あの音になりたい！ 北浜高校吹奏楽部へようこそ！

第二楽章 久しぶり吹奏楽部

北浜高校吹奏楽部の先輩たち②

「野末は本当にマイペースだね。だからマドンナとか言われるんだよ。」

「それやめてよー。なんでマドンナよ。」

「モテすぎて告白断った男子数え切れないじゃん。」

「もうやめてよ。はいはい早く自己紹介して。夏木！」

夏木と呼ばれた女子はすぐ席を立つ。
どうやら野末先輩はかなりモテるようだ。

「中山夏木です。クラリネットです。一応クラリネットのパートリーダーですが細かいことは全部、同じパートの二年生のうっちーに全部お任せしてます。」

「それ酷くないですか。」とうっちーと呼ばれたメガネをかけた先輩がツッコミを入れる。

なんか軽い先輩だな、と思ったのは当たりのようで他の先輩から「うっちー毎回可哀想に。」や「たまにはちゃんと仕事しろ。」
とかさまざまな意見が飛び交う。
「でもエースなんだよな。」など異論は声があちらこちらから聞こえる。

「あのーもういい？早く手短に済ませようよーーーー。名瀬大地です。バスクラリネットやってます。えーと。以上です。」　

「えっ、、終わり？」と部長の中畑先輩が聞く。

「えぇ。特に他はないので。」
あっさりすぎる回答に急に静かになる。テンションが低い先輩なのかな。

「まぁいつも名瀬はこんな感じじゃん。」
1人の女子部員が発言する。

「まぁいいか。ちゃんと大地は新入部員とコミュニケーション取れよ。」

「まぁとるよ、。」

「じゃあオーボエを担当してる片岡栞子です。ピアノは幼稚園からやってるからもう10年以上は音楽やってるかな。オーボエは中学の吹奏楽部から。オーボエやりたい人は是非私のところへきてね！まぁこんなところかな。次、3年生の金管の人たち、ちゃんと自己紹介してよね。」

「はいはい。じゃあ発表するか。」
そう言って発言したのはトランペットを持った男子部員だった。

「色んな人いるなぁ。」と変な関心が深まる雨宮だった。