あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第八楽章 東海大会編

最高の舞台

舞台袖で北浜の前に演奏している学校が
一生懸命演奏している。
緊張感と独特な異様な雰囲気がビリビリ伝わってくる。

「やばい｡この学校うまいな。」

やはり東海大会｡
全国レベルの団体がたくさんいる。

「これが東海大会かぁ。凄いなぁ。」

前の団体の学校が演奏している舞台は
スポットライトで輝いている。

「ついにここまで来たね。」

「篠宮先輩、、まだ終わってないっすよ。
ここからですよ。」

「うん、わかってるよ。全力でやる。」

篠宮先輩のその言葉にはとても深みがるような芯がある強い言葉に聞こえた。

「はぁ、、緊張する。」

「大丈夫？」

すると話しかけてきたのは若菜だった。

「若菜か｡緊張は、。若菜はしない方だったな。大丈夫か。」

「いや、緊張してる。」

「え？そうなのか。全然そんな感じしないけどな。」

「そう？今回は少し違うから、、。」

「そうだよな。若菜は凄えよ。」

「え？」

「ソロはみんなの思いを背負ってる。
今回はプレッシャー半端ないんじゃないか？中日吹のリベンジみたいなもんだから。」

「ふ、ふふふ。なんでだろう。
燃えてるよ。私、こんな感情初めてだよ。」

初めて見る若菜の顔。
だけどその表情は笑顔だがどこか冷静。
少しこわいけど、、。

他の一年生の様子を見る。

小林と目が合う。

すると小林は右手をあげこっちに手を振る。
雨宮も同じく手を挙げる。
気持ちは同じのようだ。

「おっ、終わったみたいだね。」

スポットライトが照らされた舞台で演奏していた前の学校は終わったようだ。

「北浜高校さん、出番です。」

誘導係の生徒が呼びかける。

「よし、いくぞ！」

「はい！」

中畑先輩の声でみんな舞台の方へ歩き出した。