活で、、う、、うぉ!!」

「あはは、、、。」

部員全員中畑先輩を見て苦笑いだ。

「中畑泣きすぎ。」と原田先輩。

「中畑先輩あんな泣いてるところ初めて見た。」

大海はびっくりしている。

「うん。隣の篠宮先輩ドン引きしてるもん。」

雨宮は篠宮先輩を見て言う。

「えーと、、私からは手短に。
みんな今日はありがとう。無事に終わることができました。まぁ、、私はみんなにめちゃくちゃ迷惑をかけてしまったわけでごめんない。」

篠宮先輩は頭を下げた。
そしてまた喋り出した。

「これで今日私たち三年生は引退します。
卒業しても遊びにくるから覚悟してください。」

「あはは、、。」

「そして二年生。もう不安しかありません。心配です。」

「う、、。」

二年生の先輩たちは笑っている。
つられて雨宮も笑ってしまった。

「私が君たちにお願いすることは来年金賞を取ってください。これは先輩命令です。
私たちはもうリベンジの機会が無い。
悔しいです。
もう一回がない。だから託します。
返事は?」

「はい!!!」

パチパチと拍手が先生たちから聞こえてきた。

「じゃあ帰ろうか。
明日から全国大会に向けての一日がスタートします。本当にお疲れ様でした。」

栗本先生が締めの言葉を言い部員たちはバスに乗る。

「さぁ帰りますか。」

北浜高校吹奏楽部を乗せたバスはゆっくりと
出発し来年に向けて走り出したのだ。
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