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第六楽章 北浜高校の夏合宿

バーベキュー

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「はい、お疲れ様でした。ともかくお楽しみのバーベキューです!」

川村先生はみんなに聞こえるように大きな声で伝えていた。

周りを見る。
もう男子部員は空腹を通り越して、
目がギラギラしてる。

「みなさんお疲れ様でした。さぁ食べましょうか。私も早く食べたいです。」

「桃葉先生は食いしん坊だな。まぁ僕もどう意見。ねぇ栗本君。」

「そうですね。君付けやめてください。
このバーベキューは顧問の川村先生、田中先生の提案です。お礼を言うこと。そしてこの合宿を開たのも練習する場所があるのも卒業したOBやOGの方、この場にいない人たちに感謝してください。」

「はい!」

「では、部長。」

「はい、正直ここまで乗り越えられるとは思ってなかったです。大会まであと少しラストスパート。頑張りましょう。いただきます!


「いただきますっ!」

みんなイキヨイよく食べはじめた。

男子部員は口をもぐもぐ。

「うーんうまい。やっぱり最高。ん、ゴホゴホ、」

「おい、大海、みずみず水!!、」

急いで大海に水を運ぶ。

「死ぬかと思った。」

「アホなのか。」

そして大海は凝りもせず肉を頬張る。
こいつ少しはペース落としたらどうなんだ。

「バカね。」
すると梓はお肉を食べながらこちらに喋りかけてきた。

「おっ百瀬。ちゃんと食べてるか。肉あるぞ肉。俺が焼いてやる。」

「あーごめん。私、雨宮が焼いたお肉は食べないようにしてるから。」

「君は喧嘩売ってるのか。」

「それより彼氏。向こうに彼女いるけど話しかけなくていいの?」

「あ?だから彼女じゃないって。」

「えっまだ付き合ってないの。喋りができなっていいから。」

百瀬梓は雨宮のそのまま背中を無理やり押す。

「別にいいんだってこのままで。」

「なんで?」

「今の若菜見てみろよ。」

若菜の周りには横山先輩や有村先輩、他の先輩たちがちらほら喋りかけに行っている。

「俺らだって全く喋らなかったけどこうして喋ってるだろ?」

「まぁ、そうだけど。」

「同じ楽器やパートでチームワークを深める。だけど違う楽器、木管、金管、パーカッションとかバラバラな人たちが仲を深めたらもっと強くなれると思う。
最初は俺もお前とあんまり喋る気はなかったけどこれから3年間嫌でも一緒なんだ。
お互い言い合える仲の方がいいだろうしね。」

「まぁ、そうだね、、」

「おっ百瀬梓がはじめて意見が一緒になったな。」

「気まぐれよ。」

「ははは!」

すると杉山先輩が話しかけてきた。

「おーい雨宮!ちゃんと食べないとホルン上手くなれないぞ!ほれ、肉肉。」

「いや、米だよ。」

「え!鈴木先輩も。」

「いや野菜だろ。栄養取れ。」

「名瀬先輩も、、」

「やれやれ、、」

「あっ梓ちゃん!こんなところにいた。
お肉焼けたよ。食べよ食べよ。」

「あっ中山先輩。今行きます。」


たしかにこいつの言ってることは
正しいかもしれない。

ほんのちょぴりな。

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