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第四章
4-17
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「じゃあ、川登と温泉に一緒に行けるね…!」
「いや、温泉は駄目だよ、裸になるだろ」
「えっ…? 駄目なんですか…?」
「良いって言ったのに…?」と悲しそうに見つめられ男はたじろいだが、良いって言った手前許すべきなのだろうが、自分以外の人間の前で裸になるのは駄目だ。
「あとそこまで遠くても駄目だ」
目の届く範囲に居てくれ。
そうでないと、もし俺の知らない所で姿を消されたらそれこそ発狂する。
しゅん、と落ち込む雪を見て薫は、小さく笑った。
どうやら男の元に自分の意思で戻ってきたようだが、相変わらず久賀の言う事を聞く雪を可哀想にも思ってしまった。
雪と再会出来たのは良いけれど、この男から逃げたままでいた方が幸せなのではないか、とも思ってしまう。
折角女の子の恰好に戻っているなら、その姿でそしてその性格ならば、この男よりも懐の深い男に見初められて幸せになったかもしれないのに。
でも、その男と楽しそうにじゃれ合うのを見て、杞憂に過ぎないかも、と思った。親友が幸せに思うなら、良いのかもしれない。
でも、この男の性格の悪ささえなければ心の底から応援するのに。
「雪は女の子に戻ったの?」
「うん。この着物は由希さんが子供の時の着物をかりたの。お借りするのは申し訳なくて男装の時の着物を着るつもりだったんだけど、久賀さんが男装はもうするなって」
「久賀さん…?」
呼び方が変わって不思議に思っていると、雪がこっそりと薫の耳に話してくれた。
「私と久賀さま…さん、対等になったんです」
「対等…?」
「対等になれば、久賀さま…さんから、追い出されるとかいう心配を持たなくて済むし、対等なら遠慮もしなくて良いし、対等な人間が対等な相手を追い出せない、からって」
「そうなの…?」
「相変わらず久賀さま…さんは優しいよね」
呼び慣れないのだろう、『様』をつけてしまっては言い直している。
何故小声でこそこそと話されたのか疑問にも思ったが、
「手を繋いだり、抱き締めてくれて、頭撫でてくれたりしてくれるって」
「へぇ」
「昔のように、ご飯作ったり、お掃除したり、お洗濯したりしても良いって」
「すごい進歩ね…」
ちらりと男を横目で見ると、何を喋っているのか気になるようでじっと二人を見ていた。
いや、内容が気になるというよりも、二人がくっついている事がどうしても気に食わないようで、薫は「進歩してなかった」と前言撤回、相変わらずの
執着ぶりに呆れた。
「でね…まぐあわなくても、良いんだって。しなくても私を追い出さないって」
「そう…」
「昔のような、関係に戻れるんだよ」
雪はそう言うと薫の耳元から顔を離した。
そう言えば、前に雪が手を繋いだり、頭を撫でられたりするだけの関係に戻りたいと言っていたと思い出す。
しかし、その先を知ってしまったら、それは難しいと思っていたが、この男は雪と一緒にいる為に、それだけの関係に戻ると言うのか。
やっぱり…成長したのかな…?
と二人を見たが、久賀がどさくさに紛れて雪の腰を抱いてその線を撫でながら、雪と喋っているのを見て「いつまでもつのかしら…」と不安を募らせた。
そう思って見ていたら、雪から手土産を渡された。
「もう帰るの? うちに寄らない?」
寂しそうに薫がそう吐くと、それに釣られて雪も同じような表情を浮かべた。
「私がお世話になった所があって、これから行くの。明日! 明日は?」
「明日は空いてるよ」
お互いはにかみながら笑あうと、「また明日ね」と雪は薫に手を振りながら、その場を後にした。その二人の背中をじっと見ていると急に男が立ち止まって、男だけが雪を置いて薫の元に戻ってきた。怪訝に思い男を見たが、その表情が申し訳なさそうで、薫は驚きのあまりおかしな表情を浮かべてしまった。
「な、なに…?」
「すまなかっな」
「え? な、何…?」
久賀が謝罪の言葉を吐いて、聞き間違いと思ってしまい思わず聞き返してしまったが、再度「すまなかった」と謝罪され、しかも頭まで下げられて変な声を上げてしまった。
「一族郎党皆殺しなんて、今はしようなんて思わねぇから」
あの頃は思ってたんかい。
「雪に黙っていてくれて、ありがとう」
「雪が傷つくのは見たくなかったし…」
「ありがとう」
と言って男は頭を上げた。その時の表情は、申し訳なさもあったが、安堵しきった様子で柔らかい瞳をしていた。
――――この男は、本当に、変わったかもしれない
と薫は思った。
雪を思う気持ちは本物だ。
この男は雪を本気で愛しているし、大切に想っていて。
ただその想いが、他とは違って深海より深くひたすら重いだけなのだ。
雪をとりまく環境が邪魔で、それを消そうとしていた男だったが、それは雪を傷つける一つだとこの男は気付いたのもしれない。
無理に手に入れても、そこに残るのは雪ではない、別者であり、それでは意味がないのだと、受け入れたのか。
「じゃあ、お礼に雪と一緒に温泉旅行行かせてよ」
「それとこれとは話が違う」
そこは、変わりなさいよ…!
「重すぎると、また逃げられるわよ」
間髪入れず断られ、男を睨んだが、久賀は鼻で笑ってそれを払いのけた。
「今度は――――その重さで逃げられないようにするさ」
ニヤリと笑って、久賀はそう吐くと、雪が待つ所まで走って去って行った。
成長しているようでしてなかった男に薫は呆れつつも、雪を嬉しそうに見つめるその横顔を見て、「今度は傷つけないでね」と小さく囁いたのだった。
男を見上げる雪の横顔は、本当に幸せそうで、他人が見ても、どんなに鈍い奴が見ても手に取るように分かるものだった。
「いや、温泉は駄目だよ、裸になるだろ」
「えっ…? 駄目なんですか…?」
「良いって言ったのに…?」と悲しそうに見つめられ男はたじろいだが、良いって言った手前許すべきなのだろうが、自分以外の人間の前で裸になるのは駄目だ。
「あとそこまで遠くても駄目だ」
目の届く範囲に居てくれ。
そうでないと、もし俺の知らない所で姿を消されたらそれこそ発狂する。
しゅん、と落ち込む雪を見て薫は、小さく笑った。
どうやら男の元に自分の意思で戻ってきたようだが、相変わらず久賀の言う事を聞く雪を可哀想にも思ってしまった。
雪と再会出来たのは良いけれど、この男から逃げたままでいた方が幸せなのではないか、とも思ってしまう。
折角女の子の恰好に戻っているなら、その姿でそしてその性格ならば、この男よりも懐の深い男に見初められて幸せになったかもしれないのに。
でも、その男と楽しそうにじゃれ合うのを見て、杞憂に過ぎないかも、と思った。親友が幸せに思うなら、良いのかもしれない。
でも、この男の性格の悪ささえなければ心の底から応援するのに。
「雪は女の子に戻ったの?」
「うん。この着物は由希さんが子供の時の着物をかりたの。お借りするのは申し訳なくて男装の時の着物を着るつもりだったんだけど、久賀さんが男装はもうするなって」
「久賀さん…?」
呼び方が変わって不思議に思っていると、雪がこっそりと薫の耳に話してくれた。
「私と久賀さま…さん、対等になったんです」
「対等…?」
「対等になれば、久賀さま…さんから、追い出されるとかいう心配を持たなくて済むし、対等なら遠慮もしなくて良いし、対等な人間が対等な相手を追い出せない、からって」
「そうなの…?」
「相変わらず久賀さま…さんは優しいよね」
呼び慣れないのだろう、『様』をつけてしまっては言い直している。
何故小声でこそこそと話されたのか疑問にも思ったが、
「手を繋いだり、抱き締めてくれて、頭撫でてくれたりしてくれるって」
「へぇ」
「昔のように、ご飯作ったり、お掃除したり、お洗濯したりしても良いって」
「すごい進歩ね…」
ちらりと男を横目で見ると、何を喋っているのか気になるようでじっと二人を見ていた。
いや、内容が気になるというよりも、二人がくっついている事がどうしても気に食わないようで、薫は「進歩してなかった」と前言撤回、相変わらずの
執着ぶりに呆れた。
「でね…まぐあわなくても、良いんだって。しなくても私を追い出さないって」
「そう…」
「昔のような、関係に戻れるんだよ」
雪はそう言うと薫の耳元から顔を離した。
そう言えば、前に雪が手を繋いだり、頭を撫でられたりするだけの関係に戻りたいと言っていたと思い出す。
しかし、その先を知ってしまったら、それは難しいと思っていたが、この男は雪と一緒にいる為に、それだけの関係に戻ると言うのか。
やっぱり…成長したのかな…?
と二人を見たが、久賀がどさくさに紛れて雪の腰を抱いてその線を撫でながら、雪と喋っているのを見て「いつまでもつのかしら…」と不安を募らせた。
そう思って見ていたら、雪から手土産を渡された。
「もう帰るの? うちに寄らない?」
寂しそうに薫がそう吐くと、それに釣られて雪も同じような表情を浮かべた。
「私がお世話になった所があって、これから行くの。明日! 明日は?」
「明日は空いてるよ」
お互いはにかみながら笑あうと、「また明日ね」と雪は薫に手を振りながら、その場を後にした。その二人の背中をじっと見ていると急に男が立ち止まって、男だけが雪を置いて薫の元に戻ってきた。怪訝に思い男を見たが、その表情が申し訳なさそうで、薫は驚きのあまりおかしな表情を浮かべてしまった。
「な、なに…?」
「すまなかっな」
「え? な、何…?」
久賀が謝罪の言葉を吐いて、聞き間違いと思ってしまい思わず聞き返してしまったが、再度「すまなかった」と謝罪され、しかも頭まで下げられて変な声を上げてしまった。
「一族郎党皆殺しなんて、今はしようなんて思わねぇから」
あの頃は思ってたんかい。
「雪に黙っていてくれて、ありがとう」
「雪が傷つくのは見たくなかったし…」
「ありがとう」
と言って男は頭を上げた。その時の表情は、申し訳なさもあったが、安堵しきった様子で柔らかい瞳をしていた。
――――この男は、本当に、変わったかもしれない
と薫は思った。
雪を思う気持ちは本物だ。
この男は雪を本気で愛しているし、大切に想っていて。
ただその想いが、他とは違って深海より深くひたすら重いだけなのだ。
雪をとりまく環境が邪魔で、それを消そうとしていた男だったが、それは雪を傷つける一つだとこの男は気付いたのもしれない。
無理に手に入れても、そこに残るのは雪ではない、別者であり、それでは意味がないのだと、受け入れたのか。
「じゃあ、お礼に雪と一緒に温泉旅行行かせてよ」
「それとこれとは話が違う」
そこは、変わりなさいよ…!
「重すぎると、また逃げられるわよ」
間髪入れず断られ、男を睨んだが、久賀は鼻で笑ってそれを払いのけた。
「今度は――――その重さで逃げられないようにするさ」
ニヤリと笑って、久賀はそう吐くと、雪が待つ所まで走って去って行った。
成長しているようでしてなかった男に薫は呆れつつも、雪を嬉しそうに見つめるその横顔を見て、「今度は傷つけないでね」と小さく囁いたのだった。
男を見上げる雪の横顔は、本当に幸せそうで、他人が見ても、どんなに鈍い奴が見ても手に取るように分かるものだった。
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