あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第八楽章 東海大会編

その先で

「この演奏好きか？」

「うん。好きだよ。」

ピアノを弾いてる人の横に座ってる。
年齢は70代くらい｡
髪の毛は白髪で短髪のおじいちゃん。

「そうかぁ。」

「うん。ねぇ、なんか弾きたい！」

「ん？じゃあ自由にやれ。」

「うん。」

これは夢かな。
何かとても暖かい感じ。

幼稚園児くらいの子だろうか誰かに似てる。
その隣に座るのはどこかで見たことがある気がする。
その2人の姿を後ろから雨宮は見つめている。

「なんでおじいちゃんはそんなにスラスラ指動くの？」

「なんでやろうな？
うーん。難しいなぁ。」

「えー、」

「ピアノが好きだからかな？
いっぱい弾いたらスラスラ指が動くぞ。」

「えーそうなんだ。
じゃあいっぱい練習する。」

「うん。よし一緒に引くか。」

なんかとても暖かい夢を見ているような気がした。