あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第八楽章 東海大会編

素

雨宮と百瀬は部室から外に出て
運動場で練習している野球部を見ていた。

「はい、お茶。」

「私炭酸がいいんだけど｡」

「本番前日なんだぞ。今日はこれから夕飯食べるんだぞ｡お腹膨らませる炭酸はダメだ。」

「はいはい、わかったわかった。」

「お前話聞け。」

百瀬は貰ったお茶のペットボトルのキャップを外し少し飲み一息をついた。

「あのさ、昨日お兄ちゃんと話した｡」

「お、おう。」

「応援に来てくれるって｡チケット取れたって｡」

「そうか、よかったな！！」

「そういえば、、お兄ちゃんが、、」

「ん？」

「いや、なんでもない。言うと調子乗りそうだから言わない。」

「なんだそれ。」

言うわけない。
だってお兄ちゃんが期待してるなんて言ったら絶対調子乗りそうだし。

「でも隆介さんいたら俺ホルン教わってたかもしれないな。篠宮先輩と３人でホルンパート｡

、、、、、、、

なんか想像つかないな。」

「お兄ちゃん厳しいからね。
きっと篠宮先輩よりもスパルタなんじゃないかな。」

「え？まじ。」

「優しくおこられるタイプみたいなかんじ？」

「う、こ、このままでも、、いいかな。」

「ふふっ」

「百瀬って笑うんだ。」

するとその瞬間鋭い平手打ちが雨宮の右頬に突き刺さった。