あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第四楽章 中部日本吹奏楽コンクール

休みの後の学校は憂鬱だ

ゴールデンウィークも終わり雨宮は授業を受けていた｡月曜日の朝というのは非常に体が重い。

「はぁー｡やだな｡このまま何もしたくない｡」

「おいおいどうしたんだよ｡洸｡お前死んでるぞ｡」

席に座っていた雨宮に声をかけて来たのは
大海｡少し眠そうだが。
連休は色々あったようで忙しかったみたいだ｡

「おう｡おばあちゃん大丈夫だった？」

「ただの痛風だってよ。元々食べ過ぎなんだようちのばあちゃん｡」

「ははは」
まぁ無事で何より｡

「大変だったね。」と隣の席の若菜が話に入って来た｡

そんなことを3人で談笑していると、
同じ部活の小林が声をかけて来た。

「今日の朝会なんだけどこの後集合だって｡すぐ部室来てって先輩たちが」と部活の伝達をして来た。

「わかった｡ちゃんといく｡」と若菜が返事をする。小林は席に戻る。
雨宮は小林とはまだ喋れてない。
全くというわけではないが同じ楽器ではないしタイミングがない。
喋りたくない気持ちがないわけではないが｡

ゴールデンウィークも終わり部活に入って1ヶ月が経とうとしていた。他の一年生とはまだあまり喋れてないがそのうち喋るようになるだろうか。

「はーい｡席に付けー｡出席とるぞ。この後全校で朝会があるから早くいくぞ｡」
と担任の中島がクラスに声をかける｡

「あっ｡そういえば朝会で吹くんだっけ。」

北浜高校吹奏楽部は朝会でとても重要なミッションがあるのだ｡