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第三楽章 新生北浜高校吹奏楽部

一年生で合奏をしてみよう。①

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部活に入部して3日ほど過ぎた。
4月の中旬の金曜日。
金曜日というのは最高だ。土日前で憂鬱な授業もない。そんな中テンションも上がるが
土日は残念ながら練習がある。
そんなことを思いながら2–Aで楽器ケースを開けてホルンを取り出す。
隣には篠宮先輩。3日ほどずっと基礎練習だ。

ひたすら基礎。ひたすら基礎。

「うわーーーーー。」と雨宮は叫んでしまった。

「びっくりした。どうしたの?」
と篠宮先輩。それもそのはずだ。びっくりしたに決まってる。

ふっと我にかえり雨宮は尋ねる。
「あの、篠宮先輩。僕らずっと基礎練じゃないですか。ロングトーン。タンギング。そろそろ他のことをやりたいんですけど。」と雨宮は篠宮先輩に質問する。

ロングトーンとは音を伸ばす練習。息を安定させたり、音程を取る練習のことである。

タンギングとはメロディーを作る上で重要な舌ベロの動き。イメージは太鼓の連打みたいな感じだ。あれを舌ベロで行う。
音が出るだけでは曲はできない。

「そろそろ言うと思ったよ。もう少し頑張りなよ。今日はいいことあるよ。」

「いいことですか?」

「さぁ。今回は基礎が大事だから。やるよ。」

「はい。」仕方なく雨宮は返事をした。

すると2人で練習をしていると部屋の扉が開く。すると横山先輩が部屋に入ってくる。

「練習中すみません。篠宮先輩。
今日、そろそろ一年生だけでもいいかなと思って。」

「おっ!横山ちゃん。お疲れ。わかった。じゃあぼちぼち向かわせるよ。」と篠宮先輩は返事をさせる。要件だけ伝え横山先輩は横山先輩は雨宮に

「頑張ってね。」と一言伝えてその場を去った。

「えっ。なんですか。」横山先輩に軽く会釈をし、雨宮は篠宮先輩に尋ねる。

「ちなみに私は参加しないけど音程だけ合わせて部室戻りなよ。」と伝える。

なんだろうと思いつつ音程だけ合わせて
教室を出る。また戻ってくるだろうと思いつつホルンと持ってきた教本と譜面台を持ち部室に戻った。


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