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ようこそヴェガへ
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僕達の生まれる何十年も前から光速シャトルは星間運行を開始しているけれど、やっぱり僕は未だに乗るのが苦手だ…
乗り物酔いというか…身体がだるく感じてしまう…
その点、三半規管の鍛えられたコーチやフィギュア選手達(僕も一応はその一員なのだが…)は音楽を聴いたりタブレット・ブックを読んだり…移動時間を有意義に過ごしている。
そして…リカが心配で心配で…
無理矢理ミドリコーチにお願いして付いて来たシズカさんだが…
流石に研究発表や講演などでヴェガとアルタイルをよく往復しているから僕とリカの前の席でミドリコーチとグッスリと休んでいる…
やはり出来る人は時間の使い方が上手いのであろうか…
「ダイスケさん…一緒に旅行なんて私…嬉しいです!しかもママまで一緒に来てくれるなんて…」
「そ、そうだね…」
いや…旅行なんてそんな気楽なもんじゃないんだけどな…
アルタイルスクールの名前とサークルのこれからを占う大切な大会…
それにミキは全てをこの大会に賭けている…もちろんヴェガのメンバーも同じだろう…
青空の下…宇宙港のゲートを通りぬけた僕達をジュンコーチが出迎えに来て下さっていた。彼女はミドリコーチとガッチリ固い握手を交わす…
「お言葉に甘えてしまって…今回はよろしくお願いします!」
「ようこそ…こちらこそ先日はありがとうございました…車をご用意しましたのでそちらへどうぞ…」
僕達はヴェガスクールのバスに乗り込んだ…
すると…「久しぶりやな~ようこそ!ヴェガへ!明日からお互い頑張ろうな!」
カオリがヒョッコリと顔を見せた。他の二人も後ろの席に座っている…
ミヤは僕の顔を見るなり会釈した…
僕も笑顔で彼女に頭を下げる…
横でノブが「あっ…あの娘は…」と言いかけたので僕は彼に小さな声で「こないだの事はナイショにしておいて…」と囁いた。
すると彼は笑顔で頷いてくれた…
こういう所がノブのいい所なんだよなぁ…
バスはヴェガスクールの中に向かって走って行く…
スクールのリンクはアルタイルよりは少し古い建物だったが、大きくて設備も充実していた…
その時…僕達のバスを一部の若者達が取り囲んだ…
「…もう!ダメだって言ったのに…」
ジュンコーチがバスのドアを開けてもらって車外に出た…
「ちょっと…危ないから押さないで…道を開けてください!」
僕とリカ…それからミキは顔を見合わせる…
僕はヴェガのメンバーの方を見て尋ねた…
「一体この騒ぎは…?」
「さあ…何やろなあ…」カオリは何故かニヤニヤしている…
バスをリンクの玄関口に何とか着けてもらって僕達はリンクへ入って行った…
すぐにジュンコーチがため息をつきながら僕達の前に現れた…
「リカさん…ちょっとお願いがあるの…
ミドリコーチ…すみません!少しお話を聞いて頂けないですか…?」
乗り物酔いというか…身体がだるく感じてしまう…
その点、三半規管の鍛えられたコーチやフィギュア選手達(僕も一応はその一員なのだが…)は音楽を聴いたりタブレット・ブックを読んだり…移動時間を有意義に過ごしている。
そして…リカが心配で心配で…
無理矢理ミドリコーチにお願いして付いて来たシズカさんだが…
流石に研究発表や講演などでヴェガとアルタイルをよく往復しているから僕とリカの前の席でミドリコーチとグッスリと休んでいる…
やはり出来る人は時間の使い方が上手いのであろうか…
「ダイスケさん…一緒に旅行なんて私…嬉しいです!しかもママまで一緒に来てくれるなんて…」
「そ、そうだね…」
いや…旅行なんてそんな気楽なもんじゃないんだけどな…
アルタイルスクールの名前とサークルのこれからを占う大切な大会…
それにミキは全てをこの大会に賭けている…もちろんヴェガのメンバーも同じだろう…
青空の下…宇宙港のゲートを通りぬけた僕達をジュンコーチが出迎えに来て下さっていた。彼女はミドリコーチとガッチリ固い握手を交わす…
「お言葉に甘えてしまって…今回はよろしくお願いします!」
「ようこそ…こちらこそ先日はありがとうございました…車をご用意しましたのでそちらへどうぞ…」
僕達はヴェガスクールのバスに乗り込んだ…
すると…「久しぶりやな~ようこそ!ヴェガへ!明日からお互い頑張ろうな!」
カオリがヒョッコリと顔を見せた。他の二人も後ろの席に座っている…
ミヤは僕の顔を見るなり会釈した…
僕も笑顔で彼女に頭を下げる…
横でノブが「あっ…あの娘は…」と言いかけたので僕は彼に小さな声で「こないだの事はナイショにしておいて…」と囁いた。
すると彼は笑顔で頷いてくれた…
こういう所がノブのいい所なんだよなぁ…
バスはヴェガスクールの中に向かって走って行く…
スクールのリンクはアルタイルよりは少し古い建物だったが、大きくて設備も充実していた…
その時…僕達のバスを一部の若者達が取り囲んだ…
「…もう!ダメだって言ったのに…」
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「ちょっと…危ないから押さないで…道を開けてください!」
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「一体この騒ぎは…?」
「さあ…何やろなあ…」カオリは何故かニヤニヤしている…
バスをリンクの玄関口に何とか着けてもらって僕達はリンクへ入って行った…
すぐにジュンコーチがため息をつきながら僕達の前に現れた…
「リカさん…ちょっとお願いがあるの…
ミドリコーチ…すみません!少しお話を聞いて頂けないですか…?」
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