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お魚も欲しい
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「そう言えば、”錬金術”で新しくなにか出来るようになったんだっけ?」
「”分離” ”抽出” ”調合” の三つが新しいやつ。青土を使って”分離”だけは試してみた」
「ほむほむ?」
アイラはすっかり聞く姿勢になってる。
こんなに食いつき気味なのは珍しいと思いつつ、”分離”のご報告を開始。
「結構色々出てきたよ」
「土からってことは、無機物――鉄とか?」
「うん。一番多いのが水晶で、他にはアルミニウムに鉄と石灰。アプローチの仕方によっては、他にもなにか採れそうな気がする」
これは、やってみた時に感じたこと。一度、分離してみたものなら、『コレが欲しい』と考えつつ”分離”すれば、優先的にソレを取り出せるという感覚があった。
だから、その逆もイケると思うんだよね。
「そう。……青土なんて言う、地球にはないものを材料にしたんだから、もっとこう――魔法的なイメージのものが出てくるかと思ったけど。……ないのね?」
「それはどうも、”抽出”さんのお仕事っぽい」
魔法的な要素は特に求めてなかったから気にもしなかったけど、確かに魔法が関わってそうなものはなかった。
「私としては、包丁やお鍋の材料になる鉄やアルミが手に入るのが嬉しいかなぁ」
「レイちゃんは欲しい物に一直線ねぇ」
作りたい物のことを考えてニマニマしていると、アイラはそう言いながら苦笑を浮かべる。
「アイラは?」
「プロフィールのチェックが楽しい」
「プロフィール??」
「なんか、ジワジワと魔力が体力が上がっていくのを確認できるのが最高。『自分育成ゲーム』をやってるみたいでメチャクチャ楽しい」
「……なるほど」
精力的に動き回りつつ、チョコチョコお昼寝をするのはそのためか。
力説するアイラの姿に、ちょっぴり不安を感じる。
『自分育成ゲーム』に飽きてしまったら?
その時に、彼女はどうするんだろう?
「……なんか不安そうな顔してるから言っておくけど。頑張れば欲しい物が手に入りやすそうなこの世界のこと、あたし、結構気に入ってるわよ?」
「欲しい物、手に入りやすそうかな?」
むしろ、アレも足りない、コレも足りないって思わずにいられない環境だよね。
私としては、切実に食材が欲しい。……後は、着替えかなぁ。
「”ファーム”があるお陰で、ご飯の材料の種類も少しずつだけど充実していくでしょう? それに、レイちゃんの”錬金術”で、ある程度以上の道具も手に入るじゃない」
言われてみれば、そうかも?
「そんなアイラが、今欲しいものってなーに?」
「……割と切実に欲しいものがあるわ」
私の問いに、アイラは真剣な表情で頷く。
「肉ね」
「肉」
私が言うなら納得だけど、アイラが先に口にするとは思わなかった言葉が返ってきて、思わずオウム返しに呟く。
「そう、肉。それからソレに付随する毛皮が欲しいわ」
食料。そして、防寒具の材料ですね。納得です。
頷きつつ、私も欲しい物も口にする。
「私、魚も欲しい」
「魚もイイわね。でも、どうやって捕まえよう?」
私は、この世界で鳥とウサギは見つけたけど、魚はまだ見ていない。だけど、アイラには魚がいる場所の心当たりがあるみたいだ。
外に出た回数が少ない分、私の方が見つける機会が少ないせいかな。
そう思いつつ、魚をどこで見たのかを聞こうとして、口をポカンと開け放つことになった。
「空を泳いでるのはよく見るけど、流石に手が届かないのよね……。レイちゃんはなんか、いい方法思いつかない?」
えう?
えっと、魚って普通、水の中を泳いでいるものだよね?
この世界って、島だけでなくてお魚も飛んでるものなの??
「”分離” ”抽出” ”調合” の三つが新しいやつ。青土を使って”分離”だけは試してみた」
「ほむほむ?」
アイラはすっかり聞く姿勢になってる。
こんなに食いつき気味なのは珍しいと思いつつ、”分離”のご報告を開始。
「結構色々出てきたよ」
「土からってことは、無機物――鉄とか?」
「うん。一番多いのが水晶で、他にはアルミニウムに鉄と石灰。アプローチの仕方によっては、他にもなにか採れそうな気がする」
これは、やってみた時に感じたこと。一度、分離してみたものなら、『コレが欲しい』と考えつつ”分離”すれば、優先的にソレを取り出せるという感覚があった。
だから、その逆もイケると思うんだよね。
「そう。……青土なんて言う、地球にはないものを材料にしたんだから、もっとこう――魔法的なイメージのものが出てくるかと思ったけど。……ないのね?」
「それはどうも、”抽出”さんのお仕事っぽい」
魔法的な要素は特に求めてなかったから気にもしなかったけど、確かに魔法が関わってそうなものはなかった。
「私としては、包丁やお鍋の材料になる鉄やアルミが手に入るのが嬉しいかなぁ」
「レイちゃんは欲しい物に一直線ねぇ」
作りたい物のことを考えてニマニマしていると、アイラはそう言いながら苦笑を浮かべる。
「アイラは?」
「プロフィールのチェックが楽しい」
「プロフィール??」
「なんか、ジワジワと魔力が体力が上がっていくのを確認できるのが最高。『自分育成ゲーム』をやってるみたいでメチャクチャ楽しい」
「……なるほど」
精力的に動き回りつつ、チョコチョコお昼寝をするのはそのためか。
力説するアイラの姿に、ちょっぴり不安を感じる。
『自分育成ゲーム』に飽きてしまったら?
その時に、彼女はどうするんだろう?
「……なんか不安そうな顔してるから言っておくけど。頑張れば欲しい物が手に入りやすそうなこの世界のこと、あたし、結構気に入ってるわよ?」
「欲しい物、手に入りやすそうかな?」
むしろ、アレも足りない、コレも足りないって思わずにいられない環境だよね。
私としては、切実に食材が欲しい。……後は、着替えかなぁ。
「”ファーム”があるお陰で、ご飯の材料の種類も少しずつだけど充実していくでしょう? それに、レイちゃんの”錬金術”で、ある程度以上の道具も手に入るじゃない」
言われてみれば、そうかも?
「そんなアイラが、今欲しいものってなーに?」
「……割と切実に欲しいものがあるわ」
私の問いに、アイラは真剣な表情で頷く。
「肉ね」
「肉」
私が言うなら納得だけど、アイラが先に口にするとは思わなかった言葉が返ってきて、思わずオウム返しに呟く。
「そう、肉。それからソレに付随する毛皮が欲しいわ」
食料。そして、防寒具の材料ですね。納得です。
頷きつつ、私も欲しい物も口にする。
「私、魚も欲しい」
「魚もイイわね。でも、どうやって捕まえよう?」
私は、この世界で鳥とウサギは見つけたけど、魚はまだ見ていない。だけど、アイラには魚がいる場所の心当たりがあるみたいだ。
外に出た回数が少ない分、私の方が見つける機会が少ないせいかな。
そう思いつつ、魚をどこで見たのかを聞こうとして、口をポカンと開け放つことになった。
「空を泳いでるのはよく見るけど、流石に手が届かないのよね……。レイちゃんはなんか、いい方法思いつかない?」
えう?
えっと、魚って普通、水の中を泳いでいるものだよね?
この世界って、島だけでなくてお魚も飛んでるものなの??
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