あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第八楽章 東海大会編

写真

「ふー今日も授業終わったー！」

授業が終わり午後から練習が始まる｡
その前に部員は自由時間ということもあり
大海は昼飯を食いながらゆっくりくつろいでいた。

「まだ夏休み中だからな。ちなみに大海。夏の宿題とかおわってんのか？」

「え、そ、そ、あと、ちょっ、ちょっとだよ。」

「明らかに動揺してんじゃねえか。早く終わらせろよ。」

「、、、はい。
あー雨宮！そんなことよりさ！」

「お前急に話変えたな。」

「ほら、これ！写真、落ちてたぜ。」

「え？」

すると大海が一枚の写真を雨宮に渡す。
その写真は篠宮先輩の楽譜から落ちてきた
部員全員が写っていた写真だった。

ついつい、返すタイミングを逃してしまっていた。

「あ、それはその。」

「朝、洸の譜面から落ちてきたの拾ったんだよ。返すタイミング逃してしまって悪いな。」

「あ、ありがとな！」

どうやらそんなに大海は見てないようだ。

「それ去年の先輩たち？
篠宮先輩からもらったのか？」

「ごほ、ごほほほ。えうん？まぁそんなところかな。」

なんだよこいつしっかり見てんじゃねぇか。

「へー先輩たち若くね。
でも知らない先輩いるよな。卒業して行った先輩たちかな。」

「まぁ俺らと入れ替わりで卒業していく人たちだっていっぱいいるだろ。」

「まぁそれもそうか。」

「あれ、この人誰かに似てね。」

「え？」

「ほら、篠宮先輩の隣にいる人｡」

ギク。まずいバレたか。

「今日どこかで見たことあるような。」

まずい、生徒会長だってバレたか？

「ねぇ。なんでその写真持ってるの？」

すると後ろから声をかけられた。
若菜でも朝花でも篠宮先輩でもない振り返ると百瀬梓が立っていた。

でもその表情は笑っていなかった、、、。