14 / 92
車椅子
しおりを挟む
僕とリカが公認でお付き合いすることになって数日が経ったある日、ノブから通話の着信があって電話を取った僕は先日、見学中に突然帰ってしまった事を謝った。
「ああ、そんな事全然、構わないよ…むしろコーチは興奮しすぎてダイちゃんに酷い言い方をしたって後悔していたみたいだったよ…
それでね、キチンとお詫びをしたいのでいつでもいいから彼女を連れてサークルに顔を出してくれないかなって…どうかな?」
僕は側でバニラアイスを食べるリカに事情を話すと「私も…ちゃんとお詫びします。コーチに謝りたいです…」と彼女は恥ずかしそうに頷いた。
午前中にカリキュラムを終えた僕達は午後から二人でスケートリンクに足を運ぶことにした…
「はい!今のところをもう一度最初からやってみましょう…!」
…リンクの側で選手を指導するミドリコーチの側に僕達は歩み寄った。
「あの…」
「ああ…あなた達…」
「こんにちは…先日はすみませんでした…良ければまた見学させてもらってもよろしいでしょうか?」
リカも僕の横で頭を下げた…
「あの…こないだは生意気な事を言ってしまってすみませんでした。スケート…とても楽しかったのでまた見学させて頂きたくて来ました…」
ミドリコーチは少し涙を浮かべて
「いいえ…いいのよ…ダイスケ君だったわね。見学に来てくれたあなたにあんな言い方をしてしまって…私こそ指導者として失格だわ。とても反省しています。許してくれるかしら…?」
ミドリコーチの誠実な対応に少し恐縮した僕達は…「いえ…とんでもないです。リカやノブと一緒に楽しくスケートが出来れば良いなと思っています。」
「そう…嬉しいわ!少しずつ頑張ってね…」
ミドリコーチはリカの前に歩み寄った…
「あなた…リカさんだったわね…あなたには
素晴らしい素質があるわ。
あなたさえ良ければ一緒にスケート競技を頑張ってやってみない?あなたのやる気にもよるけど私はナショナルチームに入れるくらいの選手になると思っているわ…どうかしら?」
「は…はい!その…ダイスケさんと一緒になら頑張れると思います…」
「そう…あなた達は付き合っているの?」
ミドリコーチの言葉に僕達は真っ赤になって「ま、まあ…一応…」と返事をした。
「うふふ…可愛いわね…お互いを応援して上手くなるといいわね…頑張りましょう…よろしくね!」
ミドリコーチは笑顔で僕達と握手をしてくださった。
こうして僕達二人はスケートサークルに入部することになった。
ふと隣のリンクを見るとエキスパートクラスのメンバーが練習している…
ミキもいるのかな…?
ミキを探して選手達を目で追っていくと意外な場所で彼女の姿を目にした僕は思わず声を上げてしまった…
「えっ…?」
ミキはリンクの横で車椅子に乗っていた…
右足首には包帯を巻いている…
僕はその光景を見てすぐにコーチの元に駆け寄った…
「コーチ!ミキは…彼女はどうしたんですか?」
「ああ、そんな事全然、構わないよ…むしろコーチは興奮しすぎてダイちゃんに酷い言い方をしたって後悔していたみたいだったよ…
それでね、キチンとお詫びをしたいのでいつでもいいから彼女を連れてサークルに顔を出してくれないかなって…どうかな?」
僕は側でバニラアイスを食べるリカに事情を話すと「私も…ちゃんとお詫びします。コーチに謝りたいです…」と彼女は恥ずかしそうに頷いた。
午前中にカリキュラムを終えた僕達は午後から二人でスケートリンクに足を運ぶことにした…
「はい!今のところをもう一度最初からやってみましょう…!」
…リンクの側で選手を指導するミドリコーチの側に僕達は歩み寄った。
「あの…」
「ああ…あなた達…」
「こんにちは…先日はすみませんでした…良ければまた見学させてもらってもよろしいでしょうか?」
リカも僕の横で頭を下げた…
「あの…こないだは生意気な事を言ってしまってすみませんでした。スケート…とても楽しかったのでまた見学させて頂きたくて来ました…」
ミドリコーチは少し涙を浮かべて
「いいえ…いいのよ…ダイスケ君だったわね。見学に来てくれたあなたにあんな言い方をしてしまって…私こそ指導者として失格だわ。とても反省しています。許してくれるかしら…?」
ミドリコーチの誠実な対応に少し恐縮した僕達は…「いえ…とんでもないです。リカやノブと一緒に楽しくスケートが出来れば良いなと思っています。」
「そう…嬉しいわ!少しずつ頑張ってね…」
ミドリコーチはリカの前に歩み寄った…
「あなた…リカさんだったわね…あなたには
素晴らしい素質があるわ。
あなたさえ良ければ一緒にスケート競技を頑張ってやってみない?あなたのやる気にもよるけど私はナショナルチームに入れるくらいの選手になると思っているわ…どうかしら?」
「は…はい!その…ダイスケさんと一緒になら頑張れると思います…」
「そう…あなた達は付き合っているの?」
ミドリコーチの言葉に僕達は真っ赤になって「ま、まあ…一応…」と返事をした。
「うふふ…可愛いわね…お互いを応援して上手くなるといいわね…頑張りましょう…よろしくね!」
ミドリコーチは笑顔で僕達と握手をしてくださった。
こうして僕達二人はスケートサークルに入部することになった。
ふと隣のリンクを見るとエキスパートクラスのメンバーが練習している…
ミキもいるのかな…?
ミキを探して選手達を目で追っていくと意外な場所で彼女の姿を目にした僕は思わず声を上げてしまった…
「えっ…?」
ミキはリンクの横で車椅子に乗っていた…
右足首には包帯を巻いている…
僕はその光景を見てすぐにコーチの元に駆け寄った…
「コーチ!ミキは…彼女はどうしたんですか?」
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる