上 下
422 / 600
第十一楽章 目指した先には

写真撮影

しおりを挟む
「おい、もっと笑顔で!」

川村先生が怒る。

「いや、、、。そうは言われても、、。」

有村先輩が苦笑いしながら言う。

「、、、、。」

それはそうだ。
今は記念写真。みんな整列し中畑先輩が賞状を手に持ちながら。

書かれていたのは銅賞。

北浜高校は吹奏楽コンクール全国で銅賞だったのだ。

「、、、すみません部長。私のせいです。
もっとソロしっかり、、。」

若菜は中畑先輩に謝る。

「いや!若菜のせいじゃない。
これが俺たちの実力だったんだよ。」

中畑は若菜に頭を上げさせる。

「、、、でも悔しいです。
このサックスパートで金賞とりたかったです。」

時田先輩は悔しがっていた。

「、、、大海と時田。お前らそのキャラ似合ってない。」

「え?!」

「とにかく来年は金をとれ。
絶対だぞ。」

「は、、、はい!!」

中畑先輩に若菜と時田と大海は鼓舞された。

「いやぁー楽しかったなぁー。
市ノ瀬、睦月、金子。お前らありがとな。」

「はい!先輩も。」

「、、、ぐす、、、う、、」

「泣くなって市ノ瀬。」

「泣いてないですよ。
なんか嬉しくて泣いてんのか悔しくて泣いてんのかわかんないですよ、、、」

「なんだそれ?」

睦月はツッコむ。

「ははは。」

有村先輩と金子は笑う。

「写真撮ろうぜパーカッション。」

原田先輩はパーカッションメンバーを集めて写真を撮っていた。

「う、、」と朝花。

「先輩、。」と絢辻。

「泣き虫だなぁ。お前らは来年先輩だろ。
新しく入ってくる一年生を育てろよ。
、、、舐められんなよ絢辻?」

原田先輩はニヤニヤしてる。

「、、うう、、うるさいですよ。」

「まぁ来年は任せたわ。杉山。」

野俣先輩は杉山先輩に言う。

「はい!!」

「期待してるわ。」

そして中山先輩と貝原先輩は田中先輩に抱きつかれていた。

「頑張ったなぁ、、、中山、、貝原、、。」

「う、、、先生苦しいよ。」と中山先輩

「う、、、。」と貝原先輩。

終わって気持ちが溢れてしまったのだろう。

「私も田中先生に抱きついてもらおうかなー。」

早乙女は言う。
すると隣の水越も。

「うん。僕もそうするかな。」

「え?まじ?」

「俺もそうするか。」と鈴木優も言ってきた。

「あんたらもう何言っても許されるみたいなのやめてよ。」

「ははは!!
もう終わったしいいじゃん!」

「やれやれ、、。」

そして小林はフルートパートで喋っていた。

「、、、すみませんでした。野末先輩。
俺、、、。」

「いーや。あれが私たちの実力だったんだよ。ありがとう。小林くんがいなかったら全国行けてなかったよ。
それに横山ちゃんもサポート本当にありがとう。2人とも本当にありがとう。」

「いえ、、、小林。来年は必ず全国で金とるよ。」

「はい!!」

大会は終わった。
北浜高校は全国で銅賞。
しかし悔いはない。
そしてもっと上手くなりたい。
雨宮の中で強く残った。

「ねぇ、あまっち。写真撮ろうよ。」

優実に声をかけられ返事をする。

「おう、行くよ。」

「あ、雨宮くん私とも撮って。」

「あはは、。片岡先輩もですか?
わかりました。
あ、、!ちょっとすみません。すぐ戻るんで!」

「え?」

「おーいあまっち?」

雨宮は人混みの中で見覚えのある後ろ姿を見つけ瞬間的に走り出していた。

「雨宮くんってすぐどこか行くよね。」

「まぁそれがあまっちですから。」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

神様自学

天ノ谷 霙
青春
ここは霜月神社。そこの神様からとある役職を授かる夕音(ゆうね)。 それは恋心を感じることができる、不思議な力を使う役職だった。 自分の恋心を中心に様々な人の心の変化、思春期特有の感情が溢れていく。 果たして、神様の裏側にある悲しい過去とは。 人の恋心は、どうなるのだろうか。

秘密のキス

廣瀬純一
青春
キスで体が入れ替わる高校生の男女の話

the She

ハヤミ
青春
思い付きの鋏と女の子たちです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

【実話】友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
青春
とあるオッサンの青春実話です

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

処理中です...