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キャンプファイヤー
しおりを挟む「い、いけません…優也様…我々は潜入…」
……フッ……
ヴァルプルギスは悟ったように笑みを浮かべると…
「大丈夫じゃ……優也は…いつもの事だからな…」
そう言って止めようとするユミルを制した。
そして…
「クロノ!!」
優也は魔法で時間を止めると…
霊体のヴァルプルギスはすかさず優也な身体と
融合した。
「はあぁぁぁぁぁっ!!!」
シルクハットにタキシードを纏った…紅い瞳の紳士…
「やあぁぁぁぁっ!!!」
「ちょっと!!いい加減に……って⁉︎
あ、あら……⁉︎」
プラティナ目の前に現れたのは…
さっきまで言い争っていたしつこい男達がまるでキャンプファイヤーのように何重にも積み重なってぐったりと倒れている姿であった。
…はっ!!まさか……
何かに気づいたかのようにプラティナは辺りを見渡した。
すると…エントランスから急いで出ていく四人組の姿が見えた。
しかも後ろ姿だけだったが…一瞬、彼女の目に映ったその姿は…
……ダーリン⁉︎……ううん…まさかね…
「月衛団ですか⁉︎…今、店のほうで…」
咄嗟に声のした方を見ると…酒場の店員らしき人物が警備の者達を呼ぼうとしている様子である…
…マズイわ…揉め事は…
「みんな!!行くわよ!!」
プラティナの声に反応した一行はエントランスに向かって走り出した…
店の前でもう一度辺りを見渡すプラティナ…
しかし当然ながら…
先程の四人組の姿はそこには無く…
「何処に行ったのかしら…⁉︎」
「いたぞ!!あそこだ!!」
大人数で行動するプラティナ達はすぐに駆けつけた月衛団の兵士に見つかってしまった…
「に、に、逃げなきゃ…!!!」
駆け出すプラティナ達…
「待てっ!!!」
追う兵士達…
角を曲がったプラティナ達の後を兵士達が続いて曲がるとそこには……
デデーン!!!
ゴーーーン!!!
兵士達が一斉に見上げる程の巨大なゴーレムが道のど真ん中に横たわっていた…
「くっ!!これでは先に進めない…!!」
「仕方ない!!回り道をして奴らを探そう…」
月衛兵は進むのをあきらめて別のルートを探し始めた。
ダダダダダダッ……
遠ざかっていく足音をゴーレムの背中側の物陰で聞いていたプラティナ達は慌てて別の路地裏に逃げ込んだ。
そこは全く光が入らない真っ暗な場所で道からは人がいるのかどうかも分からない身を隠すにはピッタリな場所であった。
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