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第四楽章 中部日本吹奏楽コンクール

緊張

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階段を登り部室に入るとすでに数名朝早くから準備をしていた。
部長の中畑先輩、パーカッションの野俣先輩と副部長の原田先輩が3人で固まって喋っていた。

他には野末先輩、荒木先輩が楽器の音出しをしていた。

二年生の先輩はまだ到着しておらず
一年生は大崎姉妹と小林の4名が朝早くから部室に来ていた。

「おはようございます。」

「おう。おはよう。雨宮くん。よく眠れた?」
と声をかけてきたのは野末先輩。
他の部員たちも雨宮に次々に朝の挨拶をする。

「はい。体調も大丈夫です。」

「そうかよかったよかった。」

「楽器準備します。」

「うん。ゆっくり音出ししておいで」

と野末先輩は気さくに雨宮の体調を気にかけてくれた。
雨宮はマウスピースを取り出し水飲み場へ
洗いに行こうとする。

「一緒に行くよ。」と小林がついて来る。

「眠れた?」と雨宮は小林に尋ねる。

「うん。そっちは?」

「うーん特には。なんせ久々の大会だからな。なんか緊張してきた。小林は?」

「緊張はあんまりしないかな?そういうのは無縁だから。」

「メンタルつよ。」

「ははは。まぁそれなりには緊張してるけどでも大会ってこんなものでしょ。」

「そうかなぁー」

さすが強豪校出身なだけはある。
全国大会出場経験者はやっぱり違う。

「よし音出しするか。」

「その前にマウスピース洗いなよ。」

肝心なことを忘れていた。
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