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【4月11日⑧】ヒロインよりも気になるおにぎりの中身!
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いやぁぁぁぁ!
怖い怖い怖い怖い怖い怖いっっっ!!
ヒロインが一瞬にして般若を通り越して修羅の顔になったからっ!!!!
「おい!支度が出来たからさっさと昼にするぞ」
そんな中、空気を全く読まない江守君の声が聞こえた。
…江守君が待ちきれないご様子ですよ?
早く、そちらに行ってクダサイ。
オネガイシマス…。
私は多分、涙目だっただろう。
「弁当は任せろと言っていたから持ってきてないからな」
ヒロインはギッと音がしそうなぐらいに眉をしかめて詠斗くんを睨むと、パッと表情を変えて振り替える。
「はぁい。今行きますぅ。お邪魔しましたぁ。頑張って朝早くから作った力作なんですよぉ~」
そう言って、ヒロインは江守君の方に向かって走って行った。
ヤバイ、うっかり江守君を救世主扱いしそうになったわ…。
「凄いな」
ヒロインを見送ってから口を開いたのは遼ちゃんだった。
「ふん。人の弁当馬鹿にするからだ」
言葉とはちぐはぐに、涙を乙女拭きしながら舌を出す詠斗くん。
いや、もう、詠斗くんが一番のヒロインに見えるのは気のせいじゃないよね?
そして、詠斗くんがハイタッチの姿勢を取ると、時雨と秀臣くんが無言でタッチした。
ホント、仲良くなったよね。
「あれは顔が良ければ誰でも良さそうだな」
遼ちゃんのバッサリ切った言い方にみんなは頷く。
一応、ヒロインは霜月ちゃん狙いなのよね。
それはそうと、公式設定ではヒロインは酷い料理音痴のハズだけど、自分でお弁当作れたんだ。
「それにしても、あの表情筋すげぇな」
詠斗くんが本気で感心したようにチラッとヒロインを見る。
「…見ちゃったのね?」
「いや、だってあれだけ睨まれたら嫌でも見るだろw」
一応女の子の顔だから見なかった事にしてあげないと駄目じゃないかしら?
「え?そんな凄い顔してた?どうでも良すぎて見てなかった」
秀臣くん…意外とバッサリよね。
「一瞬だけな」
遼ちゃんも向けられているのでバッチリ見ていた。
「僕も見ちゃいました…」
陽向先生はすこし涙目だ。
解るわ!
あの顔怖いもの!
「まぁ、取り敢えず、向こうでまた三流学園ドラマ始まったみたいだし、さっさと食って上目指そうぜ。ひなちゃん先生は時雨と雫から離れんなよ?」
そう言って、詠斗くんは巨大おにぎりをまた齧りだした。
「はーい…」
陽向先生も素直に頷いた。
あら、おにぎりの中から今度はニンジンとジャガイモとお肉が見えるわ。
…って、もしかして肉じゃが?
見ていたら、今度は葉物と大根…それは漬け物?
お兄さんが作ってくれたって言ってたけど、一体何種類入ってるのっ!?
「詠斗。一体、何種類のおかずが入ってるんだ?」
私の疑問を口にしたのは遼ちゃんだった。
やっぱり気になるよね?
「んー。唐揚げ、スパゲッティ、うずらのゆで卵、カニさんウインナー、肉じゃが、ベーコン、肉団子、シャケ、ミニコロッケ、高菜とか大根の漬物ぐらいかな?」
「「「「は?」」」」
いやいやいや、びっくりした!
すごい入ってた!
時雨のポカーン顔、再びだわ!
「相変わらす永絆先輩のおにぎりはすごいですね」
陽向先生は知っていたのか、苦笑していた。
それだけ入ってるなら、おにぎりも大きくなって当然なのかな?
いや、でも…うん。
どうやって握るの??
疑問に思っていると、詠斗くんが可愛らしい笑顔でサムズアップした。
…ものすごく気になるけど、取り敢えずご飯食べよう。
私達は、詠斗くんのおにぎりを気にしながらお弁当を食べた。
怖い怖い怖い怖い怖い怖いっっっ!!
ヒロインが一瞬にして般若を通り越して修羅の顔になったからっ!!!!
「おい!支度が出来たからさっさと昼にするぞ」
そんな中、空気を全く読まない江守君の声が聞こえた。
…江守君が待ちきれないご様子ですよ?
早く、そちらに行ってクダサイ。
オネガイシマス…。
私は多分、涙目だっただろう。
「弁当は任せろと言っていたから持ってきてないからな」
ヒロインはギッと音がしそうなぐらいに眉をしかめて詠斗くんを睨むと、パッと表情を変えて振り替える。
「はぁい。今行きますぅ。お邪魔しましたぁ。頑張って朝早くから作った力作なんですよぉ~」
そう言って、ヒロインは江守君の方に向かって走って行った。
ヤバイ、うっかり江守君を救世主扱いしそうになったわ…。
「凄いな」
ヒロインを見送ってから口を開いたのは遼ちゃんだった。
「ふん。人の弁当馬鹿にするからだ」
言葉とはちぐはぐに、涙を乙女拭きしながら舌を出す詠斗くん。
いや、もう、詠斗くんが一番のヒロインに見えるのは気のせいじゃないよね?
そして、詠斗くんがハイタッチの姿勢を取ると、時雨と秀臣くんが無言でタッチした。
ホント、仲良くなったよね。
「あれは顔が良ければ誰でも良さそうだな」
遼ちゃんのバッサリ切った言い方にみんなは頷く。
一応、ヒロインは霜月ちゃん狙いなのよね。
それはそうと、公式設定ではヒロインは酷い料理音痴のハズだけど、自分でお弁当作れたんだ。
「それにしても、あの表情筋すげぇな」
詠斗くんが本気で感心したようにチラッとヒロインを見る。
「…見ちゃったのね?」
「いや、だってあれだけ睨まれたら嫌でも見るだろw」
一応女の子の顔だから見なかった事にしてあげないと駄目じゃないかしら?
「え?そんな凄い顔してた?どうでも良すぎて見てなかった」
秀臣くん…意外とバッサリよね。
「一瞬だけな」
遼ちゃんも向けられているのでバッチリ見ていた。
「僕も見ちゃいました…」
陽向先生はすこし涙目だ。
解るわ!
あの顔怖いもの!
「まぁ、取り敢えず、向こうでまた三流学園ドラマ始まったみたいだし、さっさと食って上目指そうぜ。ひなちゃん先生は時雨と雫から離れんなよ?」
そう言って、詠斗くんは巨大おにぎりをまた齧りだした。
「はーい…」
陽向先生も素直に頷いた。
あら、おにぎりの中から今度はニンジンとジャガイモとお肉が見えるわ。
…って、もしかして肉じゃが?
見ていたら、今度は葉物と大根…それは漬け物?
お兄さんが作ってくれたって言ってたけど、一体何種類入ってるのっ!?
「詠斗。一体、何種類のおかずが入ってるんだ?」
私の疑問を口にしたのは遼ちゃんだった。
やっぱり気になるよね?
「んー。唐揚げ、スパゲッティ、うずらのゆで卵、カニさんウインナー、肉じゃが、ベーコン、肉団子、シャケ、ミニコロッケ、高菜とか大根の漬物ぐらいかな?」
「「「「は?」」」」
いやいやいや、びっくりした!
すごい入ってた!
時雨のポカーン顔、再びだわ!
「相変わらす永絆先輩のおにぎりはすごいですね」
陽向先生は知っていたのか、苦笑していた。
それだけ入ってるなら、おにぎりも大きくなって当然なのかな?
いや、でも…うん。
どうやって握るの??
疑問に思っていると、詠斗くんが可愛らしい笑顔でサムズアップした。
…ものすごく気になるけど、取り敢えずご飯食べよう。
私達は、詠斗くんのおにぎりを気にしながらお弁当を食べた。
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