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第八楽章 東海大会編

聞いてみる

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「えーとまず皆さんは改めてもう一度他校の演奏を聞くべきですね。」

みんなきょとんとしてしまった。

「え?先生今日は合奏のはずでは?」

原田先輩は栗本先生に聞く。

「そうですね。それも大事です。もちろん今日も練習します。ですが始める前に見本となる海星女子の演奏をもう一度しっかり聞いてみるのが大事だと思ってます。
知り合いが動画を送ってくれたのでそれをみんなで見ましょう。」

「はい!」

そして栗本先生は海星女子の演奏を
スクリーンに映し出し再生ボタンを押した。

ダッタン人の踊り。

吹奏楽の全国大会でも多くの学校が演奏してきた楽曲だ。

韃靼人の踊り』または『ポロヴェツ人の踊り』は、ロシアの作曲家アレクサンドル・ボロディンが作曲したオペラ『イーゴリ公』の第2幕に含まれる曲で、ボロディンの最も有名な曲のひとつであり、またクラシック音楽でも有数の人気曲の一つだ。

しかし誰もが思う。

「上手い。」

全体的にブレもない演奏表現も素晴らしく
強弱もしっかりテンポもブレがない。
そしてなんといっても目立つのはオーボエの椎名一の演奏だった。

「上手いなーあの子。」

篠宮先輩も感心している。
それもそのはずだ。これが同じ高校一年生の演奏。

そして海星女子でソロを任される人間。

「これが海星女子の演奏です。
これが名門校。ですがうちも同じ大会に出ます。海星女子に負けない演奏をしましょう。」

「はい!!」

栗本先生はニコッと微笑んでいた。
しかし雨宮は少し自信を失いそうになっていた。

「あれを越えなくちゃいけないのか。」

改めて全国のレベルを
思い知った雨宮だった。

すると若菜が栗本先生に質問した。


「あのー先生。あのオーボエを吹いているのって椎名一ですよね?」

「ん?そうだけど大崎さん知ってるのか?」

「はい。アメリカ出身ですよね?」

「え?」





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