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【5月7日】砂漠の1針。

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帰国しました。

いや~、遊んだ遊んだ。

目茶苦茶満喫したわ。

写真も取りまくったし、編集作業が楽しくて堪らないw

欲を言えば、私以外みんな男だと気付いたのに、なぜかリア充ばっかりだし、十夜さんと高千穂さんとはガールズトークで盛り上がったりと、不思議な感覚だったわ。

あの2人ホントに男の人よね?

それと、秀臣くんのガチで甘々なスパダリっぷりには、詠斗くんじゃないけど「イケメン滅べっ!」と「リア充爆発しろっ!」て叫びたかったわw

学校じゃ絶対に見れない一面に時雨も驚いていたけど、恥ずかしげもなくナチュラルにイチャつかれ過ぎて、しまいにはそれがこの2人の普通なんだと認識したわ。

帰国日、私達は空港近くにホテルを取っていたので、事務所から迎えが来ているという秀臣くん達と別れた。

その後、一泊して帰ってきた私達。

それぞれの荷物を片付けて庭の物干しには大量の洗濯物。

それを眺めながら私と時雨は居間で宿題のチェックと予習。

霜月ちゃんと陽向先生は学校に出掛けていった。

そして、その夜。

帰ってきた霜月ちゃんは怒り心頭で、親の敵のようにキャベツの千切りをマルっと3個分作った。

余程の事があったのかな?

陽向先生に何があったのか聞くと、ヒロインが生徒会室に凸ってきたらしい。

いや、それだけならまだ良かったんだけど、会話の流れから私達が海外旅行したと解ると、いきなり訳の解らない事を喚き散らして、その後、私を散々貶める発言をしたそうで…。

いくら陽向先生でもさすがにヒロインに注意したらしいけど、それが更に彼女をヒートアップさせたらしくて、私を悪し様に罵るだけならともかく陽向先生にも罵詈雑言を発したヒロインに、霜月ちゃんの堪忍袋の緒が切れたらしい。

ヒロイン…。

これまでは、砂漠の1針ぐらいのチャンスがあったとしよう。

だけど、陽向先生を罵倒した時点で霜月ちゃんルートは完全に断たれたと思うよ。

これからどうなるんだろ?

取り敢えず、本日の夕飯は季節外れの千切りキャベツ鍋になりました。
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