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黄金に輝く心
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コジレ島に着いた一行が船を降りるとやはり辺りはジャングルや岩場が広がり、人の気配は全く無かった…
「ここに…その老師様が…?」
「ケッ!!どうぜみんながまた自分の所に頭を下げて頼みにくるのを楽しんでるんと違うか…?
それに島全体に結界なんか張っとるせいで会って話をするのにもこんなに苦労しなアカンのや…
ホンマに趣味悪いで…あのくそジジイ…」
「ジーナさん…そんな言い方したら話も聞いて貰えなくなるわよ…
とにかく今は老師様だけが頼りなんだから…」
優也達四人はジーナの案内で何とか通れる程度の獣道を島の中心の方角へ進んで行く…
すると岩場の一部に空いた洞窟が見えてきた。
「…さあ…この中やで…」
「サブリナさん…お願い…」
「はい…」
王女達に促されてサブリナは一歩前に踏み出した。
そして振り返って優也の顔を一度見た…
「ん…?どうしたの…サブリナさん…?」
「い、いえ…」
…私…またあとで優也様のお顔…見れるだろうか…⁉︎
そんな事を思いながらサブリナは胸に右手を当てて目を閉じる…
周りの木々や草がザワザワと震え出して…
彼女を中心にフワッと空気が舞い上がる…
彼女の細い身体もゆっくりと宙に浮き始めた…
より黄金に輝き出すサブリナの髪…
突然の眩い輝きに皆、目を手で覆っていたが、やがて光が収まり…彼女が地上に降り立った瞬間…
三人ともサブリナの姿を見て驚きを隠せなかった…
薄っすらと光に包まれた身体…
いつもよりもっと透き通るように輝くロイヤルブルーの瞳…
そして…一番目を惹くのは美しい金髪から飛び出ている…長く尖った耳であった…
「ね、姉ちゃん…」
「驚いたわ…私も実際に見るのは初めてなので…」
「サブリナさん…君は本当に…」
優也に見つめられているのを感じているサブリナは恥ずかしそうに目を伏せて視線を下に落とした…
「はい…私の母は……エルフ族です…
幼い頃、母は病気でこの世を去りましたが、父が私を魔法使いとして育ててくれたのです。
…私が授かった能力は人々のために使うべきだと思っています。だから魔女探偵を…」
「サブリナさん…!!」
「は、はい…?」
ゆっくり視線を前に戻すと…
涙を浮かべた優也が真っ直ぐ自分を見ていた。
「あ、あの…優也様…⁉︎どうされました…?」
「…僕は…君のその姿を見て…君の心がどんなに純粋でどんなに清らかか分かったような気がする…
君なら…どんな頑なな心の持ち主だって、きっとその心を覆っている厚い氷の壁を溶かす事が出来ると思ったんだ…
お願いだ…何とかジュエラを…この世界を…」
指で目の涙を拭った優也に彼女は優しく微笑みかけた…
「…いいえ…優也様…
あなた様の優しい気持ちに応えたい一心で私はここまで来ました…
私の気持ち…そして皆様の気持ちを老師様に理解して貰えるように…頑張ります。」
真の姿になったサブリナは老師が棲むと言う洞窟の入口を見つめると口を真一文字にキュッと結び、一歩…また一歩と中へ入って行った。
「ここに…その老師様が…?」
「ケッ!!どうぜみんながまた自分の所に頭を下げて頼みにくるのを楽しんでるんと違うか…?
それに島全体に結界なんか張っとるせいで会って話をするのにもこんなに苦労しなアカンのや…
ホンマに趣味悪いで…あのくそジジイ…」
「ジーナさん…そんな言い方したら話も聞いて貰えなくなるわよ…
とにかく今は老師様だけが頼りなんだから…」
優也達四人はジーナの案内で何とか通れる程度の獣道を島の中心の方角へ進んで行く…
すると岩場の一部に空いた洞窟が見えてきた。
「…さあ…この中やで…」
「サブリナさん…お願い…」
「はい…」
王女達に促されてサブリナは一歩前に踏み出した。
そして振り返って優也の顔を一度見た…
「ん…?どうしたの…サブリナさん…?」
「い、いえ…」
…私…またあとで優也様のお顔…見れるだろうか…⁉︎
そんな事を思いながらサブリナは胸に右手を当てて目を閉じる…
周りの木々や草がザワザワと震え出して…
彼女を中心にフワッと空気が舞い上がる…
彼女の細い身体もゆっくりと宙に浮き始めた…
より黄金に輝き出すサブリナの髪…
突然の眩い輝きに皆、目を手で覆っていたが、やがて光が収まり…彼女が地上に降り立った瞬間…
三人ともサブリナの姿を見て驚きを隠せなかった…
薄っすらと光に包まれた身体…
いつもよりもっと透き通るように輝くロイヤルブルーの瞳…
そして…一番目を惹くのは美しい金髪から飛び出ている…長く尖った耳であった…
「ね、姉ちゃん…」
「驚いたわ…私も実際に見るのは初めてなので…」
「サブリナさん…君は本当に…」
優也に見つめられているのを感じているサブリナは恥ずかしそうに目を伏せて視線を下に落とした…
「はい…私の母は……エルフ族です…
幼い頃、母は病気でこの世を去りましたが、父が私を魔法使いとして育ててくれたのです。
…私が授かった能力は人々のために使うべきだと思っています。だから魔女探偵を…」
「サブリナさん…!!」
「は、はい…?」
ゆっくり視線を前に戻すと…
涙を浮かべた優也が真っ直ぐ自分を見ていた。
「あ、あの…優也様…⁉︎どうされました…?」
「…僕は…君のその姿を見て…君の心がどんなに純粋でどんなに清らかか分かったような気がする…
君なら…どんな頑なな心の持ち主だって、きっとその心を覆っている厚い氷の壁を溶かす事が出来ると思ったんだ…
お願いだ…何とかジュエラを…この世界を…」
指で目の涙を拭った優也に彼女は優しく微笑みかけた…
「…いいえ…優也様…
あなた様の優しい気持ちに応えたい一心で私はここまで来ました…
私の気持ち…そして皆様の気持ちを老師様に理解して貰えるように…頑張ります。」
真の姿になったサブリナは老師が棲むと言う洞窟の入口を見つめると口を真一文字にキュッと結び、一歩…また一歩と中へ入って行った。
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