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第一楽章 始まりの日
始まりの日
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「それじゃ今日から部活動始まるな。お前ら辛かったらすぐやめて帰宅部入れよ。」
そんなことを冗談混じりで中島先生は話し始める。そうか辛かったらやめればいい。そんなことをポジティブに考えながら雨宮はバッグに教科書をしまう。
「それじゃあ気をつけて帰れよ。」
「さよなら。」
教室から一斉に去る生徒たち。雨宮はバックを持ち教室を出ようとする。
「ちょっと待てよ。一緒に行こうぜ。」
洸に声をかけるのは一緒に見学に行った大海だった。
「別に置いてくつもりはないよ」
「いや絶対一人で行こうとしただろ。」
「はぁ。あんた達元気ね。」
声をかけてきたのは若菜だった。
アルトサックスを持ちながら。
「若菜さんは楽器持ってるんだ。」
「まぁね。当然でしょ。」
「俺も楽器買ったほうがいいかな。」
「決まってないんだからまだ買わない方がいいよ。」
「それもそうか。じゃあ3人で向かうか。」
3人で教室を出て部室へ向かうと下駄箱で1人の若菜に似た女子高生が立っていた。
「なーちゃん!」
「あっ!朝花ちゃん!!」
2人は抱きつく。
「えっ。なにこれ!」
大海は驚く。それも無理はない。こんなに喜んでいる若菜を見るのは初めてだろうし。
「双子なんだよ。2人とも。大崎朝花。若菜のお姉ちゃんなんだと。」
「マジかよ。瓜二つじゃねえかよ。」
「俺もびっくりした。」
「どっちがタイプ?」
「朝花」
「若菜さんじゃないのか?」
「なんかいった?」若菜が聞き返す。
「なんでもねぇよ。いくぞ。」
洸が歩き出す。3人はついていくように部室に向かっていった。
なんかいつのまにか俺の周りに人が群がってる気がするがまあいいか。考える方が無駄だと思いながらも、先頭に雨宮、その後に続いて大海、若菜、朝花が並ぶ。
別校舎の2階に上がり吹奏楽部の部室にたどり着く。入部すればまたここを毎回利用するのだろうか。何回も階段を上がるのだろうか。
15歳、雨宮洸。北浜高校に入り、
吹奏楽部に入ります。
「早く開けてよ!」
後ろから若菜の催促する声が聞こえる。
余韻にも浸らせてくれないみたいだ。
とほほ、、
そんなことを冗談混じりで中島先生は話し始める。そうか辛かったらやめればいい。そんなことをポジティブに考えながら雨宮はバッグに教科書をしまう。
「それじゃあ気をつけて帰れよ。」
「さよなら。」
教室から一斉に去る生徒たち。雨宮はバックを持ち教室を出ようとする。
「ちょっと待てよ。一緒に行こうぜ。」
洸に声をかけるのは一緒に見学に行った大海だった。
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「いや絶対一人で行こうとしただろ。」
「はぁ。あんた達元気ね。」
声をかけてきたのは若菜だった。
アルトサックスを持ちながら。
「若菜さんは楽器持ってるんだ。」
「まぁね。当然でしょ。」
「俺も楽器買ったほうがいいかな。」
「決まってないんだからまだ買わない方がいいよ。」
「それもそうか。じゃあ3人で向かうか。」
3人で教室を出て部室へ向かうと下駄箱で1人の若菜に似た女子高生が立っていた。
「なーちゃん!」
「あっ!朝花ちゃん!!」
2人は抱きつく。
「えっ。なにこれ!」
大海は驚く。それも無理はない。こんなに喜んでいる若菜を見るのは初めてだろうし。
「双子なんだよ。2人とも。大崎朝花。若菜のお姉ちゃんなんだと。」
「マジかよ。瓜二つじゃねえかよ。」
「俺もびっくりした。」
「どっちがタイプ?」
「朝花」
「若菜さんじゃないのか?」
「なんかいった?」若菜が聞き返す。
「なんでもねぇよ。いくぞ。」
洸が歩き出す。3人はついていくように部室に向かっていった。
なんかいつのまにか俺の周りに人が群がってる気がするがまあいいか。考える方が無駄だと思いながらも、先頭に雨宮、その後に続いて大海、若菜、朝花が並ぶ。
別校舎の2階に上がり吹奏楽部の部室にたどり着く。入部すればまたここを毎回利用するのだろうか。何回も階段を上がるのだろうか。
15歳、雨宮洸。北浜高校に入り、
吹奏楽部に入ります。
「早く開けてよ!」
後ろから若菜の催促する声が聞こえる。
余韻にも浸らせてくれないみたいだ。
とほほ、、
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