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第七楽章 県大会が始まる。

結果発表

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「はぁ~緊張する。」

中山先輩は俯いている。

「俺たちは負けたら引退、引退。」

鈴木優先輩はブツブツ呟いている。

「そういえば中畑先輩と篠宮先輩は?」

雨宮は周りを見渡すと2人の姿が見えない。

「2人は結果発表のときに表彰式があるからね。代表者で行ってもらった。」

有村先輩が答えた。

「あっそうでしたね。そういえば。」

そんな会話をしてると舞台上で
審査員の先生だろうか。
マイクを持ち喋り始めた。

「えぇー。皆さまお待たせしました。
それでは只今より全日本静岡県吹奏楽コンクールの結果発表をさせていただきます。
まず、どの高校も素晴らしく、、」

選ばれるだろうか。
たくさん練習してきた。

「それでは発表させていただきます。
1番静岡伊豆高校高校銀賞。」

会場では拍手が聞こえる。

「18番砂山学園高校。ゴールド金賞。」

「さすが強豪校。」

「次、うちらかぁ。緊張する。」

そしていよいよ北浜高校。

「19番北浜高校。ゴールド金賞。」

「よし!」

「やった!」

先輩たちも一年生たちも喜んでいる。

「ふぅー。」

ちらっと若菜を見る。すると気づいたのか
こちらを見て頷いた。

「続きまして4校。東海大会に進む学校を発表します。」

ごくりと唾を飲む。俯いて手を祈るように
雨宮は下を向いた。

どうか、。お願いします。

「一校目、、
10番静岡県私立海星女子学園。」

パチパチパチパチと拍手が出る。
嬉しくて泣いてる声も聞こえている。

「二校目、、15番静岡県立菊川学園高校」

ぎゃああ!!と大きな声が会場で沸いている。やはり強豪校。この2校が入ってくるのもわかる。

「3校目、、16番静岡県静名学園高校」

わぁーーと大きな歓声が聞こえる。
まずい。最後まで残ってしまった。
これで呼ばれなかったら。

すると隣の小林が声をかけてくる。


「大丈夫!行くよ。東海に。」


「そして最後の高校です、、、。」

沈黙。

そして会場が静かになる。


「4校目、、19番静岡県立北浜高校」


「おお!ーーーーー!!」


部員たちは嬉しさが爆発し声を上げる。

「やったぁ、、あ、あ!」

雨宮は嬉しさのあまり声に
なっていなかった。

「東海、、嘘じゃないよな、。」

先輩たちは声を上げ抱き合っていた。

夢じゃない。

北浜高校は東海大会へ出場を決めたのだ。










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