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第六楽章 北浜高校の夏合宿

全体練習開始

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「ごちそうさまでした。」

朝食を全員食べ終えた。
合宿のご飯は美味しい。家で食べたりするのもいいがやっぱりこういう食堂で食べるのも悪くはない。

「じゃあそのまま食器片付けてこの場でもう一度今日の1日の流れを説明します。」

「はい。」

部長中畑先輩の指示のもと部員たちは食器を片付け席にもう一度座る。

「では、この後音楽ホールに集まって椅子出し楽器運搬、譜面を持って集合。」

「はい!」

「練習内容はまた集まった時に言います。
それでは一旦解散。」

「はい!」

雨宮は席を立つ。
一旦部屋に戻って楽譜とか鉛筆とか色々持ってこなくてはならない。

「じゃあ一旦部屋戻る。」

隣に座ってる小林に話しかける。

「はいよ。」

小林はそのまま雨宮と離れ先輩たちの方へ行く。特に変わらない様子だが緊張してるのだろうか?

「ねぇ、」

「ん?」

話しかけてきたのは百瀬梓だった。

「どうした?」

「部屋戻る?」

「あぁ、戻るけど。」

「じゃあ一緒に行こうよ。私も部屋に置いてるものあるし。」

「お、おう。じゃあ行くか。」

2人でそのまま食堂を出て自分達が寝泊まりしていた部屋に向かう。

百瀬梓と喋ったことはあまりない。
なんだか気まずい。
とりあえず何か喋らないと。

「あのさ、」

「ん?」

「れ、練習さぁ。今日から全体練習で何やるんだろうな?」

「さぁ、とりあえず通しじゃないの。」

「そ、そうだな。」

「足、引っ張らないでよ。」

「な、なんだと!」

そのまま梓は雨宮を無視し歩き出す。
雨宮もそれについていく。

「あの、百瀬さん。もしかしてなんかありました?私なんかしました?」

「別に、はぁー。」

この女は俺の顔に向かってため息をつきやがった。特に理由がないのに失礼である。
大海や愛斗や金子だったら思わず手が出ていたところだ。

ここで引くのも嫌なので百瀬に威嚇しておくことにした。

「ガルルルルルルル」

ギロ!

ひっ!

「なんか上手くなってない気がしてイライラが溜まってるの。だけどあなたみたいな
キツツキを見てるとイラッとするのよ。
、、、、なんであんたみたいなのがお兄ちゃんの後釜なの?」


「キツツキ?」

「木を突っついて流だけで周りが見えてないって言ってるのよ。」

「おい!なんだその言い方やめろ!
それに後釜ってなんの話だ。」

百瀬の後を追いかける。

こいつまじで嫌い。


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