34 / 64
【4月11日⑧】ヒロインよりも気になるおにぎりの中身!
しおりを挟む
いやぁぁぁぁ!
怖い怖い怖い怖い怖い怖いっっっ!!
ヒロインが一瞬にして般若を通り越して修羅の顔になったからっ!!!!
「おい!支度が出来たからさっさと昼にするぞ」
そんな中、空気を全く読まない江守君の声が聞こえた。
…江守君が待ちきれないご様子ですよ?
早く、そちらに行ってクダサイ。
オネガイシマス…。
私は多分、涙目だっただろう。
「弁当は任せろと言っていたから持ってきてないからな」
ヒロインはギッと音がしそうなぐらいに眉をしかめて詠斗くんを睨むと、パッと表情を変えて振り替える。
「はぁい。今行きますぅ。お邪魔しましたぁ。頑張って朝早くから作った力作なんですよぉ~」
そう言って、ヒロインは江守君の方に向かって走って行った。
ヤバイ、うっかり江守君を救世主扱いしそうになったわ…。
「凄いな」
ヒロインを見送ってから口を開いたのは遼ちゃんだった。
「ふん。人の弁当馬鹿にするからだ」
言葉とはちぐはぐに、涙を乙女拭きしながら舌を出す詠斗くん。
いや、もう、詠斗くんが一番のヒロインに見えるのは気のせいじゃないよね?
そして、詠斗くんがハイタッチの姿勢を取ると、時雨と秀臣くんが無言でタッチした。
ホント、仲良くなったよね。
「あれは顔が良ければ誰でも良さそうだな」
遼ちゃんのバッサリ切った言い方にみんなは頷く。
一応、ヒロインは霜月ちゃん狙いなのよね。
それはそうと、公式設定ではヒロインは酷い料理音痴のハズだけど、自分でお弁当作れたんだ。
「それにしても、あの表情筋すげぇな」
詠斗くんが本気で感心したようにチラッとヒロインを見る。
「…見ちゃったのね?」
「いや、だってあれだけ睨まれたら嫌でも見るだろw」
一応女の子の顔だから見なかった事にしてあげないと駄目じゃないかしら?
「え?そんな凄い顔してた?どうでも良すぎて見てなかった」
秀臣くん…意外とバッサリよね。
「一瞬だけな」
遼ちゃんも向けられているのでバッチリ見ていた。
「僕も見ちゃいました…」
陽向先生はすこし涙目だ。
解るわ!
あの顔怖いもの!
「まぁ、取り敢えず、向こうでまた三流学園ドラマ始まったみたいだし、さっさと食って上目指そうぜ。ひなちゃん先生は時雨と雫から離れんなよ?」
そう言って、詠斗くんは巨大おにぎりをまた齧りだした。
「はーい…」
陽向先生も素直に頷いた。
あら、おにぎりの中から今度はニンジンとジャガイモとお肉が見えるわ。
…って、もしかして肉じゃが?
見ていたら、今度は葉物と大根…それは漬け物?
お兄さんが作ってくれたって言ってたけど、一体何種類入ってるのっ!?
「詠斗。一体、何種類のおかずが入ってるんだ?」
私の疑問を口にしたのは遼ちゃんだった。
やっぱり気になるよね?
「んー。唐揚げ、スパゲッティ、うずらのゆで卵、カニさんウインナー、肉じゃが、ベーコン、肉団子、シャケ、ミニコロッケ、高菜とか大根の漬物ぐらいかな?」
「「「「は?」」」」
いやいやいや、びっくりした!
すごい入ってた!
時雨のポカーン顔、再びだわ!
「相変わらす永絆先輩のおにぎりはすごいですね」
陽向先生は知っていたのか、苦笑していた。
それだけ入ってるなら、おにぎりも大きくなって当然なのかな?
いや、でも…うん。
どうやって握るの??
疑問に思っていると、詠斗くんが可愛らしい笑顔でサムズアップした。
…ものすごく気になるけど、取り敢えずご飯食べよう。
私達は、詠斗くんのおにぎりを気にしながらお弁当を食べた。
怖い怖い怖い怖い怖い怖いっっっ!!
ヒロインが一瞬にして般若を通り越して修羅の顔になったからっ!!!!
「おい!支度が出来たからさっさと昼にするぞ」
そんな中、空気を全く読まない江守君の声が聞こえた。
…江守君が待ちきれないご様子ですよ?
早く、そちらに行ってクダサイ。
オネガイシマス…。
私は多分、涙目だっただろう。
「弁当は任せろと言っていたから持ってきてないからな」
ヒロインはギッと音がしそうなぐらいに眉をしかめて詠斗くんを睨むと、パッと表情を変えて振り替える。
「はぁい。今行きますぅ。お邪魔しましたぁ。頑張って朝早くから作った力作なんですよぉ~」
そう言って、ヒロインは江守君の方に向かって走って行った。
ヤバイ、うっかり江守君を救世主扱いしそうになったわ…。
「凄いな」
ヒロインを見送ってから口を開いたのは遼ちゃんだった。
「ふん。人の弁当馬鹿にするからだ」
言葉とはちぐはぐに、涙を乙女拭きしながら舌を出す詠斗くん。
いや、もう、詠斗くんが一番のヒロインに見えるのは気のせいじゃないよね?
そして、詠斗くんがハイタッチの姿勢を取ると、時雨と秀臣くんが無言でタッチした。
ホント、仲良くなったよね。
「あれは顔が良ければ誰でも良さそうだな」
遼ちゃんのバッサリ切った言い方にみんなは頷く。
一応、ヒロインは霜月ちゃん狙いなのよね。
それはそうと、公式設定ではヒロインは酷い料理音痴のハズだけど、自分でお弁当作れたんだ。
「それにしても、あの表情筋すげぇな」
詠斗くんが本気で感心したようにチラッとヒロインを見る。
「…見ちゃったのね?」
「いや、だってあれだけ睨まれたら嫌でも見るだろw」
一応女の子の顔だから見なかった事にしてあげないと駄目じゃないかしら?
「え?そんな凄い顔してた?どうでも良すぎて見てなかった」
秀臣くん…意外とバッサリよね。
「一瞬だけな」
遼ちゃんも向けられているのでバッチリ見ていた。
「僕も見ちゃいました…」
陽向先生はすこし涙目だ。
解るわ!
あの顔怖いもの!
「まぁ、取り敢えず、向こうでまた三流学園ドラマ始まったみたいだし、さっさと食って上目指そうぜ。ひなちゃん先生は時雨と雫から離れんなよ?」
そう言って、詠斗くんは巨大おにぎりをまた齧りだした。
「はーい…」
陽向先生も素直に頷いた。
あら、おにぎりの中から今度はニンジンとジャガイモとお肉が見えるわ。
…って、もしかして肉じゃが?
見ていたら、今度は葉物と大根…それは漬け物?
お兄さんが作ってくれたって言ってたけど、一体何種類入ってるのっ!?
「詠斗。一体、何種類のおかずが入ってるんだ?」
私の疑問を口にしたのは遼ちゃんだった。
やっぱり気になるよね?
「んー。唐揚げ、スパゲッティ、うずらのゆで卵、カニさんウインナー、肉じゃが、ベーコン、肉団子、シャケ、ミニコロッケ、高菜とか大根の漬物ぐらいかな?」
「「「「は?」」」」
いやいやいや、びっくりした!
すごい入ってた!
時雨のポカーン顔、再びだわ!
「相変わらす永絆先輩のおにぎりはすごいですね」
陽向先生は知っていたのか、苦笑していた。
それだけ入ってるなら、おにぎりも大きくなって当然なのかな?
いや、でも…うん。
どうやって握るの??
疑問に思っていると、詠斗くんが可愛らしい笑顔でサムズアップした。
…ものすごく気になるけど、取り敢えずご飯食べよう。
私達は、詠斗くんのおにぎりを気にしながらお弁当を食べた。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
【完結済】完全無欠の公爵令嬢、全てを捨てて自由に生きます!~……のはずだったのに、なぜだか第二王子が追いかけてくるんですけどっ!!〜
鳴宮野々花
恋愛
「愛しているよ、エルシー…。たとえ正式な夫婦になれなくても、僕の心は君だけのものだ」「ああ、アンドリュー様…」
王宮で行われていた晩餐会の真っ最中、公爵令嬢のメレディアは衝撃的な光景を目にする。婚約者であるアンドリュー王太子と男爵令嬢エルシーがひしと抱き合い、愛を語り合っていたのだ。心がポキリと折れる音がした。長年の過酷な淑女教育に王太子妃教育…。全てが馬鹿げているように思えた。
嘆く心に蓋をして、それでもアンドリューに嫁ぐ覚悟を決めていたメレディア。だがあらぬ嫌疑をかけられ、ある日公衆の面前でアンドリューから婚約解消を言い渡される。
深く傷付き落ち込むメレディア。でもついに、
「もういいわ!せっかくだからこれからは自由に生きてやる!」
と吹っ切り、これまでずっと我慢してきた様々なことを楽しもうとするメレディア。ところがそんなメレディアに、アンドリューの弟である第二王子のトラヴィスが急接近してきて……?!
※作者独自の架空の世界の物語です。相変わらずいろいろな設定が緩いですので、どうぞ広い心でお読みくださいませ。
※この作品はカクヨムさんにも投稿しています。
【完結】旦那様、お飾りですか?
紫崎 藍華
恋愛
結婚し新たな生活に期待を抱いていた妻のコリーナに夫のレックスは告げた。
社交の場では立派な妻であるように、と。
そして家庭では大切にするつもりはないことも。
幸せな家庭を夢見ていたコリーナの希望は打ち砕かれた。
そしてお飾りの妻として立派に振る舞う生活が始まった。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
溺愛されている妹がお父様の子ではないと密告したら立場が逆転しました。ただお父様の溺愛なんて私には必要ありません。
木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるレフティアの日常は、父親の再婚によって大きく変わることになった。
妾だった継母やその娘である妹は、レフティアのことを疎んでおり、父親はそんな二人を贔屓していた。故にレフティアは、苦しい生活を送ることになったのである。
しかし彼女は、ある時とある事実を知ることになった。
父親が溺愛している妹が、彼と血が繋がっていなかったのである。
レフティアは、その事実を父親に密告した。すると調査が行われて、それが事実であることが判明したのである。
その結果、父親は継母と妹を排斥して、レフティアに愛情を注ぐようになった。
だが、レフティアにとってそんなものは必要なかった。継母や妹ともに自分を虐げていた父親も、彼女にとっては排除するべき対象だったのである。
お兄ちゃんはお医者さん!?
すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。
如月 陽菜(きさらぎ ひな)
病院が苦手。
如月 陽菜の主治医。25歳。
高橋 翔平(たかはし しょうへい)
内科医の医師。
※このお話に出てくるものは
現実とは何の関係もございません。
※治療法、病名など
ほぼ知識なしで書かせて頂きました。
お楽しみください♪♪
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる