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第十一楽章 目指した先には

これからのことを決めようか。

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「それじゃあみんな駅コンサートのことについてどう思ったか聞いて行こっかな。
えーとまず、、、誰から行こうか?」

「決めてないのかよ?」

「あはは。」

駅コンサートが終わり北浜高校は全国大会に向けて練習がスタートした。

「じゃあ俺からいいかな?」

「お、副部長からどうぞ。」

「よかったと思う。俺は音楽を片岡みたいに長くやってたわけじゃないから耳とか良くないからわからないけどパーカッションで聞いてる分には管楽器は良かったと思う。
まぁ少し一年生のミスが少し気になったが
それ以外は。」

「う、、。」

大海と優実は胸に手を当てる。

「俺も同じく。」と野俣先輩も手を挙げる。

「私も慣れない外での演奏もあったとは思うけどもっとできたと思う。木管部長としてもう少しみんなを引っ張っていきたい。」

中山先輩も続けて手をあげ席を立ち
みんなの前で喋った。

「なんか中山先輩の目赤くない?」

絢辻は雨宮に聞いてくる。

「そうか?」

「ぼくも。」

「お、水越。どうだった?」と中畑先輩は聞く。

「全体的に音のバランスとかハーモニーとかもっと考えて吹けるといいかな。やっぱり吹奏楽って個が大事だから一人一人が自分の音に責任を持つべきだと思う。」

「なるほどね。」

有村先輩は黒板に板書する。
篠宮先輩はいないので代わりに書記をやってるようだ。

「あの、私からもいいですか?」

「お、若菜さん。どうぞ。」

すると一年生で一番に発表したのは若菜だった。

「私も実力不足を感じました。お客さんは喜んでもらってましたが全然自分の演奏に納得いってないです。」

若菜は座る。その言葉に嘘はない。
自分の弱さを曝け出しその感情を押し殺すかのように唇を噛む。

「ありがとう。他はある?」

「はい。」

「ん?荒木か。どうぞ。」

「私も当日はあまり音程が安定してなかったかなぁ。あまり自分のことで精一杯なんて言い訳もうできないよね、、。あはは。」

普段あまり喋らない荒木先輩。
やっぱり不安なんだ。

「私も。ピッコロは一番高音で目立つ楽器。自覚を持って吹くべきだと思いました。
東海大会のときの力を全て出せなかったです。そこだけ本当に悔しいです。」

一年生指導係でよく指導してる横山先輩も
反省点があるみたいだ。

「俺もミスしてばっかで。」と金子。

「俺も。」と伊藤。

「俺もっす!!自信満々にいつも見せて本番で必ず何か失敗しちゃう。それが俺です。
先輩方!本当にすんませんっす!!」

時田先輩は土下座する。

「おい!!別に土下座はしなくていい!!」

すると杉山先輩は中畑先輩の方を向いて喋り出す。

「、、。俺思いました。
全国はこのメンバー、、。
みんなで吹けるのも最後。」

「、、、。」

「うん、。そうなんだよね。
だからもう一度決めようか。」

そうか。もう少しなんだ。

「改めて、、。北浜高校が全国吹奏楽コンクールでの目標を今から決めます。」




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