私の婚約者の苦手なもの

jun

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登校

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目が覚めたら、もう朝だった。

お母様が入れてくれた紅茶を飲んだ後、すぐに眠ってしまったようだ。


今日から学院が始まる、支度しないと…
でもボォーっとして身体が動かない。



ロイ…女の子と一緒だったな…


ロイの顔はよく見てない、
笑っていたのか、
楽しそうだったのかすら憶えてない…

ロイと女の子の姿を見た瞬間、心臓がドクンとなって、
それから頭に靄が掛かったみたいになって、
目も耳も機能してないみたいに、
何も入ってこなくなった。








「リリー、リリー、聞こえる?リリー?」

ハッとして顔を上げるとお母様が顔を覗いていた。

「リリー、大丈夫?今日は休んだ方がいいんじゃない?」

「お母様、おはよう。大丈夫、お友達にも会いたいから行くよ。」

「そう…ほら、昨日の事は何か事情があったんだと思うわ。
だってあの『リリー好き好きだ~いすき』のロイ君よ、デートの訳がないわ!」


「デート・・・」


「嫌ね、言葉のあやよ!行くなら着替えましょ。もう直ぐロイ君迎えに来るわよ。」


「そうだね、朝食の時間には来るものね、着替えるよ。」


「先に食堂で待ってるわね。」
と言ってお母様は出て行った。


そうだよね、何か事情があるんだろう!

さあ、着替えよう!


私は急いでメイドを呼び支度を済ませ、食堂に向かった。



「お父様、おはよう」


「リリー、おはよう。もう大丈夫かい?やっぱり休んだ方がいいんじゃないかい?」


「大丈夫!久しぶりにお友達に会いたいしね。あれ?ロイはまだ来てないんだね、珍しい。」


「うーーん、あのね、今ね、今日は迎えに来れないって連絡が来たのよ…」
とお母様が答えた。


「・・・そうなんだ」


「ほら、いろいろあったから早く行かなきゃいけないんじゃないか?」

「そうよ、ルイジェルド殿下にこき使われてるのよ。」


「そう…かもね。そうだね、そうだよ!朝食食べよ!」

と自分の席について食事をしたが、ちっとも味がしなくて、口に入れると吐きそうで食べられなかった。


「リリー…」
とお父様もお母様も心配していたが、


私は登校の準備の為、席をたった。










リリーナが食堂を出た後、


「ちょっと、どういうことなの、アラン!どうしてロイ君来ないのよ!」

「知らないよ!急に来れないって連絡来たんだから!」

「昨日の今日よ、今日は来るべきじゃないの!」

「ロイ君は見られてたの知らないんだから仕方ないだろ!」

「でも…リリーを見ていられないわ…」

「とにかく様子を見よう、学院でロイ君に会えば解決するだろう!」

「そうだといいんだけど…」


その日の朝食は二人も味がしなかった。







食堂の二人のやりとりなど知らない私は支度を済ませ、学院に向かった。



学院に着いて、正門を潜ると周りがザワザワっとした。

何?と思ったら、





ロイが女の子と一緒にいた。


















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