自衛官、異世界に墜落する

42 オリステラの妹

「私の名前はクレラント・シミズ・クラストって言いますわ！」

シミズ…クラスト…え？！王族？！

「な、なぜ王族の方が私に？」
「お姉様が毎日のようにアカツキ様のことを口にしていたから気になって今日声をかけましたの」
「な、なるほど。それでは私は行きますね」
「待ってください！私も連れてってくれませんか？！」
「え？！」

王族が男についてって良いはずがないんだけどなぁ…

「城の人には許可もらったのですか？」
「いいえ、もらってませんわ」
「なら、まずは許可をもらってからですね」

そう暁がクレラントに言うと、少し考え込んでいた

「なら、王族権限で連れ出してもらいます！」
「ッ！！！」

連れ出したら犯罪者…連れ出さなかったら命令無視、どちらにせよ重罪！！！オリステラと頭のキレはほとんど一緒かよ…

「なら、手紙を残していきましょう。もちろん、私とクレラント様が書いた手紙です」
「わかりましたわ。手紙くらいなら…」

暁はクレラントと手紙を書き、手紙を王城の警備員に渡してクレラントと研究所に戻った

「うわぁ～…ここがお姉様が言ってました研究所ですか…なんだか異世界に来た気分ですわ」
「私にとってはこの惑星が異世界なのですがね」

駐車場に停めて研究所内に入ると、メイド達が出迎えていた

「「「おかえりなさいませ暁様、お客様」」」
「あぁ、ただいま」
「このメイドの使っている生地、とても良い生地ですわね。しかもとても色がハッキリ出ているのは初めてですわ」

へぇ…王族の人でもこういうのはわかるのか

クレラントはメイドの一人に近づき、服を触っていた

「これはどこの生地ですか？」
「この生地はここの研究所で作っている化学繊維で作られている生地です」
「ぜひこの生地を売っては貰えないですか？！」
「はい、大丈夫ですよ」

よし、後でお城に請求しておこう