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決死のサルベージ

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ケイティは両腕を前に突き出した…


ガガガガガガガガガガガガ!!!!!


ボン!!!ボン!!!ボン!!!


指先から毎秒数十発の勢いで飛び出す銃弾が見る見るうちにゴーレム達を粉々に潰していく…

まるで弾の中に爆弾が入っているかのように数え切れない程の爆発を巻き起こしていた。


取り囲まれていた彼女だったがクルクルと身体を回転させながらの一斉射撃にゴーレム達は成す術も無く粉砕されていった…

何故か魔法無効のオーラを纏ったはずのゴーレム達が木っ端微塵に…



「あ、あれは…魔法じゃ…」

優也の側に実体化したヴァルプルギスが呟いた…


「魔法…⁉︎

ヴァル…君に意見をする訳じゃ無いけど…

あれは僕達、人間界にある兵器の『マシンガン』のように見えるよ…」


「…確かにお主の言う通りじゃが…あの銃弾は
魔法因子を纏っておる…


着弾した瞬間の衝撃で魔法が発動する仕組みになっておるのじゃ…


それに恐らくはあのガラクタ…体内で魔法因子を精製出来るように作られておる…


あやつの魔法因子の属性は恐らく『爆発』じゃからマシンガンで爆発魔法ボンブを撃ち出しておるようなものじゃ…

ブルブル…考えただけでも寒気がするぞ…


優也よ…確かにあやつを巡って各国が取り合いをするのも理解できるわ…

それにあやつを作ったという科学者は間違い無く…天才じゃ…

お主がマスターで良かったぞ…優也よ…」




「…僕もあの子に出会えて良かったと思うよ…

機械じかけの人形かと思ったら…
父親を想って涙を流す…



確かにあの子の身体は機械かも知れないけど…
心は間違い無く、僕達と同じだ…

大切な仲間だよ…彼女は…」




「…相変わらずお主は優しいのう…

だから…ややこしい奴らがお前の元に集まってくるのじゃぞ…」


ヴァルプルギスの言葉に優也はニッコリと笑った…




「ふう…!!大体片付きましたですの…」

一瞬でゴーレムを殲滅した彼女は巨大ゴーレムを見上げて…


「次は大型ゴミを出さないと…ですの…」









「行くわよ…ケリー……ううっ!!

うわぁぁぁ!!」


「王女様…!!」


「だ、大丈夫よ!!

今、プロテクトを解いているから
私に構わずあなたは鏡の中の空間をくまなく探して行って…お願い…」


「わ、分かりました…」


目を閉じて意識を集中させて…
異次元の空間を自身の魔法力で探っていく…



……ダメだ…見つからない…広すぎて…



………グ…スン……



…えっ⁉︎…



…ゆ…うや…さ…ま…た…す…けに…



「こ、この声は…!!

ア、アイ様…!!

見つけた!!女性を見つけました…!!」



「そ、そう…!!良かった…

済まないけど…ケリー…私はプロテクトを破りながら入り口を開けておくから…

中に入って彼女をサルベージして欲しいの…」


「で、でも…二つを同時になんて…いくら王女様でも…」


「大丈夫よ!!いつもの修行に比べたら…

こんなの何でも無いわ…さあ…お願い!!!」


「わ、分かりました…」



ケリーは覚悟を決めて…合わせ鏡の空間へと入っていった…
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