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入るしかない…

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「ティナの料理…すごく美味しそうだね…

いつも疲れてるのに…ゴメンよ…」


「いいえ…とんでもありませんわ…あなた…

あなたこそ…私達家族のために汗をかいて働かれて…

あなたは私の主人なのですから本当ならあなたはお家でゆっくりと…」


「そんな…大切な君にそんな負担をかけられないよ…

国王職だって君の実家の事だから仕方なく…

本当なら君こそお家でゆっくりとくつろいで…」


「まあ!!あなた…

私はもうこれ以上は涙を堪えられないですわ…

何て優しくて…何て心の広い方…

こんな素晴らしい人が私の旦那様なのね…」


「僕も君が妻で本当に幸せだよ…

いつまでも今のままの美しい君でいて欲しい…

それで僕は世界一幸せだからね…」


「ダーリン…」

「ティナ…」

「いっただきまーす!!」


優也とプラティナのラブシーン第二幕が始まった…

プラティナは優也の胸に飛び込んでまた…熱い抱擁から口づけへ…

そして子供達はそんな二人をよそにテーブルに並んだ料理にがっついていた…



「ど、どうなのかしら…これって…⁉︎」

「まあ…仲が良いことは良いんじゃない?」

「でも…普段からこんななら…夫婦生活は…⁉︎」



三人の頭の中にピンク色の教育上よろしく無い映像が流れる…


「…ダ、ダ、ダ…ダメよ…ダメダメ!!」

「でも…王女様があんなになっちゃうなんてね…」

「ホント…」



結婚して数年が経った今も…

優也とプラティナのラブラブぶりは衰えるどころか子供達も呆れる程にエスカレートしていた…



そしてサブリナ達が見ているだけでお腹いっぱいになるような食事の時間は済み…洗い物をしているプラティナは優也に話しかけた…


「あなた…お疲れのところ…
本当に申し訳ありませんがミスとリルと一緒にお風呂に入って頂けますか…?」

「うん。さあ…ミス、リル…お風呂に行こうか…」

リルを肩車したまま優也は脱衣室へと向かった。


「へ、へ、へ…ヘックショ…」

「ダメよ…サブリナ…」

「さ、寒いんだから仕方がないでしょ…

あ、そうだ…優也様達がお風呂に入って何を話すか
調べてくるわ…

脱衣室なら暖かいしね!!」


そう言ってサブリナも…優也とリルの後から絵本を胸に抱えたミスもそれぞれ脱衣室に向かった…





「さあ…入ろうか…肩車はもうお終いだよ…」

「うん…」

そう言って優也はリルを肩から下ろして服を脱がせる…





サブリナは脱衣室に入るとササッと邪魔にならないように部屋の端へと寄った。

…わわっ!!もう服を脱いでる…

見ないように…見ないように…




リルをお風呂に先に行くように促した優也は自分の服を脱ごうとした時、脱衣室に入ってきたミスを見つめた…

「おや…?」

ミスが絵本を持ってきた事に気付いた優也…


「ミス…お風呂だからね…絵本は置いておきなさい…」

「はあい…」寂しそうに返事するミス…


「パパ…ちがうんだよ…」

もう浴室に入っているリルの声が聞こえてきた…

「おねえちゃんはパパにえほんをよんでもらいたかったんだよ…

ぼくがパパにさきにかたぐるまをしてもらったから…

おねえちゃん…ゴメンね…」


「いいのよ…きにしないで…」

リルに気を遣ったミスを優也は優しく見つめる…

「さあ…ミス…お風呂に入ろう…」

ミスはコクンとうなづいた…



その時…優也、ミスと隠れているサブリナで狭くなった脱衣室にプラティナが顔を見せた…

「あら…丁度服を脱いでるのね…良かったわ…洗濯しますからこちらに頂けますか…?」


…お、王女様が部屋に入ってきたら私の存在がバレちゃう…


優也はミスが脱いだ服をプラティナに渡した…

「はい!!」

「ありがとう…あなた…」

プラティナが部屋へと入ってくると同時にミスが浴室のドアを開けた…


…わ、私も入るしかないわね…


サブリナはミスと同時に素早く浴室に忍び込んだ…
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