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今後の予定
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採ってきたものは、全部で六種類。
落っこちてた白い木の枝に、白いバラっぽいお花。
それから薄緑色の長ーい紐と、青っぽい氷に見えるきれいな石。
氷で出来ているように見える草と、やたらと背の高い真っ白な草もある。
この中で一番有望なのは、最後の真っ白な草!
先の方に、こう、稲のような房が付いてるのが期待感を煽る。
そんな訳で、真っ先に”検索”さんに教えを請うのは真っ白な草だ。
・真っ白な草→雪原草
雪の中で育つ。
穂先は食用の穀物として利用される。
雪の深い土地の牧草に最適。
「食用、きたー!!」
「え、ちょ!? あぶな……!」
興奮のあまり、立ち上がろうとして天井で頭を打ち付けて、のたうち回る羽目になった。
結局、残りは全部アイラが”検索”。
分かったのは、拾ってきたものの半分以上が食べられるということだ。
「この、バラっぽいのは花びらの部分がタマネギの代用品になって――」
アイラが書き出してくれた内容はこんな感じ。
・白い木の枝→オイルウッド
雪の中で育つ。
樹皮は焚付に、中身は常温で食用油として利用できる。
これは、見た目が白樺の木に似てると思ったやつだ。
この寒い環境なら、ラードみたいに使えそう。
・氷の草→氷室草
寒さの厳しい土地でしか育たない。
冷気をまとっており、鉢植えにして部屋を冷やすために使用されることが多い。
寒いのは間に合ってるけど、冷蔵保存したい時にはいいかも?
・薄緑色の紐→ポテ蔓
環境を選ばず育つ蔓草。
蔓は糸や縄の材料になり、根は食用利用可能。
育った環境によって、特徴が変わる。
有用植物!
見つけたら、根っこの掘らねば。
・白い花→オニオンフラワー
寒さの厳しい場所でも育つ。
花は食用利用可能。
生だと辛く、加熱すると甘くなる。
なんか名前からして、玉ねぎとしか思えない……
使い勝手が良さそうでなによりです。
・青っぽいきれいな石→氷水晶
氷属性。
魔法具の材料になる。
岩塩だったらなーと言う気持ちはあったけど、仕方がない。
・穴から取れる青土→青土
氷属性。
魔法具の材料になる。
ついでに”検索”してくれたのは、今いる穴から取れる土。
氷属性ってことだけど、”トーチ”を貼り付けても特に変化がないところを見る限り、特別熱に弱いってことはないみたい?
ただ、火が消えるとあっという間に冷たくなる。
早めに床に敷く断熱材が欲しいな。
氷原草はどうだろ?
たくさん集めて、試してみたほうがいいかも。
「それで、レイちゃんが興奮したのはなんだったの?」
説明された内容に興奮を抑えきれない私を見て、アイラは苦笑しながら首を傾げる。
「アレは、主食系」
「主食……お米?」
「お米ではないけど、麦系のなにかの代用品になると思う」
「じゃあ、アレは多めに集める必要があるわね」
「幸いたくさん生えてたし、頑張って集めよう」
アイラもホッとした表情になってから気合を入れ直す。
まあ、そこは急ぐ必要はないだろうという結論で落ち着いた。
とりあえず、何日か分の米はある。
当座は、凍えないうちに戻ってくる方向でいいだろう。
……お粥にすれば、かさ増しも出来るし。
話し合いで、互いのスキルや魔法に関する方針を決めた。
私は”火魔法”で部屋を暖めつつ”地魔法”の習得を目指す。
スキルの方は、適宜、必要に応じて使うことになる。
寝る前に、必ず魔力を使い切るのが私の義務だ。
なんでも、魔力や体力は使い切ると最大値が増えるそうで、彼女が昏倒したのは、それを試したせい。それを聞いた時には、思わずその場に突っ伏した。
だってね?
死ぬほど心配したんだよ??
試す前に、言っておいてほしかった……
そんなアイラが優先して鍛えるのは、”ファーム”スキル。
一度に使う体力の量も多いから、寝る前には必ず体力を使い切るのは私と同じように義務だ。
”水魔法”も鍛えることになっているけど、こっちは”ファーム”ほどの緊急性はない。
魔力を増やすのは後々ってことになる。
落っこちてた白い木の枝に、白いバラっぽいお花。
それから薄緑色の長ーい紐と、青っぽい氷に見えるきれいな石。
氷で出来ているように見える草と、やたらと背の高い真っ白な草もある。
この中で一番有望なのは、最後の真っ白な草!
先の方に、こう、稲のような房が付いてるのが期待感を煽る。
そんな訳で、真っ先に”検索”さんに教えを請うのは真っ白な草だ。
・真っ白な草→雪原草
雪の中で育つ。
穂先は食用の穀物として利用される。
雪の深い土地の牧草に最適。
「食用、きたー!!」
「え、ちょ!? あぶな……!」
興奮のあまり、立ち上がろうとして天井で頭を打ち付けて、のたうち回る羽目になった。
結局、残りは全部アイラが”検索”。
分かったのは、拾ってきたものの半分以上が食べられるということだ。
「この、バラっぽいのは花びらの部分がタマネギの代用品になって――」
アイラが書き出してくれた内容はこんな感じ。
・白い木の枝→オイルウッド
雪の中で育つ。
樹皮は焚付に、中身は常温で食用油として利用できる。
これは、見た目が白樺の木に似てると思ったやつだ。
この寒い環境なら、ラードみたいに使えそう。
・氷の草→氷室草
寒さの厳しい土地でしか育たない。
冷気をまとっており、鉢植えにして部屋を冷やすために使用されることが多い。
寒いのは間に合ってるけど、冷蔵保存したい時にはいいかも?
・薄緑色の紐→ポテ蔓
環境を選ばず育つ蔓草。
蔓は糸や縄の材料になり、根は食用利用可能。
育った環境によって、特徴が変わる。
有用植物!
見つけたら、根っこの掘らねば。
・白い花→オニオンフラワー
寒さの厳しい場所でも育つ。
花は食用利用可能。
生だと辛く、加熱すると甘くなる。
なんか名前からして、玉ねぎとしか思えない……
使い勝手が良さそうでなによりです。
・青っぽいきれいな石→氷水晶
氷属性。
魔法具の材料になる。
岩塩だったらなーと言う気持ちはあったけど、仕方がない。
・穴から取れる青土→青土
氷属性。
魔法具の材料になる。
ついでに”検索”してくれたのは、今いる穴から取れる土。
氷属性ってことだけど、”トーチ”を貼り付けても特に変化がないところを見る限り、特別熱に弱いってことはないみたい?
ただ、火が消えるとあっという間に冷たくなる。
早めに床に敷く断熱材が欲しいな。
氷原草はどうだろ?
たくさん集めて、試してみたほうがいいかも。
「それで、レイちゃんが興奮したのはなんだったの?」
説明された内容に興奮を抑えきれない私を見て、アイラは苦笑しながら首を傾げる。
「アレは、主食系」
「主食……お米?」
「お米ではないけど、麦系のなにかの代用品になると思う」
「じゃあ、アレは多めに集める必要があるわね」
「幸いたくさん生えてたし、頑張って集めよう」
アイラもホッとした表情になってから気合を入れ直す。
まあ、そこは急ぐ必要はないだろうという結論で落ち着いた。
とりあえず、何日か分の米はある。
当座は、凍えないうちに戻ってくる方向でいいだろう。
……お粥にすれば、かさ増しも出来るし。
話し合いで、互いのスキルや魔法に関する方針を決めた。
私は”火魔法”で部屋を暖めつつ”地魔法”の習得を目指す。
スキルの方は、適宜、必要に応じて使うことになる。
寝る前に、必ず魔力を使い切るのが私の義務だ。
なんでも、魔力や体力は使い切ると最大値が増えるそうで、彼女が昏倒したのは、それを試したせい。それを聞いた時には、思わずその場に突っ伏した。
だってね?
死ぬほど心配したんだよ??
試す前に、言っておいてほしかった……
そんなアイラが優先して鍛えるのは、”ファーム”スキル。
一度に使う体力の量も多いから、寝る前には必ず体力を使い切るのは私と同じように義務だ。
”水魔法”も鍛えることになっているけど、こっちは”ファーム”ほどの緊急性はない。
魔力を増やすのは後々ってことになる。
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