58 / 69
≪番外編≫
【ハロウィンの甘い罠】
しおりを挟む
「トリック・オア・トリート!」
学校から帰ってきて玄関の扉を開けると、十夜さんが勢い良く部屋から飛び出てきた。
なるほど。
俺にお菓子を買ってきて欲しいと連絡が来た意味が解りました。
ハロウィンの仮装もしっかりしているのを見ると、狙ってましたね?
モコモコ上下にねこ耳、ねこ尻尾、肉球付きのねこ手袋。
わざわざ作ったのかな?
めちゃくちゃ可愛いですよ?
「じゃあ、トリックで」
「…え?」
「トリックでお願いします」
手に下げていた十夜さんが大好きなケーキ屋のお菓子の袋を、届かないように高々と持ち上げてにっこり笑ってみる。
「やぁっ!!俺のお菓子っ!!」
「だから、トリックをお願いします♪」
「…うぅ」
きっと、すぐにお菓子をもらえると思って、イタズラなんか考えてなかったんだろうなぁ。
視線がキョドってるw
「イタズラしてくれたらお菓子をあげますよ?」
「…何か、それ違う」
ほっぺたを膨らませて抗議された。
いや、元々お化け役は外から来るもので、家の中で待ち構えてる事事態が違ってるからね?
「じゃぁ、お菓子は事務所に差し入れ「待って!今、考えるから!」…解りましたw」
しばらくするとハッとしたような仕草をした十夜さんは、上目遣いに俺を見つめてねこ手を顔の横に持ってくると、恥ずかしそうに頬を染めた。
何をするのかな?
と見ていたら、か細い声で一言。
「にゃ、にぁん…」
なっ!?
か、可愛がすぎる!
「お菓子ちょうだいにゃん!」
そのまま上目使いにおねだりをする十夜さんを見て、思わず顔を押さえた。
鼻血は出てないよね?
俺のキーゼルバッハ部位、優秀!
「負けた…どうぞ」
「やったー♡」
嬉しそうに俺からお菓子を受け取った十夜さんは、そのままキッチンに消えていった。
でも、十夜さん?
それはイタズラじゃないですよ?
†††††゚・*:.。. .。.:*・゜†††††
キーゼルバッハ部位とは鼻血が出る鼻の中の部分の事です。
詳しくはないのですが、聞いた瞬間この話を思い付いたので使ってみたw
興奮して鼻血が出るって良く聞くけど、秀臣のキーゼルバッハ部位は優秀なので、まだ十夜の前で出血した事はありませんw
学校から帰ってきて玄関の扉を開けると、十夜さんが勢い良く部屋から飛び出てきた。
なるほど。
俺にお菓子を買ってきて欲しいと連絡が来た意味が解りました。
ハロウィンの仮装もしっかりしているのを見ると、狙ってましたね?
モコモコ上下にねこ耳、ねこ尻尾、肉球付きのねこ手袋。
わざわざ作ったのかな?
めちゃくちゃ可愛いですよ?
「じゃあ、トリックで」
「…え?」
「トリックでお願いします」
手に下げていた十夜さんが大好きなケーキ屋のお菓子の袋を、届かないように高々と持ち上げてにっこり笑ってみる。
「やぁっ!!俺のお菓子っ!!」
「だから、トリックをお願いします♪」
「…うぅ」
きっと、すぐにお菓子をもらえると思って、イタズラなんか考えてなかったんだろうなぁ。
視線がキョドってるw
「イタズラしてくれたらお菓子をあげますよ?」
「…何か、それ違う」
ほっぺたを膨らませて抗議された。
いや、元々お化け役は外から来るもので、家の中で待ち構えてる事事態が違ってるからね?
「じゃぁ、お菓子は事務所に差し入れ「待って!今、考えるから!」…解りましたw」
しばらくするとハッとしたような仕草をした十夜さんは、上目遣いに俺を見つめてねこ手を顔の横に持ってくると、恥ずかしそうに頬を染めた。
何をするのかな?
と見ていたら、か細い声で一言。
「にゃ、にぁん…」
なっ!?
か、可愛がすぎる!
「お菓子ちょうだいにゃん!」
そのまま上目使いにおねだりをする十夜さんを見て、思わず顔を押さえた。
鼻血は出てないよね?
俺のキーゼルバッハ部位、優秀!
「負けた…どうぞ」
「やったー♡」
嬉しそうに俺からお菓子を受け取った十夜さんは、そのままキッチンに消えていった。
でも、十夜さん?
それはイタズラじゃないですよ?
†††††゚・*:.。. .。.:*・゜†††††
キーゼルバッハ部位とは鼻血が出る鼻の中の部分の事です。
詳しくはないのですが、聞いた瞬間この話を思い付いたので使ってみたw
興奮して鼻血が出るって良く聞くけど、秀臣のキーゼルバッハ部位は優秀なので、まだ十夜の前で出血した事はありませんw
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――
天海みつき
BL
族の総長と副総長の恋の話。
アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。
その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。
「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」
学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。
族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。
何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。
平凡顔のΩですが、何かご用でしょうか。
無糸
BL
Ωなのに顔は平凡、しかも表情の変化が乏しい俺。
そんな俺に番などできるわけ無いとそうそう諦めていたのだが、なんと超絶美系でお優しい旦那様と結婚できる事になった。
でも愛しては貰えて無いようなので、俺はこの気持ちを心に閉じ込めて置こうと思います。
___________________
異世界オメガバース、受け視点では異世界感ほとんど出ません(多分)
わりかし感想お待ちしてます。誰が好きとか
現在体調不良により休止中 2021/9月20日
最新話更新 2022/12月27日
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
主人公の兄になったなんて知らない
さつき
BL
レインは知らない弟があるゲームの主人公だったという事を
レインは知らないゲームでは自分が登場しなかった事を
レインは知らない自分が神に愛されている事を
表紙イラストは マサキさんの「キミの世界メーカー」で作成してお借りしています⬇ https://picrew.me/image_maker/54346
気づいて欲しいんだけど、バレたくはない!
甘蜜 蜜華
BL
僕は、平凡で、平穏な学園生活を送って........................居たかった、でも無理だよね。だって昔の仲間が目の前にいるんだよ?そりゃぁ喋りたくて、気づいてほしくてメール送りますよね??突然失踪した族の総長として!!
※作者は豆腐メンタルです。※作者は語彙力皆無なんだなァァ!※1ヶ月は開けないようにします。※R15は保険ですが、もしかしたらR18に変わるかもしれません。
その溺愛は伝わりづらい!気弱なスパダリ御曹司にノンケの僕は落とされました
海野幻創
BL
人好きのする端正な顔立ちを持ち、文武両道でなんでも無難にこなせることのできた生田雅紀(いくたまさき)は、小さい頃から多くの友人に囲まれていた。
しかし他人との付き合いは広く浅くの最小限に留めるタイプで、女性とも身体だけの付き合いしかしてこなかった。
偶然出会った久世透(くぜとおる)は、嫉妬を覚えるほどのスタイルと美貌をもち、引け目を感じるほどの高学歴で、議員の孫であり大企業役員の息子だった。
御曹司であることにふさわしく、スマートに大金を使ってみせるところがありながら、生田の前では捨てられた子犬のようにおどおどして気弱な様子を見せ、そのギャップを生田は面白がっていたのだが……。
これまで他人と深くは関わってこなかったはずなのに、会うたびに違う一面を見せる久世は、いつしか生田にとって離れがたい存在となっていく。
【7/27完結しました。読んでいただいてありがとうございました。】
【続編も8/17完結しました。】
「その溺愛は行き場を彷徨う……気弱なスパダリ御曹司は政略結婚を回避したい」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/962473946/911896785
↑この続編は、R18の過激描写がありますので、苦手な方はご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる